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その復習のやり方は間違ってる?効果的な復習法でIELTSスコアを劇的にアップさせる方法

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こんにちは!IELTS TRAINER PRO(アイエルツ トレーナー プロ)、略してITPで働いているRIKAです。いつも当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

多くの英語学習者の方々から「どれだけ勉強しても覚えられない」「テキストの内容がすぐに頭から抜けてしまう」というお悩みをよく耳にします。特にIELTSのような広範囲にわたる試験対策では、膨大な語彙や表現、文法ルール、さらにはリスニングのコツやライティングのテクニックなど、覚えるべき事項が山のようにあります。その結果、学習の効率が悪くなり、モチベーションも下がってしまいがちです。

しかし、実はこの問題の多くは「復習の方法」に原因があることが少なくありません。効果的な復習法を身につけることで、同じ学習時間でも格段に定着率を高めることができるのです。

今日は私自身が本当に効果があったおすすめの復習法をご紹介します。この方法で、短期間でIELTSスコアを0.5〜1.0ポイント向上させることに成功しています。

一般的な復習法の落とし穴:なぜ多くの学習者が効果を実感できないのか

まず、多くの方がやりがちな「効果の薄い復習法」について考えてみましょう。これらの方法は一見熱心に勉強しているように見えますが、実は脳の記憶定着メカニズムの観点からは効率が悪いものです。

①テキストや講師の言葉をただ写すだけ

授業中に教材の内容や講師の説明をそのままノートに書き写す方法です。確かに見た目はきれいなノートができあがりますが、単なる「コピー作業」になりがちで、脳が深く処理する機会が少なくなります。「たくさん書けた!」という達成感は得られますが、翌日には内容をほとんど思い出せないということがよくあります。

②ハイライトやマーカーを多用する

テキストの「重要そうな部分」にひたすらマーカーを引いていく方法も、実は効果が薄いことが研究で分かっています。マーカーを引くという物理的な作業は、情報を深く処理することにはつながりにくいのです。

③受動的な音読や朗読

テキストをただ声に出して読むだけの練習も、内容を理解・分析せずに行うと、表面的な音の反復練習になってしまいます。

④同じ内容を何度も読み返す

テキストを繰り返し読むことは、一見効果的に思えますが、単に目で追っているだけでは記憶への定着率は低いままです。読むたびに「わかった気になる」という錯覚が生じやすく、実際のテストでは解答できないという事態に陥ります。

これらの復習法に共通するのは、「情報を深く処理していない」という点です。認知心理学の研究によれば、記憶の定着には情報の「深い処理」が不可欠です。単に視覚的に見たり書き写したりするだけでは、脳内での処理が浅く、長期記憶に移行しにくいのです。

効果的な復習法その1:アクティブ・リコールで記憶を強化する

それでは、実際に効果的な復習法をご紹介します。まず1つ目の方法は「アクティブ・リコール(能動的な想起)」と呼ばれるテクニックを活用したものです。

アクティブ・リコールの方法

  1. レッスン直後にテキストを閉じる
    授業やオンラインレッスンが終わったら、すぐにテキストやノートを一度すべて閉じましょう。
  2. 白紙のノートを用意する
    新しいページまたは別のノートを用意します。
  3. 本日学んだ内容を思い出して書き出す
    テキストや講師の資料を見ずに、今日学習した内容をできる限り詳細に思い出して書き出します。重要なポイント、新しい語彙、文法のルール、例文など、覚えていることをすべて書き出してみましょう。
  4. 思い出せない部分に印をつける
    どうしても思い出せない部分があれば、そこに「?」などの印をつけておきます。これが「自分の弱点」を示す重要な指標になります。
  5. 15分程度でまとめる
    この作業は集中して15分程度で行うのが理想的です。長すぎると疲れてしまい、短すぎると深い処理ができません。1ページにコンパクトにまとめることを意識しましょう。
  6. 最後にテキストと照らし合わせる
    すべて書き終えたら、テキストを開いて自分の記憶と照合します。特に「?」をつけた部分を重点的に確認し、なぜ思い出せなかったのかを分析します。

なぜアクティブ・リコールが効果的なのか

この方法が効果的な理由は、脳科学的に説明できます。

  1. 検索練習効果
    情報を思い出そうとする行為自体が、その情報への神経経路を強化します。これは「検索練習効果」と呼ばれ、単に情報を再読するよりもはるかに効果的です。
  2. メタ認知の向上
    思い出せる部分と思い出せない部分を明確に区別することで、自分の知識の「穴」を正確に把握できます。これにより、効率的に弱点を補強できるようになります。
  3. 深い処理の促進
    情報を自分の言葉で再構築する過程で、概念間の関連付けが強化され、より深いレベルでの理解が促進されます。

