IELTS Speaking Part3「Festival」完全対策ガイド|頻出質問・高得点フレーズ・回答例を徹底解説
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みなさん、こんにちは!IELTS TRAINER PROのかなこです!今年も暑い夏がやってきましたね。夏といえば、日本各地で色とりどりの祭りが開かれる季節です。ねぶた祭り、祇園祭、阿波踊り……古くから人々が受け継いできた伝統が街を華やかに彩るこの時期、みなさんの住んでいる地域にはどのようなお祭りがありますか?^^
そんな「お祭り」は、実はIELTS Speakingでもよく登場するテーマのひとつです。特にPart 3では、身近なお祭りだけでなく、「世界の祭り」「文化的イベント」「地域社会への影響」など、視野を広げて自分の意見を述べる問題が頻出します。
私自身、歴史や文化の背景を知ることで、英語での表現が何倍も生き生きとすることを実感してきました。この記事では、IELTS Speaking Part 3「Festival(祭り)」の出題傾向、頻出質問例、使える英語フレーズ、さらにレベル別の回答例をたっぷりご紹介します。途中で「世界の奇祭」を紹介する息抜きコーナーも用意していますので、肩の力を抜いてお読みくださいね。
この夏、学びをお祭り気分で楽しみながら、IELTSスピーキングの力をしっかり磨いていきましょう!
1.IELTS Speakingの概要
IELTS Speakingは、世界中で活用されている英語試験の中でも特に「実践的なコミュニケーション力」が試されるセクションです。試験官との1対1の面接形式で行われ、全体で約11~14分程度の時間がかかります。
スピーキングは3つのパートに分かれており、それぞれに特徴があります。
Part 1(Introduction and Interview)
自己紹介や日常的なトピックについての質問に答えるパートです。趣味や仕事、出身地、好きな食べ物など、リラックスして答えやすいテーマが中心です。
Part 2(Long Turn)
いわゆる「1~2分スピーチ」。指定されたカードに書かれたトピックについて、60秒間の準備時間を経て自分の考えをまとめます。例えば「最近読んだ本について話してください」など、自分の体験や意見を整理して述べる練習が必要です。
Part 3(Discussion)
Part 2の内容をさらに発展させ、抽象度の高い質問に答えます。文化、教育、環境、社会問題など幅広い分野が対象です。自分の考えを論理的に展開する力や、理由・例を示して説得力を持たせるスキルが問われます。
各パートの詳細については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
IELTSのスピーキング対策をパート別に解説!スコアアップのコツも
今回のブログでは、特にPart 3の「Festival(祭り)」というテーマにフォーカスし、出題傾向や使える表現、レベル別の回答例をご紹介していきます。
さらに詳しいPart 3の攻略ポイントは以下も参考にしてください。
2.IELTS Speaking Part 3「世界の祭り」に関する出題傾向と頻出質問例
IELTS Speaking Part 3では、身近な話題をより広い視野で掘り下げ、自分の意見を論理的に述べる力が求められます。その中でも「Festival(祭り)」は頻出トピックの一つであり、単に行事の説明をするだけでなく、文化的背景・現代社会との関係・人々の意識の変化といった、より抽象的な観点からの議論が求められます。以下、頻出問題例をご紹介します!
質問例1
What are some famous festivals in your country?
(あなたの国で有名な祭りは何ですか?)
サンプル回答:
One of the most famous festivals in Japan is the Gion Festival in Kyoto. It’s one of the oldest festivals, and it’s held every July. People can enjoy traditional parades with large floats, and many visitors from around the world come to see them. I think this festival is important because it shows Japanese history and traditions to both locals and tourists.
質問例2
Why do people celebrate festivals?
(なぜ人々は祭りを祝うのですか?)
サンプル回答:
I believe people celebrate festivals to feel connected to their culture and community. Festivals often have historical or religious meanings, and they give people a chance to enjoy time with family and friends. Also, festivals bring local businesses more customers, which is good for the economy.
質問例3
Do you think festivals are more important for older generations or younger generations?
(祭りは年配の人にとって重要ですか、それとも若い人にとってですか?)
サンプル回答:
I think festivals are important for both, but maybe more for older generations. Older people often have stronger emotional connections to traditional customs. However, festivals are also a good way for younger people to learn about their culture, so I believe they are meaningful for everyone.
