IELTS Speaking Part 3頻出「Global Currencies(世界の貨幣)」を徹底攻略!
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IELTS Speaking Part 3頻出「Global Currencies(世界の貨幣)」を徹底攻略!
みなさん、こんにちは!IELTS TRAINER PROのかなこです。
朝晩が少しずつ涼しくなり、街のカフェでもホットドリンクを頼む人が増えてきましたね。季節の変わり目になると、つい財布の中身を見直したくなるのは私だけでしょうか(笑)。最近は電子マネーやクレジットカード、暗号資産(cryptocurrency)など、世界中で「お金の形」が変わりつつあります。
さて、今回のテーマは「世界の貨幣(Global Currencies)」です。IELTS Speaking Part 3では、日常的な話題から一歩踏み込んで、社会的・経済的なテーマを論理的に話す力が求められます。お金や通貨に関する話題は、一見難しく感じるかもしれませんが、実は誰もが関係する身近なトピックでもあります。
この記事では、IELTS Speakingで「お金」や「通貨」をテーマにした質問が出たときにどのように答えればよいかを、出題傾向・サンプル質問・便利フレーズ・レベル別回答例を交えながら解説していきます。少し硬いテーマに見えても、考え方のコツをつかめば、自分の意見を自然に伝えられるようになります!
1.IELTS Speakingの概要
IELTS Speakingは、受験者の「実際に英語でやり取りする力」を測る面接形式の試験です。試験官と一対一で行われ、所要時間は約11〜14分。スクリプトを暗記して話すのではなく、その場で考えて答える力や柔軟なコミュニケーション力が求められます。
スピーキングは3つのパートに分かれています。
Part 1(自己紹介・日常会話)
・簡単な質問が中心(例:出身地、趣味、日常の支出など)
・受験者がリラックスできるようにする“ウォームアップ”の役割
Part 2(スピーチタスク)
・カードに書かれたテーマについて1分準備し、1〜2分話す
・身近な話題が多いが、内容を整理して話す構成力が必要
・例「思い出に残る買い物」や「大切にしている物」など
Part 3(ディスカッション)
・Part 2のトピックを発展させた、より抽象的な質問が中心
・試験官が追加質問を行い、意見を深掘りしていく形式
・その場で論理的に考えをまとめる力が求められる
Speaking Part 3の特徴
特にPart 3では、次のようなスキルが問われます。
【抽象的なテーマに対応する力】
個人の体験から一歩踏み出し、社会・文化・経済などの広い視点で意見を述べる必要があります。
【理由や根拠を説明する力】
単に「I think money is important.」では不十分。
なぜそう思うのか、どんな影響があるのかを筋道立てて話すことが求められます。
【試験官との双方向のやり取り】
答えが短いと追加質問で深掘りされます。柔軟に会話を続けるスキルが重要です。
「貨幣」がテーマになるときの出題例
「貨幣」や「経済」に関連するトピックは、IELTS Speaking Part 3でもよく出題されます。
Part 2で「大切にしている財布」や「印象に残る買い物」を話したあと、Part 3では次のような質問に発展することがあります。
「現金と電子マネー、どちらが便利だと思いますか?」
「お金は幸せにどの程度影響すると思いますか?」
「お金の使い方は世代によって異なると思いますか?」
このように、Part 3は”単なるお金の話”にとどまらず、社会的・文化的背景を踏まえた議論力が問われます。
2.IELTS Speaking Part 3「世界の貨幣」に関する出題傾向
IELTS Speaking Part 3では、より社会的で抽象的なテーマについて論理的に話す力が求められます。その中でも「お金(money)」や「通貨(currency)」に関する話題は非常に頻出です。理由は、お金が世界中すべての人の生活と結びついている“普遍的なテーマ”だからです。国や文化によってお金の価値観や使い方が異なるため、試験官が「異文化理解力」や「意見を広げる力」を評価しやすいトピックとなっています。
IELTSで貨幣の話題がよく出る理由
- どの国でも共通するテーマで、受験者全員が何らかの意見を持てる
- 日常生活と社会的問題の両方を結びつけやすい
- 文化やテクノロジー、経済の変化など、幅広い切り口で議論できる
たとえば、「お金と幸福」「現金とキャッシュレス」「経済格差」など、トピックの角度を少し変えるだけでまったく異なる議論が展開できます。以下に、特に出題されやすいテーマを紹介します。
よく出るトピック例とポイント
1. お金と幸福(Does money bring happiness?)
