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IELTSの長文リーディングテストの勉強法|出題傾向と対策も解説

IELTS対策について

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IELTS(アイエルツ)は、英語4技能の熟練度を正確に測定する英語検定試験の1つです。試験パートはリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能に分かれており、各技能のバンドスコアにもとづき総合評価であるオーバーオール・バンドスコアが算出されます。

IELTSは英語圏で生活するための英語力を測定する試験なので、全体的に難易度は高い傾向です。その中でも、リーディングにおける長文問題を苦手とする日本人受験者は多いでしょう。

そこで今回は、IELTSリーディング問題の概要から、バンドスコア目安・長文問題の解答ポイントとスコアアップのコツ、さらに基本的な勉強法まで詳しく解説します。

1.IELTSリーディング問題とは?

IELTSとは、世界140か国の政府機関・教育機関が認定するイギリス発祥の英語試験です。英語圏への進学・留学に必要な英語力を証明するのに適した資格で、日本国内でも受験者数は増加しています。

IELTSでは、リスニング(聞く)・リーディング(読む)・ライティング(書く)・スピーキング(話す)の4技能の試験科目が設けられています。

これら4技能のテストのうち、リーディングテストは「読むだけ」と考えられる傾向にあります。しかし、リーディングテストでは難解で長い文章の問題が出題されるため、事前に対策をすることが不可欠です。

IELTSには「アカデミック・モジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類があり、モジュールによってリーディングテストの内容が異なります。リーディングテストの試験時間は60分・問題数は40問ということは共通していますが、出題形式や内容が違う点を覚えておきましょう。

出典:IELTS「IELTSリーディングテストの概要」

1-1.IELTSアカデミック・モジュールの場合

IELTSアカデミック・モジュールは、英語圏の大学・大学院への留学希望者を主な対象としています。アカデミック・モジュールのリーディングテストは3つのセクションに分かれており、3つのパッセージが出題されます。各パッセージは900〜1,000語程度の長さです。

各パッセージに出てくる英文はすべて、実際に書籍や新聞、雑誌から抜粋された文章であり、専門知識が必要ない一般向けの内容となっています。たとえ専門用語が含まれる場合でも、文章直下に注釈がつけられます。

また、アカデミック・モジュールは選択式の問題が多く、スコアを取るために必要とされる正答率が低く設定されていることも特徴です。しかし、ジェネラル・トレーニング・モジュールと比較して問題の難易度が全体的に高いことも覚えておきましょう。

出典:IELTS「IELTSリーディングテストの概要」

1-2.IELTSジェネラル・トレーニング・モジュールの場合

IELTSジェネラル・トレーニング・モジュールは、英語圏での就労や海外移住の希望者を主な対象としています。ジェネラル・トレーニング・モジュールのリーディングテストは、アカデミック・モジュールと同じく3つのセクションに分かれていますが、500語程度のパッセージ4つと、900語程度のパッセージ1つで構成されていることが特徴です。

文章の内容は、書籍や新聞、会社のハンドブック、広告などで実際に使用された文章から引用されます。主に日常生活に関連するトピックや社会環境・仕事に関するトピックに焦点を当てた課題が多く出題されます。

2.IELTSリーディングテストのバンドスコアの目安

IELTSリーディングテストのバンドスコアは、アカデミックとジェネラル・トレーニングのいずれも「1.0〜9.0」の段階評価で示されます。

アカデミックとジェネラル・トレーニングでは問題の難易度が異なるため、バンドスコアの算出方法にも違いが生じます。またリーディングテストは正誤問題であるため、正解するごとに1点が加算され、最終的な合計点でバンドスコアが決まるという採点方式となります。

下記は、アカデミックとジェネラル・トレーニングにおける「バンドスコアごとの必要な正答数の目安」です。

【アカデミック】

バンドスコア 正答数の目安
9.0 39~40問
8.5 37~38問
8.0 35~36問
7.5 33~34問
7.0 30~32問
6.5 27~29問
6.0 23~26問
5.5 19~22問
5.0 15~18問
4.5 13~14問
4.0 10~12問
3.5 8~9問
3.0 6~7問
2.5 4~5問

【ジェネラル・トレーニング】

バンドスコア 正答数の目安
9.0 40問
8.5 39問
8.0 37~38問
7.5 36問
7.0 34~35問
6.5 32~33問
6.0 30~31問
5.5 27~29問
5.0 23~26問
4.5 19~22問
4.0 15~18問
3.5 12~14問
3.0 9~11問
2.5 6~8問

3.IELTSの長文問題では何を答える?

