IELTSの最高得点!IELTS 9.0とは?|取得目的や難易度、対策方法も徹底解説
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留学や海外大学への進学を希望される多くの方はIELTSの取得を目指されているのではないかと思います。
また、IELTSを学習し続けていると、「IELTS 9.0を取得したい」と考える方も中には出てくるのではないかと思います。
そこで今回は、IELTS 9.0とは一体どのような英語レベルなのか、そして9.0の取得後にどのようなところでそのスコアを活かせるのかご紹介していきたいと思います。
序章:IELTS 9.0とは?英語力の最高峰を目指そう!
IELTS 9.0の達成は、英語学習者にとってまさに究極の目標です。
このスコアは単なる「ネイティブレベル」をはるかに超え、「エキスパートレベル」の英語力を証明します。
IELTSの公式バンドディスクリプター(評価基準表)において、9.0は「Expert User」と定義されています。これは、英語を完全に使いこなし、どんな状況でも適切かつ流暢にコミュニケーションできることを意味します。
非ネイティブの英語学習者にとって、IELTS 9.0はまさに最高到達点であり、その言語能力はほぼ完璧と言えるでしょう。
1.IELTS 9.0とはどんな英語力?「Expert User」が示す真のレベル
IELTS 9.0と聞いて、あなたはどんな英語力を想像しますか?
「ネイティブレベル」という言葉が頭に浮かぶかもしれません。しかし、IELTS 9.0が示す英語力は、そのはるか上を行く「Expert User」の領域です。
この最高峰のスコアは、単に英語が「話せる」というレベルを超え、あらゆる状況で完璧に近いコミュニケーションを可能にする、真の英語力を証明します。
1-1.IELTSバンドスコアの概要
IELTSのスコアは、0から9までのバンドスコアで示され、0.5刻みで評価されます。
合格・不合格ではなく、現在の英語力を細かく測定するシステムです。
各バンドスコアが示す英語力の目安は以下の通りです。
スコア | ユーザー | 詳細 |
9 | エキスパートユーザー | 英語を自由自在に使いこなす能力を有する。適切、正確、流暢、完全な理解力もある。 |
8 | 非常に優秀なユーザー | 不正確さや不適切さがみられるが、英語を自由自在に使いこなす能力を有している。慣れない状況下では誤解が生ずる可能性もある。込み入った議論にも対応できる。 |
7 | 優秀なユーザー | 不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。 |
6 | 有能なユーザー | 不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。 |
5 | 中程度のユーザー | 不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握することができる。ただし、間違いを犯すことも多い。自身の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。 |
4 | 限定的なユーザー | 慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。 |
3 | 非常に限定的なユーザー | 非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。コミュニケーションの断絶が頻発する。 |
2 | 散発的ユーザー | 慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を片言で伝える以外、現実的なコミュニケーションをとることは不可能。英語の会話や文章を理解することは困難である。 |
1 | 非ユーザー | 単語の羅列のみで、基本的に英語を使用する能力を有していない |
0 | 試験放棄 | 必要情報が提供されていない。 |
引用:IDP Education「バンドスコア・採点方法」
IELTS 9.0のレベルに達すると、英語を完ぺきに使いこなし、かつ理解もしっかりとできるレベルに達していると評価されます。
このバンドスコアは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションで算出され、その平均がオーバーオール・バンドスコアとなります。
1-2.各技能(Listening, Reading, Writing, Speaking)における9.0の評価基準
次に、各技能(Listening, Reading, Writing, Speaking)における9.0の評価基準をご紹介いたします。
・Listening:
リスニングで9.0を獲得するには、40問中39〜40問の正答が必要です。これは、音声コンテンツの細部にわたる理解が求められることを意味します。
