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英語の文法「仮定法過去」と「直接法現在」の違い ~If I were a bird, I could fly.~

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こんにちは、IELTS TRAINER PROスタッフ、ワーママのキャリーです。いつもブログを見てくださりありがとうございます!皆様の英語学習の旅に寄り添えることを嬉しく思います。

初夏の季節感と日常の喜び

だんだんと夏らしい陽気になってきましたが、皆様は元気にお過ごしですか?朝晩の過ごしやすい気温から、日中は汗ばむほどの暑さへと変わってきましたね。こうした季節の変わり目は体調を崩しやすいので、どうぞご自愛ください。

学生の皆様は制服の衣替えの時期ですね。冬服から夏服へ切り替わる瞬間は、季節の移り変わりを実感する風物詩と言えるでしょう。私の娘の幼稚園でも、帽子も冬用から夏用の麦わら帽子に変わります。園庭で元気に走り回る麦わら帽子を被ったちびっ子たちの姿を見ると、いつもキュンとしてしまうのは私だけでしょうか・・・

幼児のブレザー姿も確かに可愛らしいものですが、個人的には白いブラウスやシャツに紺のショートパンツなどの涼しげな夏服の方が好きです。子供たちの無邪気な笑顔と夏の装いが、私たち大人にも季節の喜びを運んでくれますね。親として子供の成長を見守る日々の何気ない瞬間に、小さな幸せを感じることができるのは素晴らしいことだと思います。

「仮定法」と「直接法」—英語表現の奥深さ

さて、今回は英語の文法における「仮定法」と「直接法」について詳しく確認していきたいと思います!この文法項目は、英語表現の幅を広げる重要なポイントであり、特にIELTSのようなテストでは、こうした複雑な文法構造を正確に使いこなせることで高得点につながります。

仮定法は、現実ではないことや実現可能性の低いことを表現する時に使われる文法形式です。一方、直接法は現実や事実、あるいは可能性のあることを表現します。この違いを理解することで、より正確で豊かな英語表現ができるようになります。

「仮定法過去」と「直接法現在」の違いを詳しく解説!~「もし彼がスーパーマンなら、彼女を救えるのに」~

まずは具体的な例文から見ていきましょう。以下の2文はどのように違うか、説明できますか?

  1. If he were the superman, he could save her.
  2. If he is the superman, he can save her.

これらの文の日本語訳はどちらも「もし彼がスーパーマンなら、彼女を救えるのに」となりますが、実は意味合いが大きく異なります。その違いを詳しく見ていきましょう。

意味の違い

  • 「仮定法過去」の場合:実際には起こっていないこと、現実ではないことを表現します。
  • 「直接法現在」の場合:実際はどうか分からないこと、可能性があることを表現します。

1:「仮定法過去」の詳細解説

「仮定法過去」は、現在の事実に反する仮定を表す場合に使用します。時制としては「現在」の意味を持ちますが、形式としては「過去形」を使います。

文法構造: If + 主語 + 過去形、主語 + could/would/might + 動詞の原形

例文: If he were the superman, he could save her.

意味の解釈: 「もし彼がスーパーマンなら、彼女を救えるのに」→ しかし実際は彼はスーパーマンではないので、彼女を救うことはできない。

ここで注目すべきは、「were」という形です。「be動詞」の場合、主語が何であっても「were」を使うことが文法的に正しいとされています(特に formal な文章や試験では)。ただし、口語では「If he was…」という形も広く使われています。

また、「could save」の部分は、「救うことができるのに(でも実際はできない)」という意味を持ち、現実とは異なる可能性を示しています。

2:「直接法現在」の詳細解説

「直接法現在」は、現実に起こりうる可能性のある条件を表す場合に使用します。時制も形式も「現在」を使います。

文法構造: If + 主語 + 現在形、主語 + can/will + 動詞の原形

例文: If he is the superman, he can save her.

