IELTS General Training Moduleとは?
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IELTSには「Academic Module」と「General Training Module」2つのモジュールがあり、IELTSスコアの使用用途によって取得しなければいけないモジュールが異なります。
留学や海外大学進学を目指す方であれば「Academic Module」のIELTSスコアが必要で、海外移住や就職を目的とする方は「General Training Module」のIELTSスコアが必要となります。
そこで今回は、「IELTS General Training Module」について詳しく紹介します。海外移住や海外就職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.IELTSとは?
IELTS(アイエルツ)は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、およびイギリスを含む英語圏にある大学への進学・留学や、移住・就業に必要な英語力を証明するための英語試験です。
正式名称の「International English Language Testing System」を略してIELTSと呼ばれています。
近年は、日本の大学入試での活用も進んできています。
TOEFLというIELTSに似た英語試験もございますが、以下の理由から多くの方がIELTSを選び、海外大学・大学院への進学や留学、海外移住をされています。
IELTSが選ばれる理由 |
|
IELTSについての詳細をまとめたブログもございますので、ぜひ読んでみてください。
2.IELTS General Training Moduleの概要
ここからは本題である「IELTS General Training Module」について紹介していきます。
IELTS General Training Moduleは、簡単にまとめると以下の通りです。
IELTS General Training Moduleとは? |
IELTS General Training Moduleは、英語圏での移住や就職を希望している方が、ビザを申請する際に英語力の証明をするために必要なスコア。 ジェネラルのIELTSスコアや各国の条件を満たせば、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド等の国々へ永住権の申請が可能。 |
また、近年では日本国内の就職でもIELTS General Training Moduleを英語力の証明として利用できるようになってきています。
2-1.IELTS General Training Moduleのテスト内容
ここではIELTS General Training Moduleのテスト内容について紹介します。
まず初めにIELTS本試験の試験時間及び形式について簡単に紹介すると、以下の表の通りになります。
Listening | Reading | Writing | Speaking | |
時間 | 30分 | 60分 | 60分 | 約14分 |
問題数 | 40問 | 40問 | 2問(Task1+Task2) | 3バート |
形式 | 選択/ 記述 | 選択/ 記述 | Task1:手紙 Task2:エッセイ |
面接官と1対1 対面形式 |
本試験の時間、及び問題数などはIELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleで異なることはありません。
しかしながら、ReadingとWriting Task 1はIELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleで異なり、General Training Moduleでは日常生活で使われる一般的なトピックが出題されます。
Reading | |
パッセージ数 | 3パッセージ |
文章の長さ | 短文2つ/ 長文1つ |
文章の内容 |
|
Writing Task 1 | |
語数 | 150ワード以上 |
内容 |
設定された状況に対して、以下2点の内容を含めた手紙を書く。
必要な情報の要求内容や状況に合わせて、カジュアルからフォーマルまで表現を使い分ける必要がある。 |
2-2.IELTS General Training Moduleのバンドスコア
ここでは、IELTS General Training Moduleのバンドスコアについて紹介します。
先ほども紹介したように、IELTS General Training Moduleで使用される英語のレベルは日常会話で使用される一般的な英語です。
そのため、IELTS General Training ModuleのReadingはAcademic Moduleよりも難易度が低く、内容も理解しやすいため、スコアを獲得するために必要とされる正答数はAcademic Moduleよりも高く設定されています。
General Training・Reading・バンドスコア換算表 | |||||||||||
バンドスコア | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 |
正答数 | 40 | 39 | 37-38 | 36 | 34-35 | 32-33 | 30-31 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 |
Academic・Reading・バンドスコア換算表 | |||||||||||
バンドスコア | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 |
正答数 | 39-40 | 37-38 | 35-36 | 33-34 | 30-32 | 27-29 | 23-36 | 19-22 | 16-18 | 13-15 | 10-12 |