質問例4
Have festivals changed in your country over the years?
(あなたの国の祭りは時代とともに変わってきましたか?)
サンプル回答:
Yes, I think festivals in Japan have changed a lot. In the past, festivals were mostly for religious or local community reasons. Nowadays, they are often more commercial, with food stands, games, and music events. While some people like the fun atmosphere, others feel that the original meaning of the festivals has been lost.
このように祭りが「文化の保存」「観光産業への影響」「若者の価値観」などとどう結びついているかを問う設問が多く見られます。解答には、意見 → 理由 → 具体例という構成を意識すると、高得点につながります。
ここでひと息!世界の奇祭に注目!
- 🍅 スペイン・バレンシア州「トマティーナ」
開催時期:毎年8月 - 内容:町中の人々がトマトを投げ合うユニークなお祭り
- 起源:地元の若者が騒動の中で始めた遊びが由来
- 現在:世界中から観光客が集まり、街が真っ赤に染まる光景は壮観
- 2025年開催日:8月27日(現地時間)
- 🚀 タイ北部「ロケット祭り(Bun Bang Fai)」
目的:雨乞いの儀式 - 特徴:
- 手作りのロケットを空高く打ち上げる
- ロケットの大きさと音が迫力満点
- 失敗すると大爆発するリスクも
- 雰囲気:笑いと緊張が入り混じる、スリリングな年中行事
- 🍊 イタリア・アイヴレア「オレンジ合戦」
内容:町中がオレンジの投げ合いで戦場のように - 進行:チームに分かれて本気でぶつかり合う
- 背景:古い反乱劇を模した伝統行事
- 豆知識:食材で遊ぶことに驚く人も多い
こうした奇祭を知っておくことで、Speakingの中で「実際にどんな文化があるのか」「どう社会に影響を与えているのか」をリアルに語る材料が増えます。
このように、Part 3では単なる知識の披露ではなく、自分の視点から文化をどう捉え、どう意見を構築するかがカギになります。
次の章では、実際に高得点を狙える英語表現やフレーズ集を紹介していきます。これらを活用することで、祭りというテーマを深く、かつ流暢に語る力をつけていきましょう!
3.IELTS Speaking Part 3において高得点を取るための英語表現・フレーズ集
IELTS Speaking Part 3で祭りについて話すときには、多様な語彙や表現を使い分ける力が非常に重要です。単調な言い回しだけではなく、上級者らしい言葉の選び方や、理由を展開する表現を取り入れることで、スコアアップが狙えます。
ここでは、まず祭りを説明する時に便利な基本表現、次に上級者向けの言い換え表現を紹介し、それらをどう学習に活かすかについてもお伝えします。
祭りを説明する時に便利な基本表現
〈祭りの目的や意義を表す〉
It’s an annual event aimed at celebrating local traditions.
(地域の伝統を祝うことを目的とした年中行事です)
The festival serves as a way to strengthen community bonds.
(この祭りは地域の絆を強める手段でもあります)
It is believed to bring good luck and prosperity.
(幸運や繁栄をもたらすと信じられています)
〈祭りの様子や雰囲気を伝える〉
People gather to watch parades and performances.
(人々が集まり、パレードや演技を鑑賞します)
The atmosphere is incredibly vibrant and festive.
(雰囲気は非常に活気にあふれ、お祭りムードです)
Traditional costumes and decorations create a unique setting.
(伝統的な衣装や装飾が独特の雰囲気を醸し出します)
〈 個人的な意見を述べる〉
In my view, such festivals are essential for preserving culture.
(私の考えでは、こうした祭りは文化の保存に不可欠だと思います)
Personally, I find it fascinating to see how traditions evolve over time.
(個人的には、伝統が時代とともに変化する様子がとても興味深いです)
1. 祭りを紹介するときのフレーズ
- One of the most famous festivals in my country is 〜.
(私の国で最も有名な祭りの一つは〜です。) - This festival is held to celebrate 〜.
(この祭りは〜を祝うために行われます。) - It’s a traditional festival that has been celebrated for hundreds of years.
(これは何百年も祝われてきた伝統的な祭りです。) - Many people from all over the country come to join this festival.
(全国から多くの人がこの祭りに参加します。)
2. 祭りの内容を説明するときのフレーズ
- People wear traditional costumes and join the parade.