アカデミックのリーディングテストでは、3つすべてのパッセージにおいて「特定テーマの事実に基づく説明的・分析的内容」の長文が出題されます。そして、ジェネラル・トレーニングのリーディングテストはセクション3のみ、一般的なトピックを扱った長文問題が出題されます。

ここからは、各モジュールにおける長文問題の主な設問形式について、概要や解き方をそれぞれ詳しく説明します。

3-1.選択肢問題

IELTSリーディングテストにおける選択肢問題とは、パッセージに関連する問いに対して正しいと思う答えを、与えられた選択肢から選ぶ問題形式です。英文の内容から読み取った情報を正確に理解できているか、正確にスキャニングできているかといったスキルが試されます。

選択肢問題にはひっかけ問題が含まれていることも多々あるため、直感で選ばず、柔軟な思考をもって解答しましょう。例えば、パッセージ内に出た単語やフレーズと同じ単語が選択肢にある場合でも文章の内容が違うことはよくあります。そのため、単語やフレーズにとらわれて文章の内容をちゃんと理解していない場合、ひっかけの選択肢を選んでしまうことになります。

また選択肢のパラフレーズを考えた上で再度英文を精読すると、正しい解答に導ける場合があります。

【パラフレーズの例】

本文 選択肢
cars vehicles
8 am in the morning
(be) helpful advantages
need to focus have to concentrate
negative effects bad outcomes

回答の際は文章や単語ではなく、AやBといったアルファベットでの選択形式になることに注意してください。

3-2.情報識別問題

情報識別問題とは、設問として与えられた比較的短い文章が、パッセージ本文の内容に合っているかどうかを「TRUE(一致している)」「FALSE(間違っている)」「NOT GIVEN(本文からは分からない)」のどれに当てはまるかを答える問題形式です。

パッセージの種類によって「TRUE/FALSE/NOT GIVEN問題」または「YES/NO/NOT GIVEN問題」の2種類ありますが、解答の仕方は一緒です。IELTS特有の独特な問題形式で、他の問題形式と比べて難易度は低いものの出題頻度は高いです。

情報識別問題の大きな特徴は、設問と同じ順番でパッセージの英文に答えが出てくる点です。英文すべてに目を通してから問題を読むと、再度英文を確認するという無駄な時間が生まれるリスクがあります。そのため、問題を1問ずつ先読みすることがポイントです。

3-3.見出しの選択

見出しの選択とは、問題に記載された見出しの選択肢から、各段落にふさわしいものを選ぶ問題形式です。文章そのものはもちろん、筆者の伝えたい内容の理解も求められます。

見出しの選択は、「第1段落を読む→適切な選択肢を選ぶ→第2段落に進む」という流れで問題を解く方法が効率的です。また、ただ各段落を読むのではなく、「筆者は何を伝えたいのか」を意識したり、最初の文章と最後の文章を重点的に読んだり複数の文から推論して回答を決めるスキルが必要な場合もあります。

3-4.穴埋め問題

穴埋め問題とは、一部空欄となった状態で出題された英文を読んで、空欄にふさわしい単語を指示された語数に従って答える問題形式です。

その他の問題タイプと比較して難易度はやや低いものの、設問は「メモ・センテンスの穴埋め」や「表の穴埋め」「サマリーの穴埋め」などいくつか種類があり、それぞれ特徴・難易度が異なります。

また、前述の通り穴埋め問題では解答する単語の語数が指定されます。基本的には「1単語のみ」という指示を示す「Write ONE WORD ONLY」が多いですが、まれに「2単語」または「単語×数字」での解答を指定されるケースもあるため、問題文の指定語数は必ず確認しておきましょう。

3-5.マッチング問題

マッチング問題とは、パッセージ英文の内容と問題文に与えられた選択肢がマッチングするものを選ぶという問題形式です。マッチング問題の選択肢としては人物・国名・地域名などさまざまな種類があります。

例えば、最も頻出である人物のマッチング問題は、選択肢に複数の研究者の名前が載っており、問題文には短い文章で研究内容が記載されています。問題文の研究内容とマッチングする研究者をパッセージで見つけるためには、大文字で記載される人物名を覚えて読み進めると答えを見つけやすいのが特徴です。