お金は本当に幸せをもたらすのか、という永遠のテーマです。
「生活の安定に必要」という立場と、「お金だけでは幸せになれない」という立場の両方を考えられると◎
「基本的な生活を支える安心感」「人間関係・健康の大切さ」など、多面的な視点で話すと高評価
2. 現金とキャッシュレスの比較(Cash vs Cashless Society)
近年よく出題される時事的テーマです。
キャッシュレス化の利便性・スピードなどのメリット
現金の安全性・プライバシー保護といった観点からのデメリット
バランスを取りながら、自分の立場を明確に述べる練習をしておきましょう。
3. 経済格差と社会問題(Economic Inequality)
抽象度が高いテーマですが、頻繁に取り上げられます。
「教育機会」「雇用の平等」といった具体例を使うと説得力が増す
“Some people earn too much money, while others struggle to survive.” のような社会的な視点を意識
4. 物価上昇・インフレ・グローバル経済(Inflation & Global Economy)
最近のニュースとも関連するテーマです。
物価の上昇が若者や家庭に与える影響
グローバル化が生活や仕事に及ぼす変化
といった切り口で話せるようにしておくと安心です。
5. 通貨と文化(Currency and Culture)
お札やコインに描かれたデザインや歴史を通して、文化を語るタイプの質問です。
「日本のお札に描かれている人物」や「その意味」を説明する練習が効果的
自国文化を英語で表現する力が問われるパートでもあります。
6. 世界比較型の質問(Developed vs Developing Countries)
「お金の使い方」「生活の価値観」などを国ごとに比較するテーマです。
“In developed countries, people spend money on experiences, while in developing ones, people focus on necessities.”
のように、比較構文を使って説明できると高評価です。
3.頻出質問とサンプル回答例
IELTS Speaking Part 3では、質問の内容がより抽象的・社会的になり、日常の体験を超えた意見の展開力が求められます。たとえば、「お金は幸せをもたらすか」や「キャッシュレス化の影響」といったテーマでは、単に自分の考えを述べるだけでなく、理由を示し、比較し、例を挙げることが重要です。
サンプル回答を読む際は、「どのように意見を支え、発展させているか」に注目しましょう。たとえば、「I think money brings comfort because it allows people to access better healthcare and education.」のように、具体例を交えることで説得力が増します。また、「On the other hand」や「However」などの接続表現を使い、異なる視点とのバランスを取ることも評価ポイントです。
回答を作るときは、(1)意見を述べる →(2)理由を説明する →(3)例を挙げる →(4)簡単にまとめる、という4ステップを意識すると自然な流れが作れます。練習の際は、模範解答を丸暗記するのではなく、自分の考えで同じ構成を再現できるかを確認すると効果的です。
例:
Q1: Do you think money can buy happiness?
A: Not really. Money can make life more comfortable, but real happiness often comes from relationships and health.
Q2: How has digital payment changed people’s lives?
A: It’s made shopping easier and faster, but some people worry about privacy and overspending.
Q3: Should children learn about money management at school?
A: Definitely. Understanding how to use money wisely is a life skill everyone needs.
4.IELTS Speaking Part 3で使える便利なフレーズ・表現集
IELTS Speaking Part 3では、より論理的で一貫性のある回答が求められるため、適切なフレーズを使いこなすことがスコアアップの鍵になります。単に語彙を増やすだけでなく、意見を整理して伝えるための「つなぎ言葉」や「抽象的な表現」を自然に使うことが大切です。
たとえば、意見を述べる際の “I believe that…” や “From my perspective…”、理由を述べるときの “This is because…”、比較を行うときの “Compared to…” などは、どんなトピックにも応用できます。また、複数の意見を整理したいときには “On the one hand… / On the other hand…” を使うと、論理の流れが明確になります。
さらに、回答の最後で “In general,” “Overall,” などのまとめ表現を使うと、回答全体にまとまりが生まれ、試験官に好印象を与えることができます。こうしたフレーズは暗記するだけでなく、実際に声に出して使うことで初めて自然な英語として身につきます。
意見を述べる表現:
In my opinion, money is important but not everything.
比較表現:
Compared to cash, digital payments are more convenient but less secure.
抽象的な話題を広げる表現:
This reflects how society is becoming more technology-driven.
言い換え語彙:
rich → wealthy / affluent
poor → underprivileged / low-income
money → finance / wealth / currency
5.「貨幣・お金」をテーマにした回答で高得点を取るコツ
IELTS Speaking Part 3では、単に自分の意見を述べるだけでなく、理由を明確にし、具体例を交えながら論理的に展開する力が重視されます。特に「お金」や「経済」に関するトピックは抽象度が高いため、個人の視点から社会的な話題へと広げる構成を意識しましょう。
高得点を取るポイント
個人から社会へ広げる
例:
「I think saving money is important for individuals because it gives them a sense of security. On a societal level, saving also contributes to economic stability.」
→ 自分の経験から始め、社会的な意義へと発展させる。
一言で終わらない構成を意識
「意見 → 理由 → 例 → まとめ」の4ステップで話すと自然でわかりやすい。
抽象的な話題は具体例で支える
「物価上昇」「格差」など難しいテーマこそ、日常生活の例を挙げると説得力が増す。
例:For example, many young people now find it harder to rent apartments because prices keep rising.
