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IELTS Speaking Part 3 完全攻略|高スコアを狙うための対策法と解答のコツ

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みなさん、こんにちは!IELTS TRAINER PROのかなこです!

夏本番の暑さが続く季節となり、これから留学や海外移住を目指す方々にとっては、IELTS(アイエルツ)対策に本腰を入れる時期でもありますね!7月はちょうど海外の大学や語学学校の出願準備が始まるタイミングです。受験計画を立てる中で、「スピーキングが不安…」と感じている方も多いのではないでしょうか。IELTSは、海外留学や移住、就職などで必要とされる国際的な英語試験です。リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能をバランスよく測定することが特徴ですが、中でも多くの受験者が悩むのがIELTS Speaking(スピーキング)です。

IELTSのスピーキングテストは、試験官と1対1で行う形式で、ネイティブスピーカーとの会話力を測るための重要なパートです。面接形式ということもあり、「何を聞かれるのか」「どう答えれば高得点になるのか」と不安を感じる方も多いでしょう。

IELTS Speakingは3つのパート(Part 1・Part 2・Part 3)に分かれており、それぞれ目的や出題形式が異なります

Part 1では、受験者の身近な話題について簡単な質問がされます。趣味や仕事、勉強、家族など、普段の生活に関する会話が中心です。このパートはウォームアップのような位置付けで、リラックスして受け答えができることが求められます。

Part 2は「スピーチ形式」で行われます。1つのトピックについて1〜2分程度話し続ける必要があり、まとまった長さで自分の意見や経験を述べる力が試されます。短時間で内容を考え、構成を決めて話す能力が問われるため、多くの受験者が苦手とする部分です。

そして今回の記事で詳しく解説していくのがPart 3です。Part 3ではPart 2の話題をもとに、より抽象的・論理的な質問がされます。「なぜそう思うのか」「具体例を挙げて説明してください」といった深掘り質問にしっかり対応することで、高いスピーキングスコアを狙うことができます。

本記事では、IELTS Speakingの中でも特に難易度が高いPart 3について詳しく解説していきます。評価基準から対策法、具体的な解答のコツまで、IELTSスピーキングの目標スコア達成をサポートする内容をお届けします。これからIELTSを受験する方やスピーキング力を高めたい方は、ぜひ最後までお読みください。

1.IELTS Speaking Part 3概要

IELTS Speaking Part 3は、スピーキングテストの最後のパートであり、受験者の論理的思考力や意見を述べる力が試される重要なセクションです。試験官と1対1で行われる形式はPart 1やPart 2と同様ですが、質問の難易度や内容はぐっと深まります。

Part 3は基本的にPart 2のトピックと関連したテーマについて質問されます。例えば、Part 2で「あなたの尊敬する人物について話してください」というお題が出た場合、Part 3では「リーダーシップに必要な資質とは何だと思いますか?」「有名人は社会にどのような影響を与えると思いますか?」といったように、話題がより抽象的・社会的視点に広がっていきます。

このように、Part 2が「個人的な経験」にフォーカスするのに対して、Part 3は「社会全体や一般論」を扱うという特徴があります。受験者は単に自分の意見を述べるだけでなく、「なぜそう思うのか」という理由付けや、具体例を挙げて説明する力が求められるのです。

では、どのようなテーマが出題されるのでしょうか?IELTS Speaking Part 3でよく扱われるテーマとしては、以下のようなものがあります。

  • 教育(例:オンライン学習の利点と欠点)
  • AI・テクノロジー(例:AIが労働市場に与える影響)
  • 文化・伝統(例:伝統文化を守ることの重要性)
  • 社会問題(例:格差や移民に関する議論)
  • 環境(例:個人ができる環境保護の取り組み)
  • メディア・インターネット(例:SNSが若者に与える影響)

これらのテーマは日常的に英語圏のニュースでも扱われているような話題ばかりであり、受験者には時事問題や社会的関心について自分の考えを持っておくことが求められます。

また、Part 3では「Why(なぜ)」「How(どのように)」「What do you think about…?」という形式の質問が多く、一問一答型ではなく、やり取りが続く形式で行われます。試験官は受験者の回答に対してさらに質問を投げかけたり、別の角度から意見を求めてきたりします。

つまり、Part 3はIELTS Speakingの中でも最もアカデミックな会話力が試されるパートだと言えるでしょう。ここでしっかりと論理的に説明する力を身につけることが、スピーキングスコアを上げる大きなポイントになります。以下、Part 3の問題形式をまとめた表です。