3-6.短い質問

短い質問は「ショートアンサー問題」とも呼ばれ、英文に関する簡潔な解答を求められる形式の問題です。その他の問題形式と比較して、出題頻度は比較的低くなっています。

基本的には英文パッセージより特定のキーワードや言い換え表現を見つければ良いため、難易度は低めです。ただし、穴埋め問題と同じく、答える単語の語数が指定されるため、事前に必要な語数を確認する必要があります。

また、短い質問文には解答のヒントとなる単語が含まれることがほとんどです。ヒントとなる単語に関連する部分を見つけると、問題をスムーズに解けるようになります。加えて、「解答する単語が質問に適切に答えているか」を確認することも大切です。

4.IELTSの長文で目標スコアを取るコツ

IELTSで目標スコアに到達するためには、問題を解くときにいくつかのポイントをおさえましょう。下記は、特に重要となるポイント5つです。

  • 問題形式に慣れる
  • 先に設問を把握する
  • 時間配分に注意する
  • 要点を把握する
  • ケアレスミスに注意する

上記のポイントは、「IELTSのリーディングテストで目標スコアを取るコツ」とも言えます。ここからは、コツについて詳しく説明します。

4-1.問題形式に慣れる

リーディングテストで重要なのは、問題形式に慣れることです。リーディングテストの長文問題にはさまざまな形式があり、特徴・解き方・難易度も細かに異なります。

1問でも多く正解し、少しでも無駄な時間をなくすためにも、すべての問題形式に慣れておきましょう。

4-2.先に設問を把握する

情報を理解・変換するというスキルに加え、「パッセージを作成した筆者の伝えたい内容を正確に理解できているか」が問われる問題が多いリーディングテストでは、設問の先読みが有効です。

先に設問を把握することで、筆者が何を伝えたいかをスムーズに理解でき、効率良く問題を解けるようになるでしょう。

しかし、設問の先読みがすべての問題形式において効果的とは限りません。例えば、情報識別問題は前述したように設問の先読みで効率性が向上する一方で、各段落を深く理解する必要のあるタイトルマッチングや人物マッチング問題ではむしろ非効率となります。

4-3.時間配分に注意する

前述の通り、リーディングテストは3つのセクションに分かれており、試験時間は60分・問題数は40問となります。60分以内ですべての問題に回答するためには、1セクションあたり20分で解かなければなりません。

各セクションを20分いっぱいで解き進めた場合、最終確認や修正の時間がなくなってしまいます。時間は少しでも残し、余裕をもって最終確認と修正を行いましょう。

4-4.要点を把握する

リーディングテストの問題をスムーズに解き進めるためには、各パッセージの要点を把握することが大切です。要点を把握することで、筆者の伝えたい内容を理解しやすくなるほか、文章全体の理解スピードも向上します。

しかし、英語をまだ使い慣れていない方にとって、要点の把握は決して簡単ではありません。分からない単語に気を取られるなどして、要点を把握しきるのに時間がかかるケースもあるでしょう。このような場合は、はじめから「文章全体の理解と要点の把握」という大きな目標を目指すのではなく、段階ごとに要点を理解・抽出することを心がけるのがポイントです。

4-5.ケアレスミスに注意する

リーディングテストでは、限られた時間内で「英文を読む→考える→理解する→解答する」という複数のステップを踏むため、ケアレスミスが生じやすくなっています。落ち着いて解けば正しく解答できたにもかかわらず、ケアレスミスによって目標スコアに到達できなくなるのは、非常にもったいない状況と言えます。

どれほどスキルのある方でも、ケアレスミスは起こり得ます。できる限りケアレスミスをしないよう、「時間に追われている」という感覚を取り払い、常に落ち着いて問題を解くようにしましょう。

また、自身の「ケアレスミスが起こりやすい部分」を把握しておくことで、最終確認でどのような部分を重点的にチェックすべきかが分かります。結果として、ケアレスミスの減少にもつながるでしょう。

5.IELTSの長文リーディングの基本的な勉強法

問題形式ごとに特徴のある長文のリーディングテストは、どのような形式で出題されても落ち着いて取り組めるよう事前に勉強し、しっかり対策しておくことが大切です。

しかし、どういった方法で勉強すれば良いのか分からないという方も多いでしょう。そこで次に、長文リーディングテストの基本的な勉強法を5つ紹介します。

5-1.語彙力を上げる

長文リーディングテストに向けて勉強する際は、まず語彙力を上げるところから始めましょう。語彙力を身につけておくことは、リーディングテスト含む4技能すべてのテストにおいて基本中の基本と言っても過言ではありません。