IELTS General Training Moduleで9.0を獲得するためには全問正解しなければならず、また、Academic Moduleで30問正解した場合は7.0を獲得できますが、General Training Moduleでは、6.0というスコアになります。
同じ正答数でもモジュールによってバンドスコアがかなり変わってきますので、しっかりと把握しておきましょう。
また、日本人のIELTS平均スコアは以下の通りとなっています。
IELTS General Training Module平均スコア | |||||
Listening | Reading | Writing | Speaking | OA | |
日本 | 6.0 | 5.7 | 5.7 | 5.7 | 5.9 |
出典:IELTS「テスト統計」
IELTS Academic Module平均スコア | |||||
Listening | Reading | Writing | Speaking | OA | |
日本 | 6.0 | 6.1 | 5.7 | 5.5 | 5.9 |
出典:IELTS「テスト統計」
異なるモジュールではありますが、バンドスコア及びオーバーオールバンドスコアに大きな差はありません。
IELTSのスコアの仕組みについてより詳しく知りたい方はこちらのブログを読んでみてください。
2-3.IELTS General Training Moduleのスコアの使用用途
IELTS General Training Moduleは、以下のケースに該当する方が受験しています。
- 学士以下の留学やトレーニングに参加する方
- 英語圏での一般的な就労、職業訓練を希望する方
- 英語圏の国へ移住を希望する方
- 日本での就職やキャリアアップを目指す方
このように様々な用途でIELTS General Training Moduleのスコアを使用することができます。
今回は、IELTS General Training Moduleのスコアを使って移住・就職する場合のオーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリスの必要なスコア等を紹介します。
オーストラリア | |
移住(永住権申請) |
|
就職 |
ただし、就職の際に企業が求めるIELTSスコアはビザの基準以上になる場合がほとんど |
詳細についてはWho accepts IELTS?をご確認ください
カナダ | |
移住(永住権申請) |
カナダ市民権・移住局(CIC)公認の英語能力テストで、移住申請にIELTS General Training Moduleのスコアが利用可能 |
就職 |
カナダ市民権・移民局(CIC)の条件を満たす試験となっており、カナダで就労ビザ、専門職登録の際にIELTS General Training Moduleのスコアが利用可能 |
詳細はカナダ言語能力基準(Canadian Language Benchmarks: CLB)をご確認ください
ニュージーランド | |
移住(永住権申請) |
|
就職 |
|
詳細はImmigration New Zealandのサイトよりご確認ください
イギリス | |
移住(永住権申請) |
※IELTS Life Skillsとは |
就職 |
|
詳細は英国政府のウェブサイトよりご確認ください
オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリスへの移住や就職で必要なIELTSスコアについて理解を深めることができましたでしょうか?
今回はあくまでも必要なIELTSスコアのみを紹介しているため、その他に必要になる条件等については各国の政府が出している詳細情報をご確認ください。
2-4.IELTS General Training Moduleの難易度
ここからはIELTS General Training Moduleの難易度について紹介します。
IELTS General Training Moduleは、Academic Moduleと比較すると難易度は易しいです。
なぜかというと、Academic Moduleでは学術的な内容が扱われているのに対しIELTS General Training ModuleのReadingとWriting Task 1では、広告や商品説明など、日常生活に関連した内容が出題されます。
ListeningとWriting Task 2、Speakingについては、AcademicもGeneral Trainingも同じ試験問題を扱うため、難易度は変わりません。
ただし、IELTS General Training Moduleの方が難易度が低いと言われているとはいえ、Readingに関しては評価基準がAcademic Moduleよりもやや厳しくなっています。
そのため、少しでもミスをすればスコアがかなり変わってしまうので、しっかりと対策をしてIELTS本試験に臨むようにしましょう。
2-5.IELTS General Training Moduleの対策方法
最後にIELTS General Training Moduleの対策方法を紹介します。
ListeningとSpeaking、Writing Task 2はAcademicと同じ問題が出題されますので、以下の3つのブログを参考にしてください。
IELTS Listening対策ブログはこちら
IELTSリスニングの対策方法やスコアアップできる勉強法を解説
IELTS Speaking対策ブログはこちら
IELTSのスピーキング対策をパート別に解説!スコアアップのコツも
IELTS Writing Task 2の対策ブログはこちら
IELTSのライティングのタスク2とは?書き方や対策・注意点を解説
IELTS General Training - Writing Task 1対策方法
- 誰に向けて書く手紙なのかを意識する
IELTS General TrainingのWriting Task 1は、カジュアルな手紙とフォーマルな手紙の2種類に分けられます。
