「that」の品詞と使い分け:完全マスターガイド
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こんにちは、IELTS TRAINER PROスタッフで、ワーママのキャリーです。
いつもブログをご覧いただき、誠にありがとうございます!
日本は徐々に冬の気配が感じられる季節となりました。朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。この時期は風邪やインフルエンザも流行りやすくなりますので、体調管理には十分お気をつけください。
さて、今回は英語学習者にとって非常に重要でありながら、意外と混乱しやすい単語「that」について詳しく解説していきたいと思います。「that」は英語の中でも最も多機能な単語の一つで、文脈によって様々な品詞として使われます。この「that」の役割を正確に理解することで、リーディングの精度が上がり、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。
「that」の多様な役割
「that」は英語の中で非常に versatile(多目的・多機能)な単語です。一つの単語でありながら、以下のような様々な品詞として機能します。
- 代名詞(Pronoun)
- 形容詞(Adjective/Determiner)
- 副詞(Adverb)
- 接続詞(Conjunction)
- 関係代名詞(Relative Pronoun)
それぞれの用法には明確な特徴があり、文脈によって判断することができます。これらの違いを理解することで、英文を正確に理解し、適切に使い分けることができるようになります。
「that」の品詞別使用法
それでは、「that」の品詞ごとの使い方について、詳しく見ていきましょう。
1. 代名詞(Pronoun)としての「that」
代名詞としての「that」は、「それ」「あれ」という意味で、既に言及された物事や状況を指します。単数形であり、複数形は「those」になります。
- I know that. (それを知っています。)
- That is my book. (あれは私の本です。)
- Do you understand that? (それがわかりますか?)
- That was a wonderful performance. (あれは素晴らしい演技でした。)
- I’d like to buy that, please. (あれを買いたいです。)
使い方のポイント:
- 代名詞の「that」は、前に出てきた名詞や状況を指し示します
- 文の主語や目的語として使われます
- 「this」(これ、この)に対して、「that」は「それ、あれ、あの」という、話し手から少し離れたものを指します
2. 形容詞(Adjective/Determiner)としての「that」
形容詞(または限定詞)としての「that」は、「あの」「その」という意味で、特定の名詞を修飾します。名詞が複数形の場合は「those」を使います。
- I know that man. (あの男性を知っています。)
- That book is interesting. (あの本は面白いです。)
- Could you pass me that pen? (あのペンを取ってもらえますか?)
- I’ll never forget that day. (あの日を決して忘れません。)
- That red car belongs to my neighbor. (あの赤い車は私の隣人のものです。)
使い方のポイント:
- 形容詞の「that」は、必ず名詞の前に置かれます
- 指示形容詞として、特定の(話し手から離れた)ものを指定します
- 時間的・空間的に離れたものを指すときによく使われます
3. 副詞(Adverb)としての「that」
副詞としての「that」は、「そんなに」「それほど」という意味で、形容詞や副詞を修飾し、程度を表します。
- I am not that talkative. (私はそんなにおしゃべりではありません。)
- The test wasn’t that difficult. (そのテストはそれほど難しくありませんでした。)
- Don’t walk that fast. (そんなに速く歩かないで。)
- I didn’t think the movie was that good. (その映画がそんなに良いとは思いませんでした。)
- The weather isn’t that cold today. (今日の天気はそれほど寒くありません。)
使い方のポイント:
- 副詞の「that」は、形容詞や他の副詞の前に置かれます
- 程度を表す「so」や「very」に近い意味を持ちますが、しばしば否定文や疑問文で使われます
- 「そこまで~ない」「それほど~か?」というニュアンスを表現できます
4. 接続詞(Conjunction)としての「that」
接続詞としての「that」は、「~ということ」という意味で、名詞節を導入します。主に動詞の後に使われ、その内容を説明します。
- I know that she lives in Sendai. (彼女が仙台に住んでいることを知っています。)
- He said that he would come. (彼は来ると言いました。)
- I believe that honesty is the best policy. (私は正直さが最良の方針だと信じています。)
- She told me that she was tired. (彼女は疲れていると私に言いました。)
- The report shows that climate change is accelerating. (その報告書は気候変動が加速していることを示しています。)
使い方のポイント:
- 接続詞の「that」は、主に「think」「believe」「say」「know」などの動詞の後に使われます
- 導入する節は名詞節となり、文の目的語として機能します
- 口語では省略されることも多いです(例:I know she lives in Sendai.)