具体的な勉強法としては、語彙ノートの作成がおすすめです。知らなかった英語を見たり聞いたりするたび、語彙ノートに和訳とともに書き留め、定期的に読み返すとよいでしょう。

英語のボキャブラリーを増やすことで、各パッセージに設けられた英文をスムーズに読み進められます。文章の途中で理解のできない単語や文法につまづいてしまう可能性も低く、自分の中で配分した時間通りに進めやすくなります。

5-2.パラフレーズを覚える

リーディングテストでは、英文にある単語と選択肢にある単語が言い換えられていたり、異なる表現が用いられたりすることがほとんどです。こうした単語や表現の言い換えは「パラフレーズ」と言い、英語圏の日常会話においてもよく使われるテクニックです。パラフレーズを覚えることは、語彙力を上げることにもつながります。

また、パラフレーズは、基本的に同じ意味をもつ同義語か類義語であることがほとんどです。したがって、新たに1つの単語を覚えたときは同じ意味をもつほかの単語を探して覚えたり、1つの文章を覚えたときは同じ意味をもつほかの文章に変えて覚えたりして、パラフレーズのテクニックを使い慣れておきましょう。

5-3.読解力を上げる

長文リーディングテストは、900〜1,000語程度の長い英文を理解しながら読み進めていく必要があります。限られた時間で多くの英文を読まなければならないため、勉強中は読解力を上げることに注力しましょう。

読解力を身につけるときは、単純ではあるものの「ひたすら英文を読む」という練習法が適切です。練習中は最初から速く読もうとせず、単語一つひとつの意味や言葉を通じて筆者が伝えたいことを熟読して探るようにしましょう。

読解力を上げることで、「英文を読む・理解する」を同時に行えるようになるほか、全文をしっかり読み上げなくても「求められている解答は何か」を理解しやすくなります。

5-4.長文を読むスピードを上げる

リーディングテストは、1セクションあたり20分以下で進める必要があります。英文を読むことに時間をかけすぎると、解答を考える時間が圧迫され、ケアレスミスが増える可能性があるためです。ある程度読解力が身についた後は、速読テクニックを磨くことがポイントです。

速読は、単純に「速く読む」というわけではありません。「ある程度スムーズに、1回読んだだけで全体を理解できていること」が真の速読と言えます。読むスピードの目標としては、1分あたり150語程度が目安です。

速読テクニックを磨くためには、「返り読みをしない」と決めた上でひたすら英文を読みます。
返り読みをしなければ理解できない場合は、語彙力のなさやトピックの背景知識のなさが原因である可能性もあります。しかし、速読練習の時には「読み進める」「返り読みしない」ことに集中し、速読テクニックを磨く別の方法として、語彙力を上げたり、背景知識を強化したりすることが大切です。

5-5.問題集を解く

語彙力や読解力、速読テクニックを身につけたら、IELTS公式サイトに掲載された練習問題や公認問題集をひたすら解き、テスト傾向を掴みましょう。はじめから問題集を解くという勉強法も良いですが、ある程度の基礎スキルを習得した上で本番レベルの問題集に取り組むほうが効率良く対策できます。

使用する問題集は、書店などで購入できるIELTS公認のテキストがおすすめです。問題集はなるべく毎日・毎週のように規則的に解き、短期記憶した単語や表現を長期記憶へとインプットするためにも、一度解いた問題を1〜2週間おきに復習しましょう。

6.【目標スコア別】IELTS長文リーディングの勉強法

IELTSリーディングテストの総合的なバンドスコアは、「1.0〜9.0」まで0.5点刻みとなります。最高スコアは9.0ですが、初心者の方が最初から高いスコアを目指すことは難しいです。そのため、公式の模擬試験で自分の実力を確かめてから、自分に合った目標スコアを定めて勉強する方も少なくありません。

IELTSは目標スコアによって、力を入れるべき勉強法が異なります。ここでは、バンドスコア5.0からバンドスコア8.0以上を目指す方に向けて、目標スコア別に長文リーディングテストの適切な勉強法を詳しく紹介します。

6-1.スコア5.0~5.5を目指す方

IELTSリーディングテストにおいて、アカデミックは40点満点中15〜22点、ジェネラル・トレーニングは40点満点中23~29点が、バンドスコア5.0〜5.5の得点の目安となります。

基礎的な語彙力や長文読解力は必須ですが、約半分の問題に正解すれば目指せるスコアとなるため、難易度の高い問題は思い切って捨てて、理解できる問題に注力することがポイントです。

