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不定詞の構文「It is… for… to~」と「It is… of… to~」の違い

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こんにちは、IELTS TRAINER PROでスタッフを務めております、ワーキングマザーのキャリーです。いつも当ブログをご愛読いただき、心より感謝申し上げます。皆様の英語学習の旅に少しでもお役に立てることを願っております。

日本各地で蒸し暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?体調を崩されていないことを願っております。気象庁の発表によると、今年の夏は例年より気温が高くなる予想とのことで、熱中症対策が特に重要になってきますね。

我が家では、家族それぞれに体温調節の好みがあり、暑がりな家族と寒がりな家族が混在しているため、エアコンの温度設定をめぐって小さな「家庭内交渉」が日々繰り広げられています。特に夜間は、子どもが汗をかきすぎないよう、また大人が寒くて目が覚めないよう、絶妙な温度調整が必要です。さらに電気代の節約も考慮しなければならないので、なかなか難しいバランスを取ることになります。

それでも、家族全員の健康管理のために室温には特に気を配っていきたいと思います。熱中症予防のためには、WHO(世界保健機関)が推奨する室温である26℃前後を目安にし、湿度も50〜60%程度に保つよう心がけています。また、こまめな水分補給も欠かせませんね。

今回のテーマ:不定詞の構文「It is… for… to~」と「It is… of… to~」の違い

さて、今回のブログでは、英語学習者がしばしば混乱する文法ポイント、不定詞の構文「It is… for… to~」と「It is… of… to~」の違いについて詳しく解説していきます。これらの構文は形が似ているにもかかわらず、使用する状況が異なりますので、IELTS Writing やSpeakingでも頻出の表現として、しっかりと使い分けられるようになりましょう。

不定詞構文「It is… to~」の基本

まず、「It is… to~」という構文は、英語で意見や評価を述べる際によく使われる形です。この「It」は形式主語と呼ばれるもので、文の後半にある「to不定詞」が真の主語となります。この構文を用いることで、文の主語を後ろに置き、形容詞による評価を前に出すことができます。

たとえば、

  • It is important to study English. (英語を勉強することは重要です)
  • It is difficult to master a foreign language. (外国語をマスターすることは難しいです)

これらの基本形に、「for…」や「of…」という前置詞句を加えることで、「誰にとって」あるいは「誰の特性として」という情報を追加することができます。しかし、「for」と「of」ではその意味合いが大きく異なります。

「It is… for… to~」と「It is… of… to~」の違い:判断基準

これら二つの構文の使い分けには、明確な判断基準があります。それは「人間を主語にして表現できるかどうか」です。この基準を理解することで、適切な前置詞を選択できるようになります。

1. 「It is… of… to~」の場合:人間の特性や性格を表す形容詞

「It is… of… to~」は、「of」の後に来る人が、文中の形容詞で表される特性や性格を持っていることを示します。つまり、「[人] is [形容詞]」という文に書き換えられる場合に使用します。

例えば:

  • It is kind of her to help the elderly. (彼女がお年寄りを助けるのは親切です)
    → She is kind. (彼女は親切です) と言えるので「of」を使います。
  • It is generous of him to donate money. (彼がお金を寄付するのは気前が良いです)
    → He is generous. (彼は気前が良いです) と言えるので「of」を使います。
  • It is stupid of me to forget my keys. (鍵を忘れるなんて私はばかです)
    → I am stupid. (私はばかです) と言えるので「of」を使います。

つまり、「of」を使うのは、その行為が人の性格や特性を表している場合です。形容詞が「kind(親切な)」「generous(寛大な)」「clever(賢い)」「stupid(愚かな)」「brave(勇敢な)」「thoughtful(思いやりのある)」など、人の特性を表す場合によく使われます。

2. 「It is… for… to~」の場合:状況や環境の評価

一方、「It is… for… to~」は、「for」の後に来る人にとっての状況や環境を評価する場合に使用します。これは「[人] is [形容詞]」という形に書き換えることができない場合です。

例えば:

  • It is difficult for John to wake up early in the morning. (ジョンが朝早く起きるのは難しいです)
    → John is difficult. とは言えません。「difficult(難しい)」はジョンの特性ではなく、状況の評価です。
  • It is natural for her to get angry. (彼女が怒るのは当然です)
    → She is natural. とは言えません。「natural(自然な)」は彼女の特性ではなく、状況の評価です。
  • It is important for students to practice speaking English. (学生が英語を話す練習をすることは重要です)
    → Students are important. とは言えません。「important(重要な)」は学生の特性ではなく、状況の評価です。

「for」を使うのは、形容詞が「difficult(難しい)」「easy(簡単な)」「important(重要な)」「necessary(必要な)」「possible(可能な)」「impossible(不可能な)」「dangerous(危険な)」など、状況や行為の性質を表す場合によく使われます。

詳細な例文解説

それでは、例文を通じてさらに詳しく見ていきましょう。

例文1:It is natural that he should think that way.

これを「to」を使った文に書き換えると、

It is natural for him to think that way.
(彼がそう考えるのは自然なことだ)

この文では「He is natural.」(彼は自然だ)とは言えません。「natural(自然な)」は彼の特性ではなく、「彼がそう考える」という状況に対する評価です。したがって、「for」を使用します。

問題と解答

次の括弧には「of」か「for」のどちらが入るでしょうか?

  1. It is hard ( ) him to do it by himself.
  2. It is natural ( ) her to get angry.
  3. It is kind ( ) her to help the elderly.
  4. It is difficult ( ) John to wake up early in the morning.