5. 関係代名詞(Relative Pronoun)としての「that」
関係代名詞としての「that」は、「~である」「~する」という意味で、関係節(形容詞節)を導入します。先行詞を修飾する役割を持ちます。
- The book that I bought yesterday is interesting. (私が昨日買った本は面白いです。)
- This is the house that Jack built. (これはジャックが建てた家です。)
- I like the clothes that she wears. (私は彼女が着ている服が好きです。)
- The movie that we saw last week was fantastic. (先週見た映画は素晴らしかったです。)
- Everything that glitters is not gold. (光るもの全てが金ではない。)
使い方のポイント:
-
関係代名詞の「that」は「which」や「who」と置き換えられることがあります
-
人にも物にも使えます(「who」は人だけ、「which」は物だけ)
-
特に以下の場合は「that」が好まれます:
・先行詞が「all」「everything」「anything」などの不定代名詞の場合
・先行詞が「the first」「the last」「the only」などで修飾されている場合
・先行詞が人と物の両方を含む場合
「that」の正しい使い分け方
「that」の品詞を見分けるためのヒントをいくつか紹介します。
-
文中での位置と機能を確認する
名詞の前にある → 形容詞の可能性が高い
形容詞や副詞の前にある → 副詞の可能性が高い
単独で使われている → 代名詞の可能性が高い
節を導入している → 接続詞または関係代名詞の可能性が高い -
置き換えテストを試す
「it」に置き換えられる → 代名詞
「this/these」に置き換えられる → 形容詞
「very」に置き換えられる → 副詞
「which/who」に置き換えられる → 関係代名詞 -
文の構造を分析する
「that + 完全な文」 → 接続詞
「名詞 + that + 不完全な文」 → 関係代名詞
「that」の品詞判別練習問題
では、実際に「that」の品詞を判別する練習をしてみましょう。それぞれの文での「that」の品詞を考えてみてください。
- ①I know that.
- 「that」は代名詞です。
「それを知っています」という意味で、「that」は前に言及された何かを指しています。
「know」の目的語として機能しています。
- ②I know that man.
- 「that」は形容詞です。
「あの男性を知っています」という意味で、「that」は名詞「man」を修飾しています。
特定の男性を指し示しています。
- ③I am not that talkative.
- 「that」は副詞です。
「私はそんなにおしゃべりではありません」という意味で、「that」は形容詞「talkative」を修飾し、程度を表しています。
「very」や「so」と似た役割を果たしています。
- ④I know that she lives in Sendai.
- 「that」は接続詞です。
「彼女が仙台に住んでいることを知っています」という意味で、「that」は「she lives in Sendai」という名詞節を導入しています。
この名詞節は「know」の目的語として機能しています。
- ⑤The car that I bought last year is very fuel-efficient.
- 「that」は関係代名詞です。
「私が去年買った車は非常に燃費が良いです」という意味で、「that」は先行詞「car」を修飾する関係節を導入しています。
「that」は関係節内で「bought」の目的語として機能しています。
- ⑥That is the problem we need to solve.
- 「that」は代名詞です。
「それが私たちが解決する必要のある問題です」という意味で、「that」は文の主語として機能しています。
「it」に置き換えることができます。
- ⑦I don't think that this movie is suitable for children.
- 「that」は接続詞です。
「この映画は子供に適していないと思います」という意味で、「that」は「this movie is suitable for children」という名詞節を導入しています。
この名詞節は「think」の目的語として機能しています。
- ⑧She wasn't that interested in the proposal.