実際、複数の研究によれば、アクティブ・リコールは単純な再読よりも2〜3倍効果的であることが示されています。特に、時間がない忙しい社会人や学生の方にとって、短時間で最大の効果を得られる方法と言えるでしょう。

効果的な復習法その2:間隔を空けた反復練習で定着率を高める

2つ目のおすすめ復習法は、「間隔を空けた反復練習」です。これは特に問題演習において非常に効果的な方法です。

間隔を空けた反復練習の実践方法

  1. 同じ問題を複数回解く
    一度解いた問題をもう一度解くことに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、これは非常に効果的な学習法です。IELTS対策であれば、リーディングやリスニングのテスト問題、ライティングのタスク、スピーキングのトピックなどを繰り返し練習します。

  2. 段階的に間隔を空ける
    最初は同じ日に再挑戦し、次は3日後、1週間後、2週間後…というように徐々に間隔を広げていきます。この「間隔効果」により、長期記憶への定着が促進されます。

  3. 解答プロセスを分析する
    単に正解・不正解を確認するだけでなく、「なぜ正解できたのか」「なぜ間違えたのか」を毎回詳細に分析します。特に以下の点に注目しましょう:
    ・正解した問題:どのような思考プロセスで答えにたどり着いたか
    ・間違えた問題:どこで思考が誤った方向に進んだのか
    ・以前は間違えたが今回は正解できた問題:何が改善されたのか

  4. 弱点パターンを特定する
    複数回の実践を通じて、自分が特に苦手とする問題タイプや内容を特定します。例えば:
    ・リーディングのTrue/False/Not Given問題が苦手
    ・科学技術関連の語彙が弱い
    ・ライティングのTask 2で論理展開が一貫しない
    など

  5. 弱点を集中的に強化する
    特定した弱点に対して集中的に対策を講じます。例えば、特定のタイプの問題だけを集めて練習したり、弱い分野の語彙を重点的に学習したりします。

この方法の科学的根拠

「間隔を空けた反復練習」の効果は、「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれる記憶の原理に基づいています。人間は学習した内容を時間の経過とともに忘れていきますが、適切なタイミングで再学習することで忘却のカーブを「リセット」し、より長く記憶を保持できるようになります。

さらに、間隔を徐々に広げていくことで、脳はその情報を「重要」だと認識し、長期記憶として優先的に保存するようになります。これはちょうど筋トレで筋肉に適度な負荷をかけると成長するのと似たメカニズムです。

予習と復習のバランス:限られた時間を最大限に活用する方法

学習においては「予習」と「復習」の両方が重要ですが、特に試験対策においては復習により多くの時間を割くことをおすすめします。ただし、予習と復習では「何を」するかを明確に分けることで、効率が格段に上がります。

効果的な予習の内容

  1. 単語の事前チェック
    次のレッスンで使用するテキストや教材に目を通し、知らない単語や表現をピックアップして調べておきます。これにより、レッスン中の理解度が格段に上がります。
  2. 質問事項をリストアップ
    教材を読んでわからなかった点や疑問点をメモし、講師に質問できるよう準備しておきます。これにより、レッスン時間を有効活用できます。
  3. 全体像の把握
    テキストの章立てや見出しに目を通し、これから学ぶ内容の全体像を把握しておきます。この「心理的な地図」があると、新しい情報が入ってきた時に適切に配置しやすくなります。

効果的な復習の内容

  1. アクティブ・リコール(先述の方法)
    レッスン後に内容を思い出してノートにまとめる練習を行います。
  2. 間隔を空けた反復練習(先述の方法)
    同じ問題を時間を空けて解き直し、理解度と定着度を高めます。
  3. 知識の関連付け
    新しく学んだ内容と、以前学んだ内容との関連性を考えます。例えば、「今日学んだイディオムは、先週学んだ表現とどう違うのか」などです。
  4. 実践的な応用
    学んだ内容を実際に使ってみます。例えば、新しい語彙や文法を使って例文を作ったり、学んだライティングのテクニックを使って短い文章を書いてみたりします。