意味の解釈: 「もし彼がスーパーマンなら、彼女を救うことができる」→ 彼がスーパーマンかどうかは分からないが、もしそうなら救えるだろう。

こちらは「is」という現在形を使っており、彼がスーパーマンである可能性を排除していません。「can save」は単純に「救うことができる」という能力を表しています。

仮定法過去と直接法現在の使い分け

これら二つの表現形式の違いを、もう少し具体的な例で考えてみましょう。

  1. 仮定法過去:
    If I had more time, I would study French.
    (もっと時間があれば、フランス語を勉強するのに。)
    → 実際には十分な時間がないことが前提となっています。

  2. 直接法現在:
    If I have time tomorrow, I will study French.
    (明日時間があれば、フランス語を勉強するつもりです。)
    → 明日時間があるかどうかはまだ分からない状況です。

このように、話者が状況をどう捉えているかによって使い分けます。不可能だと考えていることや事実に反することには「仮定法」を、可能性があると考えていることには「直接法」を使います。

「仮定法過去」のさらなる用法と例文

「仮定法過去」は、現在の事実とは異なる状況を想像するときに使われますが、その用法はさまざまです。以下にいくつかの典型的な例を見てみましょう。

  1. 現在の状況と異なる願望や欲求を表す
    ・If I were rich, I would travel around the world.
    (もし私がお金持ちだったら、世界中を旅行するのに。)
    → 実際には私はお金持ちではありません。
    ・If she lived in Tokyo, we could meet more often.
    (もし彼女が東京に住んでいたら、もっと頻繁に会えるのに。)
    → 実際には彼女は東京に住んでいません。

  2. アドバイスや提案を丁寧に表現する
    ・If I were you, I would apologize to her.
    (もし私があなたなら、彼女に謝るでしょう。)
    → これは助言をより丁寧に表現する一般的な言い回しです。
    ・If we had a bigger budget, we could improve the project.
    (もし予算がもっとあれば、プロジェクトを改善できるのに。)
    → 実際には予算が限られています。

  3. 過去に起きなかったことを後悔する(wish構文との組み合わせ)
    ・I wish I were taller.
    (もっと背が高ければいいのに。)
    → 実際には背が高くありません。
    ・She wishes she knew the answer.
    (彼女は答えを知っていればいいのにと思っている。)
    → 実際には答えを知りません。

「wish + 仮定法過去」の形は、現在の状況に対する願望や後悔を表す際によく使われます。

「直接法現在」のさらなる用法と例文

「直接法現在」は、実現可能性のある条件を表現するときに使われます。以下にさまざまな例を見てみましょう。

  1. 一般的な真理や習慣を表す
    ・If water reaches 100 degrees Celsius, it boils.
    (水が100度セルシウスに達すると、沸騰します。)
    → これは科学的事実です。
    ・If you exercise regularly, you stay healthy.
    (定期的に運動すれば、健康を保てます。)
    → これは一般的な真理です。

  2. 将来起こりうる可能性を表す
    ・If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
    (明日雨が降れば、ピクニックを中止します。)
    → 明日雨が降るかどうかはまだ分かりません。
    ・If you finish your homework early, you can watch TV.
    (宿題を早く終えれば、テレビを見てもいいですよ。)
    → 宿題を早く終えるかどうかはまだ分かりません。

  3. 現在の可能性を表す
    ・If she knows the answer, she isn’t telling anyone.
    (もし彼女が答えを知っているなら、誰にも言っていません。)
    → 彼女が答えを知っているかどうかは確かではありません。
    ・If he is working late, he must be tired.
    (もし彼が遅くまで働いているなら、疲れているに違いありません。)
    → 彼が遅くまで働いているかどうかは確認していません。

「If I were a bird, I could fly.」の深い解釈

さて、タイトルに挙げた文章を詳しく分析してみましょう。

If I were a bird, I could fly.
(もし私が鳥だったら、空を飛べたのに。)

この文は「仮定法過去」の典型的な例です。

  1. 事実に反する仮定: 「私」は明らかに鳥ではなく、人間です。
  2. 文法形式: If + 主語(I) + 過去形(were)、主語(I) + could + 動詞の原形(fly)
  3. 意味: 現実には不可能なことを想像しています。