- 「that」は副詞です。
「彼女はその提案にそれほど興味がありませんでした」という意味で、「that」は形容詞「interested」を修飾し、程度を表しています。
「very」や「so」と置き換えることができます(ただしニュアンスは変わります)。
- ⑨That book on the table belongs to my brother.
- 「that」は形容詞です。
「テーブルの上のあの本は私の兄のものです」という意味で、「that」は名詞「book」を修飾しています。
特定の本を指し示しています。
- ⑩He said that he would help me.
- 「that」は接続詞です。
「彼は私を手伝うと言いました」という意味で、「that」は「he would help me」という名詞節を導入しています。
この名詞節は「said」の目的語として機能しています。
「that」に関する追加のポイント
1. 接続詞「that」の省略
接続詞の「that」は、特に話し言葉や非公式な文章では、しばしば省略されます。
- I think (that) he is right. (彼は正しいと思います。)
- She said (that) she would come. (彼女は来ると言いました。)
- I believe (that) honesty is important. (正直さは重要だと信じています。)
しかし、以下のような場合は省略できません。
-
「that」で始まる節が文の主語である場合
That he lied to us was disappointing. (彼が私たちに嘘をついたことは残念でした。) -
「that」と動詞の間に他の語句が入る場合
I firmly believe that he is innocent. (彼は無実だと強く信じています。) -
形式ばった文章や学術的な文章では省略しないことが多い
2. 関係代名詞「that」の省略
関係代名詞の「that」は、それが関係節内で目的語として機能している場合に限り省略できます。
- The book (that) I bought yesterday is interesting. (私が昨日買った本は面白いです。)
- The person (that) you met is my brother. (あなたが会った人は私の兄です。)
しかし、関係代名詞が関係節内で主語として機能している場合は省略できません。
- The book that changed my life was written in 1950. (私の人生を変えた本は1950年に書かれました。)
- The person that helped me yesterday was very kind. (昨日私を助けてくれた人はとても親切でした。)
3. 「so...that」と「such...that」の構文
「that」は「so」や「such」と組み合わせて結果を表す副詞節を導くこともあります。
- She was so tired that she fell asleep immediately. (彼女はとても疲れていたので、すぐに寝てしまいました。)
- It was such a difficult problem that nobody could solve it. (それはとても難しい問題だったので、誰も解くことができませんでした。)
この構文では、
- 「so + 形容詞/副詞 + that」
- 「such + 名詞句 + that」
という形式で使われます。
4. 「in that」「now that」などの表現
「that」は様々な慣用表現の一部として使われます。
-
in that (~という点で):
The situation is unusual in that nobody seems to know what happened. (誰も何が起こったか知らないという点で、その状況は異例です。) -
now that (~なので、~だから):
Now that summer is here, we can go swimming every day. (夏が来たので、毎日泳ぎに行けます。) -
given that (~を考えると、~を前提とすると):
Given that we have limited resources, we need to prioritize. (限られた資源しかないことを考えると、優先順位をつける必要があります。)
「that」の品詞を見分けるための実践練習
以下のような手順で「that」の品詞を見分ける練習をしてみましょう。
- まず文全体を読み、意味を理解する
- 「that」の前後関係を確認する
- 「that」が何を指しているか、またはどのような役割を果たしているかを考える
- 置き換えテストなどを使って確認する
追加の練習問題
以下の文中の「that」の品詞を判別してみましょう。
- That movie we watched last night was scary.
- The dress that she wore to the party was beautiful.
- I’m not that hungry now.
- She told me that her brother is coming to visit.
- I prefer this restaurant to that one.
- Is that your final answer?
- The fact that she won the competition surprised everyone.
- I didn’t know that you were coming.
- The house that stands on the hill is over 100 years old.
- That’s not what I meant.
答えと解説
- ①That movie we watched last night was scary.
- 「that」は形容詞です。
名詞「movie」を修飾しています。
- ②The dress that she wore to the party was beautiful.