また、バンドスコア5.0〜5.5を目指して勉強する際は、ひたすら語彙力を上げることがコツとなります。

基本的に、知っている単語数が多ければ多いほど、リーディングテストは有利になると考えておきましょう。市販の「IELTS単語帳の約3500単語をすべて暗記している状態」が理想です。自分でオリジナル単語帳を作成したり、アプリを使用したりして、単語力アップを目指しましょう。

6-2.スコア6.0~6.5を目指す方

IELTSリーディングテストでバンドスコア6.0〜6.5を目指すための得点の目安は、アカデミックで40点満点中23~29点、ジェネラル・トレーニングで40点満点中30〜33点です。

アカデミックはジェネラル・トレーニングに比べて必要な正答数が低く設定されておりますが、難易度は高いです。しかし、長文読解は他の科目に比べ日本人受験生には対策しやすい科目で、5.0〜5.5を目指していた方が6.0〜6.5に到達できたというケースも珍しくありません。

バンドスコア6.0~6.5を獲得するためには、読解力を伸ばすことが大切です。精読・速読スキルを高めた上で、読み返しせずに英語での文章を理解できる状態であること、さらに読み取った文章からしっかり内容を解釈できる状態であることがマストと言えるでしょう。

読解力を伸ばすためには、IELTSの公認問題集をひたすら解くほか、難関大学受験用の英文解釈書を参考にすることも有効です。ただじっくり解き進めるのではなく、1問ごとに時間制限を設け、時間内に解答することも意識しましょう。

6-3.スコア7.0~7.5を目指す方

IELTSリーディングテストでバンドスコア7.0〜7.5を取得するために必要な得点の目安は、アカデミックで40点満点中30〜34点、ジェネラル・トレーニングで40点満点中34〜36点です。アカデミックとジェネラル・トレーニングのいずれにおいても、30点以上の得点を獲得しなければなりません。

バンドスコア7.0~7.5を目指すためには、5.0~6.0台で必須スキルとなっていた語彙力・読解力のテクニックをさらに高めるだけでなく、IELTSの独特なひっかけ問題にも対応できるほどの柔軟力も必要となります。

IELTS公式問題集や参考書、英文解釈書に掲載された豊富なトピックの長文問題をメインに取り組み、内容を理解しながら必要な箇所を効率良く見つけることを意識しましょう。

6-4.スコア8.0以上を目指す方

IELTSリーディングテストでバンドスコア8.0以上を目指すためには、最低でもアカデミックで40点満点中35点以上、ジェネラル・トレーニングで40点満点中37点以上に到達しなければなりません。海外の一流大学へ出願できる上級者向けのレベルなだけに、ミスできる問題は3〜5つまでと非常に厳しい世界と言えます。

バンドスコア8.0以上を目指す上で、7.0〜7.5の到達に必要となるリーディング力の習得は基本中の基本と言っても過言ではありません。確実にバンドスコア8.0以上に到達するためには、どのようなトピックの問題が出題されても落ち着いて対応できるよう、日頃から学術的な英文に触れ、あらゆる背景知識と関連語彙を身につけておきましょう。学術的な文章と言ってもIELTSリーディングで出題される分野は、植物・動物・歴史・教育などに限られています。どの分野の文章にも苦手意識がないようにすることが大事です。

また、IELTSならではの英語学習方法も意識しましょう。例として、長文を短時間で理解するスキルを身につけたいのであれば、すべての英単語を理解しなくても斜め読みで文章全体の内容を理解できる「スキミング読法」が有効です。

確実なスキルアップを目指したいなら、IELTS対策に特化した語学学校の講師によるオンライン英会話レッスンを受けるのもよいでしょう。こうした英会話サービスでは基本的に無料体験レッスンも提供されているため、ぜひ一度お試しで受けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

IELTSのリーディングテストでは、アカデミックとジェネラル・トレーニングのいずれも複雑な長文問題が出題されます。少しでも高いバンドスコアに到達するためには、長文問題における複数の設問形式や各形式の特徴・解き方をすべて理解しておくことが大切です。

また、リーディングテストの試験時間は60分となっています。セクションは3つに分けられるため、1セクションあたり20分で進めることも意識しておきましょう。

長文リーディング対策としては、語彙力・読解力のアップはもちろん、パラフレーズや速読のテクニック習得も欠かせません。特に、バンドスコア8.0以上を目指す場合はこれらの基本的なスキルに加えて、あらゆるトピックの背景知識も必要です。ここまでの内容を参考に、ぜひIELTSの長文リーディングテスト対策に取り組んでみてください。

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