AIによって、英語の学習は必要なくなる。これは本当なのか?

今の英語学習は昔と大きく変わりました。

一昔前は、辞書で単語の意味を引いていましたが、それが電子辞書に変わり英語学習環境は大きく変わりました。インターネットの台頭と共に、新しい辞書・辞典サービスがたくさん生まれ、単語の意味などがウェブ上で検索できるようになりました。

今では、その機能が単語の意味検索のみではなく、長文の瞬間翻訳機能に切り替わってきています。

私は、Google翻訳を主に活用していますが、最近は少し変わりました。

2020年3月にDeepLという機械翻訳ツールに日本語翻訳が追加されたからです。DeepLはAIの機能を使った機械翻訳サービスです。これにより、今まで以上に英語学習に大きな変化があり、巷ではこの翻訳機能があれば英語の学習しなくても良いのではないか?という意見が聞かれるようになってきました。

本日は実際にDeepLを使った感想を交えつつ、AIの発達がどのように我々の英語学習の環境を変えていくのかを紐解いてみようと思います。

DeepLとはいったいどんなサービスなのか?

DeepLは、2017年8月に開始された機械翻訳サービス。2009年にドイツのケルンで設立された訳文検索エンジン会社のLingueeが前進のようです。

Wiki 参考

2020年3月19日に日本語と中国語の翻訳機能が加わった事で、日本でも脚光を浴びつつあるツールです。

無料で使う事が出来ますが、有料プランもあります。有料にするとオンライン翻訳の文字数制限がなくなる他、送信されたテキストの訳文を届ける事も出来るようです。

更に、ワード・パワーポイント等の文章をドラックドロップして翻訳する事も可能になります。
つまり、ネット上にある殆どの記事や文章と、ライン等で送信する日本語を英語にして同時送信してくれるサービスになります。

これだけ見ても、言語革命な事は間違いないと思えると思います。

実際に利用して感じた事

長文翻訳に使える

DeepLにも文字制限があるのですが、Google翻訳と比較すると制限文字数は多くなっています。

Google 翻訳 : 3,900文字
DeepL翻訳 : 5,000文字

大体1つの記事で使われる文字数は、2,000~3,000語という見解があるそうです。この文字数だと、Google翻訳で事足りると思いますが、長いニュースや論文等のような情報量の多いコンテンツになってくると、Google翻訳では事足りないというケースが結構ありました。

DeepLは、5,000文字をカバーしていますので、これらの情報量の多いコンテンツもカバーする事が出来ます。それでも不便という人は、有料プランもありますので、1度使ってみてもいいかもしれませんね。

DeepLのダウンロードサイトはこちらから飛べるようにしておきます。
(ウェブ上で使う事も出来ますし、ダウンロードしておくことも出来ます)

翻訳個所がどこなのかわかる機能が素晴らしい

Google翻訳を利用していて不便だと感じていた事は、どこの箇所を翻訳したのかが明示されていない事です。翻訳スピードはもちろん速いのですが、翻訳個所がわからない事によって英語学習に活用する事が難しいという背景がありました。

ですが、DeepLは違います。DeepLはどの部分をどのように翻訳したかを色を変えて教えてくれるのです。

この機能があることによって、文章ごとにどのように翻訳されているのかを一度見ただけで確認する事が出来るようになっています。

翻訳精度が高いと感じた

単語1文字の意味だったらGoogle翻訳もDeepL翻訳も一瞬で意味を出力してくれますが、長文になればなるほど前後の文脈関係で伝え方は大きく変わってきます。このニュアンスは機械翻訳の最も苦手とする所ですが、DeepL翻訳はそのニュアンスや精度が非常に高いと感じました。

1つ難点を挙げるとすれば、翻訳のスピードに若干時間がかかるということくらいでしょうか。若干と言っても、数秒程度なので、あまり気にはならないと思います。

AI翻訳によって起こる生活の変化は限定的

DeepL翻訳機能は今までの翻訳機能より優れていると感じましたが、社会に与える影響は限定的だと感じます。いい点も勿論あるので、翻訳サービスがどのように使われることが望ましいのかを踏まえながら、率直に感じた事を3つ程お伝えしようと思います。

メリット1 : 情報収集が容易になるが利用は限定的

日本語での記事やニュースが世界ではどのように発信されているのかを知ることは、情報の確度を上げる上で大事な要素となっていきますが、英語でのニュースや記事というのは、英語がわからない人にとっては手を付けづらいもので、英語であるが故に見ないという人が多いと思います。

この翻訳機能を使えば一瞬で英語の記事を日本語に翻訳する事が出来、英語記事の情報収集がより容易になっていきます。英語の知識がなくても英語の記事が読めるようになるので、より多くの情報にアクセスできるようになりますね。

ただしかし、日常の生活に英語が必要ないという方や、そもそも海外のニュースに興味がない方は英語の記事を見ませんよね(笑)
英語の記事を見る方は、英語話者あるいは英語学習者、そして英語で情報収集をする必要があるビジネスマンや専門領域のある方しかいません。それ以外は海外のニュースや記事を見ようともしないはずです。

日本で英語を教えている人、英語を学習している人、英語で情報を収集している方はかなり限定的です。この方々に翻訳機能は使われると思いますが、英語の学習をしていない方は翻訳機能を使う事もないですし、そもそも使う場面がないです。海外のニュースには興味がないのでこれは致し方ないですね。

メリット2 : メッセンジャーで使えるが、コミュニケーションの全ては賄えない

有料バージョンを使えば、ラインやFacebookメッセンジャー等のコミュニケーションツールで絶大な効果を発揮すると思います。一瞬で和英翻訳をしてくれるので、スピード感が求められるメッセンジャーでのコミュニケーションでも使う事が出来ます。何時にどこに集合しようや、今日の晩御飯はここで食べようなどといった簡素なコミュニケーションだけではなく、自分の意見のまとめと意見を言うための前提情報等を織り込んだ長い文章を送る事も出来るので、ビジネスシーンなどでの活用も増えてくるでしょう。

ですが、英語話者と共に仕事をしていてひしひしと感じている事ですが、ビジネスや仕事において翻訳機能に頼り切ったコミュニケーションは信頼関係を作ることが出来ませんし、瞬間的なコミュニケーションには使う事が出来ません。

コミュニケーションは、
・その場のノリ
・雰囲気
・上下関係
・話のトピックによる微妙なニュアンスの違い
等で成り立っています。

どんなに最強な翻訳ツールが出てきても、海外の人とビジネスを展開するのであれば必ずと言っていいほど英語能力が必要になります。

グローバル人材を目指して

日本は現在国内販売だけではなく海外に販売機会を見出してグローバル進出する会社ばかりです。それは、需要の頭打ちと需要を既にカバーしている大手の企業の存在があるからです。

そんな状況でも、大手は更なる売上増を見込み、海外展開しています。資本主義の名の下ではどのような会社に属していようと売り上げを上げ続けなければいけません。それが会社の本質的な使命であるからです。国内でいくら販売を続けても需要が増えていくわけではありませんので、必然的に海外への販売経路を確保して資本主義社会を生き抜くために各企業は必死にグローバル展開をしているわけですね。

将来皆さんが勤めている(ないしは務める予定の)会社も例外ではありません。
来るべく時に備えておきましょう。

今回は翻訳機能の発達が英語学習をしなくてもよい理由にはなりえないというお話をしました。

ですが、個人的に翻訳機能の発達は英語の学習には大変大きな役割を担うと考えています。
次回は、翻訳機能を使った学習方法を記事にしてお届けしようと思います。