- 「that」は関係代名詞です。
関係節「she wore to the party」を導入し、先行詞「dress」を修飾しています。
- ③I'm not that hungry now.
- 「that」は副詞です。
形容詞「hungry」を修飾し、程度を表しています。
- ④She told me that her brother is coming to visit.
- 「that」は接続詞です。
名詞節「her brother is coming to visit」を導入しています。
- ⑤I prefer this restaurant to that one.
- 「that」は形容詞です。
代名詞「one」を修飾しています。
- ⑥Is that your final answer?
- 「that」は代名詞です。
文の主語として機能しています。
- ⑦The fact that she won the competition surprised everyone.
- 「that」は接続詞です。
「fact」の内容を説明する名詞節を導入しています。
- ⑧I didn't know that you were coming.
- 「that」は接続詞です。
名詞節「you were coming」を導入しています。
- ⑨The house that stands on the hill is over 100 years old.
- 「that」は関係代名詞です。
関係節「stands on the hill」を導入し、先行詞「house」を修飾しています。
- ⑩That's not what I meant.
- 「that」は代名詞です。
文の主語として機能しています。
IELTS試験における「that」の重要性
IELTS試験、特にリーディングとライティングセクションでは、「that」の様々な用法を理解することが非常に重要です。試験のテキストには複雑な文構造が含まれていることが多く、「that」の役割を正確に把握することで、文の意味を正確に理解できるようになります。
リーディングセクションでの「that」
リーディングセクションでは、長文の中で「that」が様々な品詞として使われていることがあります。特に、接続詞としての「that」は論理的な関係を示すために頻繁に使われます。また、関係代名詞としての「that」も定義や説明を含む複雑な文に現れます。
- Research suggests that climate change is accelerating faster than previously thought. (研究によれば、気候変動は以前考えられていたよりも速く加速しているとのことです。)
- The technologies that we rely on today were unimaginable a century ago. (今日私たちが頼っている技術は、1世紀前には想像もできなかったものでした。)
ライティングセクションでの「that」
ライティングセクションでは、複雑な文を構成するために「that」を適切に使うことが高得点につながります。特に、Task 2では論理的な議論を展開するために、様々な「that」の用法を駆使することが求められます。
- It is widely believed that education is the key to success in modern society. (現代社会では、教育が成功の鍵であると広く信じられています。)
- The policies that governments implement have a significant impact on economic growth. (政府が実施する政策は経済成長に大きな影響を与えます。)
「that」を使った有用な表現
IELTS試験で役立つ「that」を含む表現をいくつか紹介します。
- It is argued that… (~と主張されています…)
- Studies show that… (研究によると…)
- The fact that… (~という事実…)
- It is important to note that… (~ということに注意することが重要です…)
- This suggests that… (これは~ということを示唆しています…)
- One of the reasons that… (~の理由の一つは…)
これらの表現を使いこなすことで、より洗練された英語表現が可能になり、IELTS試験での高得点獲得につながるでしょう。
まとめ:「that」の品詞と使い分け
「that」は英語において非常に多機能な単語であり、その品詞と役割を正確に理解することは、英語力向上のために不可欠です。文脈に応じて「that」の品詞を判別する力を身につけることで、より複雑な英文も正確に理解できるようになります。
「that」の品詞と主な機能:
- 代名詞:「それ」「あれ」という意味で、前に出てきた物事を指す
- 形容詞:「あの」「その」という意味で、特定の名詞を修飾する
- 副詞:「そんなに」「それほど」という意味で、形容詞や副詞を修飾する
- 接続詞:「〜ということ」という意味で、名詞節を導入する
- 関係代名詞:「〜である」「〜する」という意味で、関係節を導入する
英語の文章を読んだり書いたりする際は、「that」の品詞と役割に注目してみてください。徐々に自然と見分けられるようになり、英語の理解度と表現力が向上するでしょう。
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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!「that」の品詞と使い分けについて少しでも理解を深めていただけたでしょうか。このような文法のポイントを一つ一つ理解していくことが、英語力向上の確かな一歩となります。
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