限られた時間の中での優先順位

多くの学習者は時間の制約がある中で学習を進めています。そのような状況では、以下のような優先順位をつけることをおすすめします。

  1. 最優先:アクティブ・リコール(15分)
    たった15分でも、レッスン後すぐに行うアクティブ・リコールは最も効果的です。これだけは必ず行いましょう。
  2. 次に重要:間隔を空けた反復練習(週に2〜3回)
    週に2〜3回、過去の問題や課題に再挑戦する時間を設けましょう。
  3. 時間があれば:関連付けと応用(随時)
    通勤・通学時間や入浴中など、「考える時間」を活用して知識の関連付けを行います。
  4. 直前対策:弱点の集中強化
    試験直前期には、特に弱点となっている分野を集中的に強化します。

脳科学から見た効果的な記憶定着の仕組み

なぜこれらの方法が効果的なのか、脳科学の観点からさらに掘り下げてみましょう。

記憶の形成プロセス

記憶は大きく分けて以下の3段階で形成されます。

  1. 符号化(Encoding)
    情報を最初に受け取り、脳内で処理する段階。
  2. 保存(Storage)
    処理された情報を短期記憶から長期記憶へと移行させる段階。
  3. 検索(Retrieval)
    必要な時に記憶を思い出す段階。

効果的な学習法は、これらすべての段階を強化します。特に「アクティブ・リコール」は検索のプロセスを積極的に訓練することで、保存と符号化も同時に強化します。

神経回路の強化

記憶は脳内の神経細胞(ニューロン)間の連結パターンとして保存されています。情報を繰り返し処理することで、関連するニューロン間の結合が強化され、「神経回路」が形成されます。

この神経回路の形成には以下の要素が重要です。

  1. 深い処理(Deep Processing)
    情報を単に視覚的・聴覚的に処理するだけでなく、意味的に処理することで、より広範囲の脳領域が活性化され、強固な神経回路が形成されます。
  2. 間隔効果(Spacing Effect)
    一度に集中して学習するよりも、適切な間隔を空けて繰り返し学習する方が、神経回路の強化に効果的です。これは「分散学習」とも呼ばれます。
  3. 感情的関連付け(Emotional Connection)
    情報に感情的な価値を付加することで、記憶の定着率が高まります。「なぜこの問題を間違えたのか」という感情的な反応も、実は記憶強化に役立っています。

これらの要素をすべて含む学習法が、先ほど紹介した「アクティブ・リコール」と「間隔を空けた反復練習」なのです。

復習の習慣化:継続のためのコツ

効果的な復習法を知っても、それを継続できなければ意味がありません。以下に、復習を習慣化するためのコツをいくつか紹介します。

  1. 小さく始める
    最初から完璧を目指すのではなく、「レッスン後の15分アクティブ・リコール」だけでも良いので、小さく確実に始めましょう。習慣が定着してから、徐々に他の復習法も取り入れていきます。
  2. 「トリガー」を設定する
    特定の行動の後に必ず復習するという「トリガー」を設定します。例えば:
    ・レッスンが終わったらすぐにアクティブ・リコール
    ・毎朝の通勤電車では前日の語彙を復習
    ・毎週日曜の午前中は過去問題の再挑戦
    このように明確な「いつ・どこで・何を」を決めておくことで、習慣化しやすくなります。

  3. 「復習日記」をつける
    カレンダーやアプリを使って、復習を実行した日に印をつけていきます。連続して印がつくことで達成感が得られ、モチベーションの維持につながります。
  4. 学習仲間を作る
    同じ目標を持つ友人や同僚と一緒に学習することで、お互いに刺激し合い、モチベーションを維持しやすくなります。定期的に進捗を報告し合うだけでも効果があります。
  5. 復習の成果を実感する
    定期的に小テストや模試を受けて、復習の効果を実感することも重要です。スコアの向上や理解度の深まりを感じることで、復習の重要性を再認識できます。

ITPでの学習サポート:効果的な復習をバックアップ

IELTS TRAINER PRO(ITP)では、ここまで紹介してきた効果的な復習法を実践しやすい環境を整えています。私たちの指導法は、科学的に証明された学習理論に基づいており、受講生の皆さんが最短距離でスコアアップを実現できるよう設計されています。

まとめ:復習こそがスコアアップの鍵

今回は効果的な復習法について詳しく解説しました。多くの学習者が陥りがちな「効果の薄い復習法」を避け、科学的に効果が実証されている「アクティブ・リコール」と「間隔を空けた反復練習」を積極的に取り入れることで、同じ学習時間でも大幅な効率アップが期待できます。

特に重要なのは、「頭を使って思い出す」という能動的なプロセスです。この脳の働きを意識的に活用することで、記憶の定着率は劇的に向上します。

ぜひ今日から、レッスン後のアクティブ・リコールと計画的な反復練習を習慣化してみてください。そして、その効果を実感していただければ幸いです。

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