(人々は伝統的な衣装を着てパレードに参加します。) - There are many food stalls selling local dishes.
(地元の料理を売る屋台がたくさんあります。) - The main event of this festival is 〜.
(この祭りのメインイベントは〜です。) - Fireworks are often displayed during the festival.
(祭りの間に花火が打ち上げられることもあります。)
3. 祭りの意義・重要性を述べるときのフレーズ
- This festival helps preserve our cultural traditions.
(この祭りは私たちの文化的伝統を守るのに役立ちます。) - It’s a great way for younger generations to learn about their culture.
(若い世代が自分たちの文化について学ぶ良い機会です。) - Festivals like this strengthen the sense of community.
(このような祭りは地域社会のつながりを強めます。) - I believe festivals play an important role in keeping history alive.
(私は、祭りが歴史を受け継ぐ大切な役割を果たしていると思います。)
4. 祭りに対する個人的な意見を述べるときのフレーズ
- Personally, I really enjoy festivals because they are fun and meaningful.
(個人的に、祭りは楽しくて意味のあるものなのでとても好きです。) - I think festivals are important not just for fun but also for cultural education.
(私は祭りが楽しいだけでなく文化教育としても大切だと思います。) - Some people say festivals are too commercial these days, but I still think they are valuable.
(最近の祭りは商業的すぎると言う人もいますが、それでも価値があると思います。)
・ 上級者向けの言い換えフレーズ
高得点を目指す方は、「簡単な主張 → 理由 → 例」というシンプルな構造から一歩進み、抽象的・論理的な文構造を意識してみてください。
以下のフレーズを使うと、一気に説得力と表現の洗練度が上がります!
〈祭りの意義を説明する〉
Such celebrations serve not merely as entertainment but as a means of cultural preservation.
(このような祭りは単なる娯楽にとどまらず、文化を守る手段でもあります)
Participating in traditional festivals allows individuals to reconnect with their heritage on a deeper level.
(伝統的な祭りに参加することで、人々は自分たちの文化的ルーツとより深くつながることができます)
These events function as a reminder of collective identity and shared values.
(こうした行事は共同体のアイデンティティや共有する価値観を思い出させる役割を果たします)
〈社会的・経済的な影響を説明する〉
Festivals often generate substantial economic benefits by attracting tourists and promoting local businesses.
(祭りは観光客を惹きつけ、地域経済を活性化させることで大きな経済効果を生むことが多いです)
While some argue that traditional festivals have lost their authenticity, I believe they still play a crucial role in sustaining cultural awareness.
(一部では伝統行事の本来の意義が失われつつあるという意見もありますが、それでも文化意識を維持する上で重要な役割を果たしていると私は考えます)
From a social perspective, festivals can bridge generational gaps by providing opportunities for shared experiences.
(社会的な観点から言えば、祭りは世代間の溝を埋め、共通体験を通じて絆を深めるきっかけになります)
〈個人的な感想や価値観を表現する〉
Personally, I am fascinated by the way traditional rituals adapt to modern contexts without losing their essence.
(個人的には、伝統的な儀式が本質を失わずに現代に適応していく様子が非常に興味深いです)
I tend to see festivals as a valuable opportunity to step away from daily routines and appreciate cultural diversity.
(私は祭りを、日常のルーチンから離れ、多様な文化に触れる貴重な機会と捉えています)
In my experience, attending such events has broadened my understanding of different ways of life.
(私自身の経験から言うと、このような行事に参加することで、さまざまな暮らし方への理解が深まりました)
4.IELTS Speaking Part 3 「世界の祭り」テーマの回答例|レベル別に紹介
IELTS Speaking Part 3では、抽象的なテーマについて自分の意見を深掘りして答える力が求められます。今回は「世界の祭り(Festivals around the world)」をテーマに、レベル別の回答例をご紹介します。
初級・中級・上級のそれぞれの例を参考にしながら、どのように内容を発展させ、論理的に話を展開するかを学んでいきましょう。
【初級レベル解答例】
回答:
One famous festival in Japan is the Gion Festival in Kyoto. It is held in July. People wear traditional clothes and enjoy big parades. There are many food stalls, and the streets are very crowded. I like this festival because it’s very fun.