ネイティブスピーカーの様々なアクセントや話し方、複雑な議論、専門的な内容も完全に理解し、情報を正確に聞き取れる能力が評価されます。わずかな聞き逃しや誤解も許されません。
・Reading:
リーディングで9.0を獲得するには、アカデミックモジュール、ジェネラルトレーニングモジュールともに40問中39~40問の正答が必要です。
これは、与えられたパッセージのあらゆる情報を正確に理解し、論理的な構造や含意も完全に把握できることを意味します。
複雑な語彙や文法構造を含む難解なテキストも、時間内に正確に読み解く力が求められます。問題文の指示を完璧に理解し、ミスなく解答する精密さも重要です。
・Writing:
Task Achievement / Task Response(課題達成度 / 課題への応答):
質問のすべての要件を完全に満たし、明確かつ十分な量の回答ができていること。Task 1ではグラフや図を正確に描写し、Task 2では主張を明確に展開し、説得力のある論証ができていることが重要です。
Coherence and Cohesion(一貫性とまとまり):
情報やアイデアが論理的に構成され、一貫性のある文章が書けていること。自然で適切な接続詞や表現を使い、段落構成も巧みに使用できている必要があります。
Lexical Resource(語彙力):
幅広い語彙を、非常に自然かつ正確に、そして柔軟に使いこなせること。高度な表現やイディオムも適切に使用し、スペルや語形変化のミスがほとんどない状態です。
Grammatical Range and Accuracy(文法知識と正確さ):
様々な複雑な構文を、常に正確かつ適切に使いこなせること。ネイティブスピーカーがするようなごく稀な言い間違いを除き、文法的な誤りがほとんどない状態です。
・Speaking:
Fluency and Coherence(流暢さと一貫性):
ほとんど詰まることなく、非常に流暢に話せること。言い換えや言い直しは、言葉を探すためではなく、内容を練るためである場合のみで、全体的にまとまりのある一貫した会話ができる必要があります。
Lexical Resource(語彙力):
どんなテーマでも柔軟かつ正確に、幅広い語彙を使用できること。慣用句も自然かつ適切に使いこなし、高度な表現もたやすく繰り出せる状態です。
Grammatical Range and Accuracy(文法知識と正確さ):
様々な複雑な構文を、常に正確かつ自然に使いこなせること。ネイティブスピーカーによくあるごく些細な言い間違いを除き、文法的な誤りが皆無に等しいレベルです。
Pronunciation(発音):
あらゆる発音特性(イントネーション、ストレス、リズムなど)を正確かつ精妙に使いこなせること。無理なく完全に理解できる発音であることはもちろん、非常に自然な響きを持っています。
IELTS 9.0は、まさに英語力の最高峰であり、これらの厳しい基準をクリアすることで、真の「Expert User」として認められます。このレベルを目指すには、各技能の評価基準を深く理解し、戦略的に学習を進めることが不可欠です。
1-3.「ネイティブレベル」との違い
「IELTS 9.0はネイティブレベルの英語力」と思われがちですが、実はその認識は少し異なります。IELTS 9.0は、単に英語が話せる「ネイティブレベル」をはるかに超え、高度なアカデミック運用能力が求められる、まさに英語力の最高峰と言えるでしょう。
アカデミックな運用能力の高さ:
IELTSは、学術的な環境や専門的な場面での英語運用能力を重視します。
これは、複雑なトピックについて深く掘り下げ、論理的に思考し、それを正確かつ明確な英語で表現する能力を意味します。
ネイティブスピーカーであっても、専門分野や学術的な議論に慣れていない場合、IELTSの求めるレベルに達するのは容易ではありません。
論理的思考力と構成力:
特にライティングとスピーキングでは、与えられた課題に対して、明確な論点、説得力のある根拠、そして論理的な構成が求められます。
これは単に英語が話せるだけでなく、情報を整理し、筋道を立てて思考する能力が不可欠です。
高度な語彙と文法、そして正確性:
IELTS 9.0では、幅広い語彙を適切かつ正確に使いこなし、複雑な文法構造を自然に操る能力が求められます。
また、スペルミスや文法ミスは極力許されません。ネイティブスピーカーでも、意識的に語彙や文法を磨いていない場合、この完璧な正確性を維持するのは難しいことがあります。
文化理解とニュアンスの把握:
英語圏の文化的な背景や、言葉の持つニュアンスを深く理解していることも、円滑なコミュニケーションには不可欠です。
特にライティングやスピーキングで高得点を取るためには、文化的な背景を考慮した適切な表現を選ぶ必要があります。
このように、IELTS 9.0は単なる「ネイティブレベル」を超え、学術的・専門的な場面で英語を完璧に使いこなせる「エキスパートユーザー」であることを証明するスコアです。