友達に書くのか、会社の上司に書くかで口調や挨拶の仕方が変わるので、相手に応じた適切な手紙を書けるように対策をしましょう。 - 英語で書く手紙のフォーマットを知っておく
IELTS General TrainingのWriting Task 1では、英語で書く手紙のフォーマットを知っておくと書きやすくなるでしょう。
ポイントとしては、日本語のように遠回しな表現は避け、段落ごとに伝えたいことを明確かつシンプルに書いていくことです。
IELTS General Training – Writing Task 1フォーマット |
Dear 相手の名前 1段落目:手紙の目的 結び言葉 |
基本的にIELTS General TrainingのWriting Task 1で出題される問題は、フォーマルな手紙ですので、上記で紹介しているフォーマットに沿って書けるようにしましょう。
ですが、時々カジュアルな手紙が出題されるケースもありますので、フォーマルのみならずカジュアルな手紙も書けるようにしておきましょう。
IELTS General Training - Reading対策方法
- パンフレットやチラシに書かれている英語を理解する
IELTS General Trainingは英語圏へ就職しに行く人も受験する試験であるため、専門知識がなくても読める文章になっています。
ですが、セクション2では仕事に関する文章が出てきますので、どういった単語が仕事現場についてのものなのか、労働条件についてはどのように英語で書かれているのかを把握しておくことで無駄な時間を省くことができるでしょう。 - 時間配分を考えて解く練習をする
IELTS General TrainingのReadingは1時間で40問解かなければいけません。
また、General TrainingのReadingのセクション3はセクション1と2と比較して難易度がぐんと上がります。
そのため、セクション3で30分程度解答時間を作れるよう、セクション1と2はそれぞれ15分ずつくらいで終わらせられるように練習しましょう。 - IELTS特有の問題タイプを練習する
IELTSの試験ではAcademicのみならずGeneral Trainingでも、IELTS特有の「Yes/ No/ Not Given」及び「True/ False/ Not Given」が出題されます。
この問題タイプに関しては設問の順番通りに文章内に解答がありますので、Question 1を読んだらその解答を探して冒頭のパラグラフから読み進めると該当箇所を見つけることができます。
しかしながら、慣れていないとNoまたはFalseとNot Givenの見極めが難しいので、IELTS本試験を受験する前にしっかりと解く練習をしておきましょう。
英語の長文読解が苦手な方は以下のブログも参考にしてみてください。
IELTS General Training Module対策でおススメの参考書・サイト
-
ケンブリッジのIELTS公式ガイド The Official Cambridge Guide to IELTS
・模擬テスト8回分+General Trainingテスト2回分収録
・IELTSの概要、各テスト及び各セクションの解説付き etc.詳細リンクはこちら:
ケンブリッジのIELTS公式ガイド The Official Cambridge Guide to IELTS -
IELTS 18 General Training Book + Audio With Resource Bank
・IELTS General Trainingの本試験と同様の問題を4回分収録詳細リンクはこちら:
IELTS 18 General Training Book + Audio With Resource Bank -
Free online practice test for 2024
・General TrainingはReadingのみ掲載
・全部で20個のIELTS General TrainingのReadingテストが掲載されている詳細リンクはこちら:
Free online practice test for 2024
その他のIELTS対策用の参考書やサイトについて知りたい方は以下のブログを参考にしてみてください。
IELTS対策に役立つアプリを知りたい方はこちら
IELTS対策に役立つアプリは?科目別おすすめアプリや活用方法も
IELTS対策におすすめの単語帳を知りたい方はこちら
IELTSにおすすめの単語帳の選び方|効率のよい勉強法も解説
IELTSの練習問題を無料でできるサイトを知りたい方はこちら
IELTSの練習問題を無料でできるおすすめサイト7選
3.まとめ
IELTS General Training Moduleは英語圏への移住・就職をを目的とした方々が必要となるスコアとなります。
問題の内容も日常会話で使用する英語が出題されるため、IELTS Academicと比較するとGeneral Trainingの難易度は易しくなっておりますが、Readingにおいては正答数がAcademicよりも高くなっております。
そのため、小さなミスをするとバンドスコアが下がりやすくなっているのもIELTS General Trainingの特徴の一つです。
また、IELTS General Training Moduleの対策を行っているスクールは数少なく、参考書も多く出回っていません。
ですが、「IELTS TRAINER PRO」では、IELTS General Training対策に特化したコースを用意しています。
IELTS TRAINER PROの「ジェネラル特化コース」は、
- General Training Moduleに特化した資料が充実している
- General Training Module用の模擬試験の受験ができる
- マンツーマンレッスンのため、自分が伸ばしたいスキルを対策することができる
コースとなっています。
IELTS General Trainingの対策をされたい方は、ぜひIELTS TRAINER PROの無料カウンセリングを受講してみてください。