語彙の幅を意識
“spend”, “save”, “earn” など基本語だけでなく、 “financial stability”, “economic inequality”, “purchasing power” といった表現を取り入れる。
NGパターン
“Yes, I think so.” のように短すぎる回答で終わる
主観だけで説明が終わり、理由や例がない
同じ単語を繰り返し使うことで、語彙の幅が狭く見える
お金のトピックは難しく感じるかもしれませんが、構成を意識して話すだけで、論理的で深みのある回答を作ることができます。
6.IELTS Speaking Part 3「世界の貨幣」回答例|レベル別に紹介
IELTS Speaking Part 3では、自分のレベルに合った回答例を参考にしながら学習することがとても効果的です。バンド5〜7+のモデル回答を比較すると、文法の正確さ、語彙の豊かさ、意見の展開方法の違いが明確に見えてきます。たとえば、バンド5では短い文やシンプルな語彙中心ですが、バンド7+になると、抽象的な概念や社会的視点を含む複雑な文構造を使えるようになります。
レベル別の回答を見比べることで、「自分が今どの段階にいるのか」「次にどのスキルを伸ばすべきか」が具体的にわかります。また、上位レベルの回答を真似して練習することで、自然に論理的な構成力や表現の幅が身につきます。モデルを分析し、自分の言葉で再現する練習を重ねることが、スピーキング上達の近道です。
| レベル | 回答例 | 改善ポイント |
|
Band 5 |
“Money is important. People need it to live.” | 内容が単純。理由や例がない。 |
|
Band 6 |
“Money is necessary because it helps people meet their needs. But too much focus on it can make people materialistic.” | 接続詞を使い論理的に。もう少し具体例を入れると良い。 |
| Band 7+ | “While money provides security and comfort, it doesn’t guarantee happiness. In fact, societies with high income levels often face issues like stress or loneliness.” | 抽象語彙・対比表現が使われており、深い内容を示している。 |
7.まとめ:IELTS Speaking Part 3で「世界の貨幣」が出ても自信を持って答えるために
IELTS Speaking Part 3で「世界の貨幣(Global Currency)」というテーマが出たとき、多くの受験者が「難しそう」と感じます。しかし、実際には“money”はすべての人の生活に関わる非常に身近な話題です。大切なのは、「お金=経済の話」と堅く考えすぎず、自分の経験や身の回りの変化から話を広げることです。
たとえば「現金を使う頻度が減った」「物価が上がって買い物が変わった」といった具体的な例は、どんな受験者にも語れる内容です。そこに「なぜそうなっているのか」「それが社会にどう影響しているのか」といった考察を加えることで、Part 3にふさわしい深みのある回答になります。
IELTS Speaking Part 3では、論理的思考力と表現力がスコアを左右します。単に“Yes, I agree.”で終わらせず、意見(Opinion)+理由(Reason)+具体例(Example)+まとめ(Conclusion)の流れを意識すると、自然に一貫性のある答えになります。たとえば「お金で幸せは買えると思いますか?」という質問に対して、「ある程度は買えると思う。なぜなら経済的な安定が安心感につながるからです。例えば、十分な貯金があると家族を支える余裕が生まれます。ただし、過度にお金を求めすぎると人間関係が壊れることもあるので、バランスが大切だと思います。」のように展開できると理想的です。
また、「貨幣」は文化や時代の変化を映す鏡でもあります。お札のデザイン、キャッシュレス化、国ごとの経済格差など、話を広げられる切り口が多いのが特徴です。自国と他国を比較する視点を持つと、より国際的で成熟した回答になります。たとえば「日本ではキャッシュレス化が進んでいますが、高齢者の中にはまだ現金を好む人も多いです。一方、北欧ではデジタル決済が完全に普及しています」といった比較は、グローバルな視点を示す良い例です。
最後に、日常生活の中で「お金」や「経済」について英語で考える習慣をつけることが、Part 3対策に直結します。ニュース記事を英語で読む、家計や買い物に関する英語表現を覚えるなど、身近なトピックから語彙を増やしていくと良いでしょう。テーマの核心は“money”ではなく、「それを通して人間社会をどう理解しているか」にあります。しっかりと準備すれば、「世界の貨幣」というテーマが出ても、自信を持って自分の意見を伝えられるはずです。一緒にスコアアップを目指して頑張りましょう!