ネイティブスピーカーであっても、このレベルに到達するには、試験対策とアカデミックな英語運用能力の意識的な向上が不可欠となります。
2.IELTS 9.0を取得する目的とは?その価値を最大に活かす道
IELTS 9.0という最高峰の英語力は、単なるスコア以上の価値を持ちます。
それは、あなたの未来を大きく広げるためのパスポートとなり、様々な分野でその力を最大限に発揮できる道を開きます。
2-1.海外トップ大学・大学院への進学
IELTS 9.0は、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ハーバード大学といった世界最高峰の教育機関への出願資格として、非常に強力な武器となります。
これらの大学や大学院は、高度な学術的議論や論文作成が日常的に行われるため、学生には卓越した英語力が求められます。
9.0というスコアは、あなたがその要求に応えられるだけでなく、アカデミックな環境でリーダーシップを発揮できることを証明します。
また、多くの競争率の高い奨学金プログラムでは、IELTSのハイスコアが選考において非常に有利に働き、学費の心配なく学ぶ機会を得られる可能性が高まります。
2-2.国際機関やグローバル企業でのキャリアアップ
国連、世界銀行、大手外資系企業など、国際的な舞台で活躍するには、極めて高い英語コミュニケーション能力が不可欠です。
IELTS 9.0は、これらの組織で求められる「高い専門性」を裏付ける英語力の証となります。国際会議での複雑な議論を正確に理解し、自身の意見を明確かつ論理的に伝える能力は、グローバルなビジネス環境において不可欠です。
IELTS 9.0を持つことで、あなたは多文化なチームの中で円滑にコミュニケーションをとり、プロジェクトを成功に導くための中心的な役割を担うことができるでしょう。
2-3.英語講師・通訳・翻訳者としての最高峰
英語を教える立場、あるいは言語の架け橋となる通訳や翻訳者を目指す上で、IELTS 9.0はまさに「最高峰」の資格となります。
ネイティブ以上の英語力が求められるこれらの専門職において、9.0というスコアは、あなたの言語に関する深い理解と、その運用能力の卓越性を証明します。
正確なニュアンスを伝え、文化的な背景を理解した上で言葉を操る能力は、プロフェッショナルとしての揺るぎない信頼性を築き、国内外で活躍する道を開きます。
2-4.自己成長・英語学習のモチベーション維持
IELTS 9.0の取得は、多くの英語学習者にとって「究極の目標」です。
このスコアを達成することは、自身の英語学習における最高の達成感をもたらし、これまでの努力が実を結んだ証となります。
そして、「自分はどこまでできるのか」という英語学習の挑戦において、最高峰に到達できたという自信は、今後のさらなる自己成長への大きなモチベーションとなるでしょう。
単なる言語習得を超え、知的好奇心や向上心を刺激し続ける、まさに人生を豊かにする経験となるはずです。
3.IELTS 9.0の難易度は?なぜ取得困難なのか
IELTS 9.0が「英語力の最高峰」と称される理由は、その取得の困難さにあります。
世界中でIELTSを受験する数百万人のうち、オーバーオールバンドスコア9.0を達成できるのは、ごく一握り、わずか数%に過ぎません。この圧倒的な低さは、IELTS 9.0がいかに到達困難な目標であるかを物語っています。
3-1.「非常に困難」である理由
ほぼ完璧な正確性と流暢さが求められる
IELTS 9.0は、各技能において「ほぼ完璧」なレベルを要求します。
- リスニング・リーディング
40問中39~40問の正答という、限りなく満点に近いスコアが必要です。
これは、集中力、速読力、詳細な情報把握能力、そして推論能力の全てが最高レベルにあることを意味します。わずかな聞き逃しや読み間違いも許されません。 - ライティング・スピーキング
文法、語彙、発音、一貫性、課題達成度といった全ての評価項目において、「ネイティブスピーカーでもしないようなごく稀な間違い」を除き、誤りがほとんどない状態が求められます。単にコミュニケーションが取れるだけでなく、アカデミックな議論や複雑なアイデアを、論理的かつ自然に、そして正確に表現する能力が必要です。
網羅的かつ高度な英語運用能力
IELTSは、特定の分野の英語力だけを問うものではありません。
- 幅広いトピックへの対応力
日常生活から学術的・専門的なトピックまで、あらゆるテーマについて理解し、適切に意見を述べられる汎用性の高い英語力が求められます。 - 高度な思考力と表現力
単に情報を伝えるだけでなく、複雑な概念を分析し、批判的に考察し、それを論理的に構成して表現する能力が不可欠です。これは、英語力だけでなく、思考力そのものが問われるレベルと言えるでしょう。 - 瞬時の対応力と適応力
特にスピーキングでは、予期せぬ質問に対しても、瞬時に的確かつ流暢に、そして論理的に応答する能力が求められます。
精神的なプレッシャーと集中力の維持