ポイント解説:
・短く簡単な文で構成
・語彙もシンプル
・理由が「fun(楽しい)」だけで、抽象性が低い
→ Part 3では理由に深みが足りないため、5.5〜6.0レベルの評価になりやすい
【中級レベル解答例】
回答:
One of the most famous festivals in Japan is the Gion Festival, which takes place in Kyoto every July. It’s one of the oldest festivals in the country, and it’s famous for its large, beautifully decorated floats. Many people from all over Japan visit Kyoto during this time. I believe this festival is important because it helps preserve Japanese traditional culture and brings people together.
ポイント解説:
・接続詞(which, because)を使い複文を作っている
・「伝統文化を守る」「人々をつなぐ」など、理由に社会的・文化的な視点が入っている
・語彙も少し豊か(beautifully decorated floats)
→ IELTS 6.5〜7.0レベルに相当する回答
IELTS Speaking Part 3では、このように高度な表現を使うことで、単なる情報の羅列ではなく、論理的で深い洞察を持つ話し手として試験官に強い印象を残せます。ただし、言葉を飾るだけではなく、あくまで自分自身の体験や価値観と結びつけることが重要です。
たとえば「伝統行事が失われつつある」というテーマで議論を深めたい場合、以下のように長めの回答を用意しておくと安心です。
To illustrate, while some critics claim that modernization inevitably dilutes the authenticity of cultural festivals, I tend to believe that evolution is part of their survival. In my hometown, a harvest festival that used to be a purely agricultural celebration has now incorporated contemporary music performances and food stalls, attracting younger generations who might otherwise have ignored such events. Although the original rituals have changed to some extent, the festival still conveys the underlying values of gratitude and community spirit. In my view, adapting traditions to the needs and preferences of modern society is not necessarily a negative trend. Rather, it demonstrates the resilience and relevance of cultural practices over time.
このような複雑な文では、コントラスト(対比)や譲歩(although, while)を効果的に組み込むことで、単一の視点にとどまらない立体的な意見を示せます。さらに、「具体例(In my hometown…)→一般化(In my view…)」という流れを繰り返すことで、説得力と一貫性を両立できます。
また、このような内容を話す際は、話すスピードを意識して、要所で区切りを作ることもポイントです。長い一文を続けると聞き手が理解しにくくなるため、「文の切れ目を声で示す」練習をしておきましょう。
試験官は、あなたが流暢に話せるかだけでなく、一つのテーマを多角的に分析し、理路整然と説明できるかを評価しています。特にBand 7以上を目指すなら、こうした複層的な視点と高度なフレーズの活用が必須です。
最後に、こうした表現を自分の言葉として使いこなすためには、実際に声に出して繰り返し練習し、「思考を英語で組み立てる習慣」をつけることが何より大切です。長い例文や複雑な構造も、使えば使うほど自然に出てくるようになります。自分の声を録音して客観的に聞き、改善を積み重ねることで、必ず自信を持って話せるようになります!
5.まとめ:IELTS Speaking Part 3で「世界の祭り」が出ても慌てないために
IELTS Speaking Part 3で「祭り」というテーマが出題されたとき、多くの方が「日本の祭りしか知らない」「抽象的な質問は苦手」と焦ってしまいがちです。しかし、この記事でご紹介したように、論理の組み立て方と表現の引き出しを用意しておけば、どんな角度からの質問にも自信を持って答えられます。
大切なのは、「祭り=単なるイベント」という捉え方に留まらず、文化的・社会的・経済的な意義を意識して語ることです。祭りが地域にどんな影響を与えるか、伝統と現代の調和がどのように行われているか、そして個人にとってどんな価値があるかを多角的に考えることで、回答に深みと説得力が生まれます。
また、世界の奇祭や珍しい行事を知っておくことで、視野が広がり、スピーキング中に「実例」を盛り込む余裕も生まれます。普段から「もしこれを英語で説明するとしたら?」と考える習慣が、自然なアウトプットの力を育ててくれます。
最後に、上級者向けのフレーズや複雑な構文は、一度で覚えられなくても構いません。何度も口に出し、実際の模擬試験で使ってみることで、徐々に「自分の言葉」として馴染んでいきます。祭りを語る練習は、文化理解と表現力の両方を深める絶好の機会です。
この夏、日本の祭りを楽しむ気持ちで、学びも一緒に味わいながら、IELTS Speakingを着実にレベルアップしていきましょう!