「仮定法過去」の構文(If + S + 過去形、S + could/would/might + 原形)を使うことで、「私は鳥ではないので飛べない」という現実と、「もし鳥だったら飛べるのに」という願望のコントラストが効果的に表現されています。

この例文は、多くの英語学習者にとって仮定法の典型例として記憶に残りやすい表現です。自分が現実には持っていない能力や特性を想像する際に、このような仮定法の表現が使われます。

「仮定法」と「直接法」の使い分けのポイント

「仮定法」と「直接法」をどのように使い分ければよいのか、そのポイントをまとめてみましょう。

1. 状況の実現可能性を考える

  • 低い実現可能性または不可能: 仮定法を使う
    例: If I were the president, I would change the tax system.
    (もし私が大統領だったら、税制を変えるのに。)
    → 私が大統領になる可能性は極めて低いか、ない。
  • ある程度の実現可能性: 直接法を使う
    例: If I get the job, I will move to London.
    (もしその仕事に就けたら、ロンドンに引っ越します。)
    → 仕事に就ける可能性は十分にある。

2. 話者の確信度を反映させる

  • 確信がない、または反事実的: 仮定法を使う
    例: If she were here, she would know what to do.
    (もし彼女がここにいたら、どうすればいいか分かるのに。)
    → 彼女はここにいない。
  • 可能性を開いている: 直接法を使う
    例: If she is at home, she is probably studying.
    (もし彼女が家にいるなら、おそらく勉強しているでしょう。)
    → 彼女が家にいる可能性はある。

3. 時制の一致に注意する

  • 仮定法過去: 現在の事実に反する仮定
    例: If I had more money, I would buy a new car.
    (もっとお金があれば、新しい車を買うのに。)
  • 仮定法過去完了: 過去の事実に反する仮定
    例: If I had studied harder, I would have passed the exam.
    (もっと一生懸命勉強していたら、試験に合格していたのに。)
  • 直接法: 時制は通常の規則に従う
    例: If it rains, I will stay at home. (現在形→未来形)
    (雨が降ったら、家にいます。)

IELTS試験における仮定法の重要性

IELTSのようなテストでは、仮定法のような複雑な文法構造を正確に使いこなせることが高得点につながります。特に以下の点で重要です。

  1. ライティングセクション
    Task 2: 意見や議論を展開する際に、仮定法を用いることで条件付きの主張や反事実的な議論を効果的に表現できます。
    例: If governments invested more in renewable energy, we would see a significant reduction in carbon emissions.
    (もし政府が再生可能エネルギーにもっと投資すれば、炭素排出量の大幅な削減が見られるでしょう。)

  2. スピーキングセクション
    Part 3: より複雑なディスカッションでは、仮定法を使って仮説的な状況や可能性について話すことが求められることがあります。
    例: If I were given the opportunity to change one thing about my education, I would focus more on practical skills.
    (もし自分の教育について一つ変えられるとしたら、実践的なスキルにもっと焦点を当てるでしょう。)

  3. リスニングセクション
    会話や講義の中で、話者が仮定法を使って反事実的な状況や可能性について話すことがあります。こうした表現を正確に理解することが重要です。

  4. 読解セクション
    文章の中で仮定法が使われている場合、著者の意図や主張を正確に理解するためには、その仮定が現実に対してどのような立場をとっているかを把握する必要があります。

仮定法のさらなる種類と用法

仮定法には、これまで説明した「仮定法過去」以外にも、いくつかの形式があります。それぞれの特徴と用法を見ていきましょう。

1. 仮定法過去完了(Past Perfect Conditional)

過去の事実とは異なる仮定を表します。「たられば」の後悔や、起こらなかった過去の出来事の仮想を表現します。

文法構造: If + 主語 + had + 過去分詞、主語 + would/could/might + have + 過去分詞

例文:

  • If I had studied harder, I would have passed the exam.
    (もっと一生懸命勉強していたら、試験に合格していたのに。)
    → 実際には一生懸命勉強しなかったので、試験に合格しなかった。
  • If we had left earlier, we wouldn’t have missed the train.
    (もっと早く出発していたら、電車に乗り遅れなかったのに。)
    → 実際には早く出発しなかったので、電車に乗り遅れた。