長時間にわたる試験の中で、常に最高レベルのパフォーマンスを維持することは、並々ならぬ精神力と集中力を要します。
特に9.0を目指す受験者にとって、一つのミスが大きな失点につながる可能性があるため、極度の緊張感の中で試験に臨むことになります。
適切な学習戦略と継続的な努力
IELTS 9.0の取得には、単なる英語学習を超えた、戦略的な試験対策と、飽くなき探究心、そして圧倒的な学習量が不可欠です。
弱点を徹底的に克服し、あらゆる英語の知識とスキルを統合し、完璧な形でアウトプットする訓練を積む必要があります。
3-2.ネイティブスピーカーでも満点は難しい現実
ネイティブスピーカーがIELTS 9.0を目指す際に直面する課題は、主に以下の点にあります。
「試験対策」の必要性
ネイティブスピーカーにとって、IELTSは「英語力テスト」というよりも「学術的な英語運用能力テスト」と捉えるべきです。
試験の形式、時間配分、採点基準といった試験特有の対策が必要となります。
アカデミックな英語への慣れ
日常生活で使う英語と、論文や講義で使われるアカデミックな英語は大きく異なります。
特定の専門用語、表現、文章構成に慣れていないと、ReadingやListeningで苦戦することもあります。
論理的思考とアウトプットの訓練不足
幼少期から英語を話してきたネイティブスピーカーでも、学術的な論理構成で文章を書いたり、一貫性のあるプレゼンテーションを行ったりする訓練を受けていない場合、IELTSの要求レベルに達するのは難しいでしょう。
3-3.日本人の平均スコアとの比較
IELTS 9.0の難易度をより具体的に理解するために、日本人の平均スコアと比較してみましょう。この比較は、9.0というスコアがどれほど突出したものであるかを明確に示してくれます。
2023年~2024年のデータによると、日本人のIELTSオーバーオール平均バンドスコアは、Academic(アカデミック)モジュール、General Training(ジェネラル・トレーニング)モジュールともに概ね5.9〜6.0です。
この平均スコアと比較すると、IELTS 9.0のレベルが常識をはるかに超えていることがわかります。
平均との差
日本人の平均スコアが約6.0であるのに対し、9.0はそこから実に3.0ポイントもの差があります。
IELTSの0.5ポイントの差が大きな英語力の隔たりを示すことを考えると、3.0ポイントの差はまさに「別次元」と表現できます。
「エキスパートユーザー」の領域
バンドスコア6.0は「Competent User(適格なユーザー)」とされており、不正確な点や誤解もみられるものの、全体的には効果的に英語を使いこなせるレベルです。
しかし、9.0は「Expert User(エキスパートユーザー)」であり、英語を完璧に使いこなし、あらゆる状況で適切かつ正確、流暢にコミュニケーションできるレベルを意味します。この間には、語彙力、文法知識、発音、流暢さ、論理的思考力といったあらゆる面で、圧倒的なギャップが存在します。
この比較からも明らかなように、IELTS 9.0は単なる「高得点」ではなく、日本人英語学習者の中では文字通り「頂点」に位置する、極めて稀有な英語力であると言えるでしょう。
このスコアを目指すことは、英語学習における究極の挑戦であり、並外れた努力と戦略を要する目標なのです。
4.IELTS 9.0達成のための具体的な対策方法
IELTS 9.0という最高スコアは、並大抵の努力で達成できるものではありません。
しかし、適切な戦略と日々の継続的な学習があれば、決して夢物語ではありません。ここでは、各技能別の対策から、学習全体に共通する心構えまで、IELTS 9.0達成のための具体的なロードマップをご紹介します。
全体的な心構え:英語を「生活の一部」に
IELTS 9.0を目指す上で最も大切なのは、「完璧」を追い求めるのではなく、「間違いを限りなくゼロに近づける」という意識です。これは、英語学習の過程で遭遇するあらゆるミスから学び、徹底的に改善していく姿勢を意味します。
また、英語学習を特別なことと捉えるのではなく、毎日英語に触れることを習慣化し、まるで呼吸をするかのように自然に英語を生活に取り入れることが重要です。
英語を「生活の一部」にすることで、意識的な努力だけでなく、無意識のうちにも英語力が向上していく環境を構築できます。
リスニング(Listening)
IELTSリスニングで9.0を目指すなら、多様なアクセントに慣れることが不可欠です。
BBCやCNNのニュース、TED Talksなど、様々な国の英語話者の話を聞き、どんなスピードやイントネーションでも内容を正確に把握できるよう訓練しましょう。
特に、ニュースやドキュメンタリーを積極的に視聴し、話のディテールまで聞き取る練習を重ねてください。
また、シャドーイング(聞いた音声を影のように追いかけて発音する)とディクテーション(聞いた音声を書き取る)は、非常に効果的な学習法です。これにより、細部まで正確に聞き取る能力だけでなく、発音やイントネーションの矯正にもつながります。