形式 意見展開
時間 5分程度
質問数 4~8問(回答の内容によって増えたり減ったりする)
内容 IELTS Speaking Part 2に関連した内容
質問タイプ
  • Opinion(自分の意見を述べる問題)
  • Advantages/ Disadvantages(利点、欠点を比較する問題)
  • Prediction/ Speculation(未来の展望や推測問う問題)
  • Hypothetical(仮説について答える問題)
  • Comparison(現在と過去、国や世代間のようななにか2つの物を比較する問題)

2.IELTS Speaking Part 3の評価基準

IELTS Speakingでは「どうすればスコアが上がるのかわからない」と悩む声が多い分野です。ただ闇雲に話す練習をするのではなく、IELTS Speakingがどのような基準で評価されるのかを理解したうえで対策することが重要です。

IELTS Speakingでは世界共通の明確な4つの評価基準が設定されています。この基準はPart 1〜Part 3すべてに適用されており、特にPart 3では高度な応答が求められるため、各項目の質がスコアに直結します。

IELTS Speaking 4つの評価基準

①流暢性と一貫性(Fluency and Coherence)

②語彙力(Lexical Resource)

③文法知識と正確さ(Gramatical Range and Accuracy)

④発音(Pronounciation)

バンドスコア5.0

流暢性と一貫性
  • 通常は途切れなく話せるが、繰り返しや言い直しがあり、話し続けようとすると、ゆっくりになる

     

  • 特定の接続詞や談話標識(相づちや繋ぎ言葉)を過度に使用する

     

  • 簡単なスピーチは流暢にできるが、複雑なコミュニケーションになると流暢さに欠ける

語彙力
  • 身近なテーマと、それ以外のテーマについて話せるが、語彙の使い方が柔軟性に欠ける

     

  • 言い換えを試みるが、うまくいかないことがある

文法知識と正確さ
  • 基本的な文型をある程度正確に作れる

     

  • 複雑な構文も少し使えるが、間違いが多く理解に問題が生じることもある

発音
  • バンド4のすべての特徴とバンド6の良い点を一部併せ持つ

 

バンドスコア6.0

流暢性と一貫性
  • 長い間話そうとするが、繰り返し、言い直し、言い淀みが時々見られ、一貫性を失うことがある

     

  • 幅広い接続詞や談話標識を使用するが、常に適切とは限らない

語彙力
  • テーマについて長い間論じることができる幅広い語彙力を持ち、不適切でも意味を明確にできる

     

  • 概ね正しく言い換えができる

文法知識と正確さ
  • 単純な構文と複雑な構文を組み合わせて使用できるが、柔軟性は限られている

     

  • 複雑な構文では間違いが多いが、理解に支障が出ることはめったにない

発音
  • 幅広い発音特性を使うが、コントロールは不安定

     

  • 発音特性を効果的に使える場合もあるが、持続しない

引用:IDP Education 「IELTSスピーキングのバンドスコア

より詳しいスピーキング対策が知りたい方はこちらの記事をご一読ください!

IELTSのスピーキング対策をパート別に解説!スコアアップのコツも

3.IELTS Speaking Part 3の対策の流れ

IELTS Speaking Part 3でスコアを伸ばすためには、ただ英語を話す練習をするだけでは不十分です。まずは出題形式を理解し、頻出トピックを把握したうえで、効果的な解答の型を身につけ、実際に声に出して練習するというステップが必要です。ここでは、その具体的な対策の流れをご紹介します。

① 出題形式を理解する

Part 3ではPart 2で話した内容に関連した抽象的な質問がされます。個人的な経験から一歩踏み込み、社会全体に関わるテーマについて意見や理由を述べる必要があります。例えば次のような形式です。

”Why do you think education is important in today’s society?”

”How has technology changed the way people communicate?”

”What role do traditional festivals play in modern life?”

質問の多くは「Why」や「How」から始まる理由説明型です。この形式に慣れておくことが第一歩です。

② 頻出トピックと質問をチェック

IELTS Speaking Part 3ではテーマにある程度傾向があります。テーマに関連する過去問やサンプル質問を事前にチェックし、自分なりの意見や例をストックしておくことで、実際の試験でも慌てず対応できるようになります。

③ 解答の型・パターンを知る

Part 3では「質問→答え→理由→具体例」の型を覚えておくとスムーズに回答できます。

基本構成の例

意見を述べる(I think… / In my opinion…)

理由を述べる(This is because…)

具体例を挙げる(For example… / For instance…)

補足やまとめ(That’s why…)