解答と解説

  1. It is hard for him to do it by himself.
    (彼がそれを一人でやるのは難しいです)
    解説:「He is hard.」(彼は難しい)とは言えません。「hard(難しい)」は彼の特性ではなく、「彼が一人でそれをやる」という状況に対する評価です。よって「for」を使います。
  2. It is natural for her to get angry.
    (彼女が怒るのは当然です)
    解説:「She is natural.」(彼女は自然だ)とは言えません。「natural(自然な)」は彼女の特性ではなく、「彼女が怒る」という状況に対する評価です。よって「for」を使います。
  3. It is kind of her to help the elderly.
    (お年寄りを助けるとは、彼女は親切です)
    解説:「She is kind.」(彼女は親切だ)と言うことができます。「kind(親切な)」は彼女の性格や特性を表しています。よって「of」を使います。
  4. It is difficult for John to wake up early in the morning.
    (ジョンが朝早く起きるのは難しいです)
    解説:「John is difficult.」(ジョンは難しい)とは言えません。「difficult(難しい)」はジョンの特性ではなく、「ジョンが朝早く起きる」という状況に対する評価です。よって「for」を使います。

さらなる例文と練習問題

この文法ポイントをさらに理解するために、いくつかの追加例文と練習問題を見てみましょう。

追加例文

「of」を使う例:

  • It was very thoughtful of you to remember my birthday. (私の誕生日を覚えていてくれるなんて、あなたは本当に思いやりがありますね)
    → You are thoughtful. (あなたは思いやりがある)
  • It was careless of me to leave the door unlocked. (ドアに鍵をかけ忘れるなんて、私は不注意でした)
    → I am careless. (私は不注意だ)
  • It was brave of the firefighter to enter the burning building. (燃えている建物に入るなんて、その消防士は勇敢でした)
    → The firefighter is brave. (その消防士は勇敢だ)

「for」を使う例:

  • It is essential for candidates to arrive on time for the IELTS test. (受験者がIELTSテストに時間通りに到着することは不可欠です)
    → Candidates are essential. ✗
  • It was convenient for us to meet at the station. (駅で会うのは私たちにとって便利でした)
    → We are convenient. ✗
  • It is healthy for children to play outdoors. (子どもたちが屋外で遊ぶことは健康的です)
    → Children are healthy. ✗ (この文脈では不適切)

練習問題

次の文の括弧に「of」か「for」を入れてみましょう。

  1. It is dangerous ( ) beginners to swim in deep water.
  2. It was clever ( ) you to solve the problem so quickly.
  3. It is important ( ) students to practice regularly.
  4. It was silly ( ) me to forget my passport.
  5. It was considerate ( ) him to offer his seat to the elderly lady.
  6. It is impossible ( ) anyone to be perfect all the time.

解答

  1. It is dangerous for beginners to swim in deep water.
  2. It was clever of you to solve the problem so quickly.
  3. It is important for students to practice regularly.
  4. It was silly of me to forget my passport.
  5. It was considerate of him to offer his seat to the elderly lady.
  6. It is impossible for anyone to be perfect all the time.

IELTSでの応用

これらの構文は、IELTSのWritingやSpeakingで効果的に使用することができます。特に、Task 2のエッセイでは意見や評価を述べる際に非常に役立ちます。

Writingでの例:

  • It is essential for governments to invest in renewable energy sources to combat climate change.
  • It is irresponsible of companies to prioritize profit over environmental protection.
  • It would be beneficial for society if education were free at all levels.

Speakingでの例:

  • I think it is important for young people to learn about their cultural heritage.
  • It was very kind of my neighbor to help me when I was ill.
  • It can be challenging for international students to adapt to a new educational system.

これらの構文を使いこなすことで、より洗練された英語表現が可能になり、IELTSスコアの向上にもつながります。

この文法ポイントのよくある間違い

この文法ポイントに関連するよくある間違いをいくつか紹介します。

  1. 「of」と「for」の混同:
    誤:It is difficult of him to understand English.
    正:It is difficult for him to understand English.
  2. 人称代名詞の格の誤り:
    誤:It is kind of she to help me.
    正:It is kind of her to help me.
    (前置詞「of」の後には目的格を使います)
  3. 「It」の省略:
    誤:Is difficult for me to wake up early.
    正:It is difficult for me to wake up early.
    (形式主語「It」は省略できません)
  4. to不定詞の代わりに動名詞を使う誤り:
    誤:It is important for students studying regularly.
    正:It is important for students to study regularly.

これらの間違いに注意しながら、正しい構文を身につけましょう。

まとめ:「for」と「of」の使い分け

今回学んだ内容をまとめると、

  • 「It is… of… to~」:
    ・人の性格や特性を表す形容詞(kind, generous, clever, stupid, brave など)を使う場合
    ・「[人] is [形容詞]」と言える場合
    ・例:It is kind of her to help others. (She is kind.)

  • 「It is… for… to~」:
    ・状況や環境の評価を表す形容詞(difficult, easy, important, necessary, possible など)を使う場合
    ・「[人] is [形容詞]」と言えない場合
    ・例:It is difficult for her to speak French. (She is difficult. ✗)

この判断基準を覚えておくことで、適切な前置詞を選択することができます。

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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!不定詞の構文「It is… for… to~」と「It is… of… to~」の違いについて、少しでも理解が深まりましたでしょうか?このような文法のニュアンスを理解し、正確に使い分けることができると、IELTSのWritingやSpeakingでより高いスコアを獲得することができます。

このブログが皆様のIELTS学習のお役に立ち、目標スコア達成への一助となれば幸いです。英語学習は日々の積み重ねが大切です。暑い日々が続きますが、少しずつでも継続することで、着実に英語力は向上していきます。

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