リーディング(Reading)
IELTSリーディングで9.0を獲得するには、幅広いジャンルの英文を読みこなす必要があります。学術論文、専門誌、質の高い英字ニュース記事などを積極的に読み、語彙力と読解力を高めましょう。
文章を読む際は、速読と精読を使い分ける練習が重要です。全体の概要を素早く把握する速読と、細部の情報を正確に読み解く精読を、目的に応じて使い分けられるように訓練してください。
また、知らない単語に出くわしても、すぐに辞書を引くのではなく、まずは文脈から推測する力を養うことも大切です。その上で、論理構成や筆者の意図を深く読み解く練習を重ねることで、複雑な文章も正確に理解できるようになります。
ライティング(Writing)
IELTSライティングで9.0を目指すには、タスク1(グラフ・図の描写)とタスク2(エッセイ)の両方で、アカデミックな表現、論理的な構成、そして完璧な語彙・文法を使用する練習が不可欠です。
添削サービスを積極的に利用し、プロの英語教師やIELTS採点官経験者から具体的なフィードバックを得ることは、自身の弱点を克服し、スコアを向上させる上で最も効果的な方法の一つです。
また、IELTSの模範解答を徹底的に分析し、自分の表現と比較することで、より自然でアカデミックな文章の書き方を習得できます。
さらに、様々なトピックに関する背景知識を深めることも、説得力のあるエッセイを書く上で役立ちます。
スピーキング(Speaking)
IELTSスピーキングで9.0を目指すには、様々なトピックについて自分の意見を論理的に、かつ流暢に述べる練習が必要です。発話の流暢さ、自然な発音、適切なイントネーションに常に意識を向けましょう。
ネイティブスピーカーとの会話や、オンライン英会話の活用は、実践的なスピーキング力を向上させる上で非常に有効です。
また、自分のスピーチを録音して客観的に分析することで、改善点を見つけることができます。難しい質問に対しても、言葉に詰まることなく、自然に言い換えたり、理由を具体的に述べたりする練習を繰り返すことで、どんな状況でも自信を持って話せるようになります。
その他、共通の対策:総合力を高める
各技能別の対策と並行して、以下の共通の対策も徹底することで、IELTS 9.0への道が拓けます。
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語彙・文法力強化
アカデミックな場面で通用する高度な語彙と、間違いのない完璧な文法を習得することは、IELTS 9.0達成の土台となります。語彙集や文法書を活用し、積極的にインプットとアウトプットを行いましょう。 -
過去問・模擬試験の活用
多くの過去問や模擬試験を解き、本番形式に慣れることが重要です。時間配分を意識しながら、制限時間内に最高のパフォーマンスを出せるよう訓練してください。 -
IELTS専門スクールの活用
独学では気づきにくい弱点の克服や、効率的な対策法の習得には、IELTS専門スクールの活用も有効です。プロの指導を受けることで、スコアアップを加速させられるでしょう。 -
目標設定とモチベーション維持
長期的な視点に立ち、具体的な目標設定を行いましょう。定期的に自身の進捗を確認し、小さな達成を積み重ねることで、学習のモチベーション維持にもつながります。
IELTS 9.0は、まさに英語学習の頂点と言えるでしょう。この厳しい道のりを乗り越えるためには、諦めない強い心と、この記事で紹介した具体的な対策を粘り強く続けることが不可欠です。
5.まとめ:IELTS 9.0は夢じゃない!最高の英語力を手に入れよう
IELTS 9.0というスコアは、多くの英語学習者にとって、まさに手の届かない「夢」のように感じるかもしれません。確かに、これは非常に難しい目標です。しかし、この記事でご紹介した通り、それは決して不可能ではありません。
大切なのは、あなたがなぜIELTS 9.0を目指すのか、その明確な目的を持つことです。世界トップの大学への進学、国際機関での活躍、あるいは純粋な自己成長のためなど、様々な理由があるかと存じます。その目的が明確であればあるほど、その困難な道のりを乗り越えるための強い原動力となります。
そして、その目的を達成するために必要なのは、具体的な対策を地道に、そして継続することが重要です。各技能の強化はもちろん、日々の生活に英語を取り入れ、英語学習を習慣化してみてください。完璧を目指すのではなく、間違いを限りなくゼロに近づける意識で、粘り強く学習を続けることで、確実に英語力を向上させることが出来ます。
IELTS 9.0は、単なる試験のスコアではなく、それによって開かれる未来の可能性は無限大です。世界を舞台に活躍するキャリアや知的好奇心を満たす学びを得ることが出来ます。
IELTS 9.0という目標に向かって、今日から一歩を踏み出しましょう!あなたの努力は必ず報われ、最高の英語力を手に入れることができるはずです。