このように、論理的な構造を意識して話すことで、試験官に分かりやすく伝えることができます。この型を覚えておけば、どんな質問にも応用できるようになります。

④ 声に出して解答の練習

頭の中だけで準備するのではなく、実際に声に出して答える練習を繰り返すことが大切です。可能であれば録音して自分の話し方を客観的に確認し、言い淀みや繰り返しがないか、文法ミスがないかをチェックしましょう。

また、ネイティブ講師や英語学習仲間と模擬面接を行うことで、実践力がより養われます。

⑤ 抽象的トピック・広い話題・深く長く解答する意識を持つ

Part 3では抽象的な質問が増えるため、具体例に頼りすぎず、一般論として話を広げる練習が不可欠です。

例えば「Do you think technology makes people lazy?(テクノロジーは人を怠け者にすると思いますか?)」と聞かれた場合、個人的な話だけでなく社会全体にどのような影響があるかを考えながら回答しましょう。

また、深く・長く答えることでスピーキング全体の評価も上がります。単に「Yes, I do.」で終わらせず、

“Yes, I do. This is because modern devices have automated many daily tasks. For example, people often rely on food delivery apps instead of cooking. While this is convenient, it can lead to unhealthy lifestyles in the long run.”

このように理由や例を補足しながら2〜3文で1セットとして回答する癖をつけましょう。

4.IELTS Speaking Part 3の解答のコツ

IELTS Speaking Part 3で高スコアを目指すためには、ただ質問に答えるだけでなく、「長く・深く」話すことが求められます。そのためには解答の基本パターンを身につけると同時に、内容を広げるためのテクニックを取り入れることが効果的です。ここでは、実践的に使えるコツをご紹介します。

基本の練習:「Why?(理由)」と「例」をセットで話す

Part 3では抽象的なテーマが多いため、意見→理由→具体例の3ステップで答えるのが基本です。

例)Do you think education is important for children?

Yes, I do. This is because education helps children develop critical thinking skills. For example, in school, children learn how to solve problems by working in groups.

このように、Why?(理由)と例をセットにするだけで自然に長く話すことができます。

「長く・深く」話せるようにする4つのコツ

①「質問への解答 → 理由 → 例 → 一言まとめ」の流れを意識

最後に簡単なまとめの一言(That’s why… / So that’s the reason…)を加えると、一貫性が増し、論理的に聞こえます。

例)That’s why I believe education plays a key role in society.

②「過去・現在・未来」で話を広げる

ひとつの話題を「過去 → 現在 → 未来」の視点で話すと、より深みのある回答が可能です。

例)In the past, education mainly focused on reading and writing, but nowadays, it emphasizes creativity. In the future, I think technology will play a larger role in classrooms.

③ 反対意見や具体例も話す

「人によっては~と考えるかもしれませんが、私は~」のように反対意見も紹介すると、内容が深まります。

例)Some people might think online education is better, but I believe face-to-face classes are more effective for communication skills.

④「数字」を入れて話す

抽象的な話を具体的に聞かせるために、数字や割合を使うのも効果的です。

例)According to a recent survey, about 70% of students prefer online learning to traditional classrooms.

このように、型+話を広げるテクニックを意識して練習することで、Part 3でも自信を持って答えられるようになります。特に「長く・深く」を常に意識しながら繰り返し練習しましょう!

5.まとめ

IELTS Speaking Part 3は、スピーキング全体の得点を左右する重要なパートです。特にPart 2よりも抽象度が高く、個人的な意見だけでなく社会的・一般的な視点で話す力が求められるため、多くの受験者にとって難易度が上がります。しかし、出題傾向を理解し、効果的な型やテクニックを身につけることで確実に得点アップが狙えるパートでもあります。

まずは、どのような質問形式で出題されるのかを知り、頻出テーマ(教育・テクノロジー・文化・社会・環境など)を押さえましょう。その上で、「質問に対する答え → 理由 → 具体例 → 一言まとめ」の基本パターンを繰り返し練習することがポイントです。

さらに、話の広げ方を工夫することも高スコアを取るためには不可欠です。「過去・現在・未来」「反対意見」「数字を入れる」といった視点を意識することで、内容が深くなり、試験官にも良い印象を与えられるでしょう。

特に流暢性や一貫性(Fluency and Coherence)は評価基準の中でも重要な項目の一つです。「長く話す=高得点」ではなく、「一貫性のある話を適切に広げる力」が求められています。

本記事でご紹介した対策やコツを参考に、実際に声に出して練習し、自分の弱点を把握しながら改善していくことがIELTS Speaking Part 3攻略の近道です。

また、Part 1・2とのつながりも意識しながら総合的に対策を進めていくことで、スピーキング全体のスコアアップにもつながります。

地道な練習を積み重ねて、自信を持って試験本番に臨みましょう!

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