2. 仮定法未来(Future Conditional)

未来に起こる可能性が低い、または不確かな状況を表します。

文法構造: If + 主語 + should/were to + 動詞の原形、主語 + would/could/might + 動詞の原形

例文:

  • If I should win the lottery, I would donate half to charity.
    (もし宝くじに当たったら、半分を慈善団体に寄付するでしょう。)
    → 宝くじに当たる可能性は低いが、もしそうなったら…という仮定。
  • If war were to break out, many lives would be lost.
    (もし戦争が勃発したら、多くの命が失われるでしょう。)
    → 戦争勃発の可能性は低いが、もしそうなったら…という仮定。

3. 混合仮定法(Mixed Conditionals)

過去の条件が現在の結果に影響する場合や、現在の条件が過去の結果に影響する場合など、時制が混合した仮定法です。

例文:

  • If I had studied medicine, I would be a doctor now.
    (もし医学を学んでいたら、今頃は医者になっていただろう。)
    → 過去の条件(医学を学ぶ)が現在の結果(医者である)に影響。
  • If I were more confident, I would have applied for that job.
    (もっと自信があれば、あの仕事に応募していただろう。)
    → 現在の条件(自信がある)が過去の結果(応募する)に影響。

仮定法の否定形

仮定法の否定形も理解しておくと、より表現の幅が広がります。

1. 仮定法過去の否定形

例文:

  • If I weren’t so busy, I would help you.
    (そんなに忙しくなければ、手伝うのに。)
    → 実際には忙しいので、手伝えない。
  • If she didn’t work so hard, she would have more free time.
    (彼女がそんなに一生懸命働かなければ、もっと自由な時間があるのに。)
    → 実際には一生懸命働いているので、自由な時間があまりない。

2. 仮定法過去完了の否定形

例文:

  • If I hadn’t forgotten my passport, I could have gone on the trip.
    (パスポートを忘れていなければ、旅行に行けたのに。)
    → 実際にはパスポートを忘れたので、旅行に行けなかった。
  • If they hadn’t missed the bus, they would have arrived on time.
    (バスに乗り遅れていなければ、時間通りに到着していただろう。)
    → 実際にはバスに乗り遅れたので、時間通りに到着しなかった。

日常会話での仮定法の使い方

仮定法は日常会話でも頻繁に使われます。特によく使われるパターンをいくつか紹介します。

  1. 「If I were you…」(アドバイスを与える時)
    ・If I were you, I’d talk to your boss about it.
    (私があなたなら、そのことについて上司と話します。)
    ・If I were you, I wouldn’t worry too much.
    (私があなたなら、あまり心配しないでしょう。)

  2. 「I wish…」(願望や後悔を表す時)
    ・I wish I were taller.
    (もっと背が高ければいいのに。)
    ・I wish I could speak French.
    (フランス語が話せたらいいのに。)
    ・I wish I had more time to prepare.
    (準備する時間がもっとあればいいのに。)

  3. 「If only…」(強い願望や後悔を表す時)
    ・If only I had listened to your advice!
    (あなたのアドバイスを聞いていたらよかったのに!)
    ・If only we could go back in time.
    (時間を巻き戻せたらなあ。)

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!「仮定法」と「直接法」の違いついて少しでも理解が深まりましたでしょうか?この文法項目は、英語表現の幅を広げる重要なポイントです。特にIELTSのような試験では、こうした複雑な文法構造を正確に使いこなせることが高得点につながります。

日常会話やビジネスの場でも、「もし〜だったら」と仮定して話すことは頻繁にあります。そんな時に適切な文法形式を選択できれば、より正確で自然な英語表現ができるようになるでしょう。

仮定法の習得には練習が必要です。様々な状況を想定して、「もし〜だったら、どうなるか」を英語で表現する練習をしてみてください。徐々に自然と使いこなせるようになるはずです。

このブログが皆様のIELTS学習の助けになっていましたら幸いです。英語学習は継続が何よりも大切です。日々少しずつでも学習を続けることで、確実に力がついていきます。皆様の学習をいつも応援しています!

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