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IELTSのライティングのタスク2とは?書き方や対策・注意点を解説

IELTS対策について

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IELTSのライティングテストはどの国でもスコアの数値が低く、苦手とされている科目です。ライティングテスト・タスク2はエッセイ形式で執筆する必要があり、自由度が高いため、どう書いたらよいか分からない方もいるのではないでしょうか。

当記事では、IELTSのライティングテスト・タスク2の概要をはじめ、回答の書き方や受験する際のコツ・注意点などを解説します。ライティングテストで目標スコアを達成したいという方は、ぜひお役立てください。

1. IELTSのライティングのタスク2とは?

IELTSライティングはタスク1とタスク2に分かれており、それぞれ以下のような特徴があります。

タスク1 タスク2
問題形式 表やグラフから読み取った
情報について記述する
与えられたテーマについて
エッセイを書く
回答時間(目安) 60分
必要文字数 150文字 250文字

アカデミック・モジュールのライティングテスト・タスク1では、グラフや図表など視覚的に表現された問題から正確に情報を読み取る必要があります。回答は「導入文」「情報の要約」「主な特徴に関する記述」の3構成でまとめるのがポイントです。読み取った情報を正確な英語かつ客観的な文章で表現する力などが求められます。

一方、アカデミック・モジュールのライティングテスト・タスク2では、エッセイ形式で意見や議論・問題を述べる課題が出題されます。扱うテーマは多岐にわたり、環境問題や文化、テクノロジーなどさまざまです。出題内容に対して賛成か反対か立場を述べるほか、2つの反対意見について議論したりトピックの利点や欠点について書いたり、また与えられた問題を説明することなどが求められます。

出典:IELTS「ライティング(アカデミック)」

IELTSのライティング・タスク2を対策すると、論理的な文章構成スキルや結論を先に述べ簡潔に自分の意見を表現するスキルが磨かれます。また、練習を重ねると英語圏では大学1年生の必須科目である、学術的文章を書く「アカデミック・ライティング」の基礎が作れます。

IELTSのライティングテスト・タスク1の書き方と役立つ表現を解説

1-1. ライティング・タスク2におけるアカデミックとジェネラル・トレーニングの違い

IELTSの試験にはアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールがあります。アカデミック・モジュールは、英語圏の大学・大学院への留学や専門職機関への登録などを目指す人向けのテストです。ジェネラル・トレーニング・モジュールは、英語圏への移住や就労したい人向けのテストとなっています。

出典:IELTS「試験タイプ」

それぞれでライティング・タスク2の試験内容がやや異なるため、以下で違いを紹介します。

アカデミック・モジュール
  • 視点、議論、問題など学術的なテーマから出題
  • アカデミック(セミフォーマル)な文体で記述
ジェネラル・トレーニング・モジュール
  • 日常生活や職場でのやりとりなどから出題
  • 改まった文体での記述は求められない

おもに受験対象者や出題テーマ、記述する文体に違いがあります。アカデミック・モジュールのライティング・タスク2は学術的な内容が出題され、ジェネラル・トレーニング・モジュールよりも難易度が高めです。

2. IELTSのライティング・タスク2の採点方法・評価基準

ライティング・タスク2の採点は、研修を経て資格を有している試験官によって行われます。採点の評価基準は、次の4つです。

課題への回答 課題について、どの程度取り組めているかについて判定します。結論が述べられているか、詳細や理由など裏付けがはっきり書かれているかも評価基準です。
一貫性とまとまり 情報や意見が明確かつ論理的に整理されているかについて採点されます。接続詞の使い方や段落形成の仕方も評価範囲です。
語彙力 豊富な語彙力を自然かつ柔軟に使えているかを判定します。基本的な語彙のみを重複して使用したり、スペルミスをしたりすると、スコアが伸びない原因になります。
文法知識と正確さ さまざまな構文を柔軟かつ正確に使いこなす力が必要です。文法や句読点の誤りはスコアを下げる原因になります。

出典:IELTS「ライティング評価基準-タスク2」

IELTSのテストは、1.0(最低)から9.0(最高)の9段階評価です。上記の評価基準の達成度によって、バンドスコアが示されます。

3. IELTSのライティング・タスク2の書き方

IELTSでは、導入文を50文字前後、本文を150文字前後、結論を50文字前後で記述することをおすすめしています。公式の構成方法でも良いですが、本文を2つに分けると、理由や詳細をより細かく述べられます。

ここでは、本文を2つに分ける場合の書き方について解説します。

3-1. 導入文

導入文では、設問のパラフレーズと設問に対する回答を2文程度で述べます。問題文を丸写しせず、パラフレーズを用いて議論する内容を再定義することが大切です。

また、設問に対する回答がしっかり述べられているかは重要な採点ポイントになります。自分の立場を明確にして、エッセイの土台となる意見をはっきりと述べましょう。

3-2. 本文1

本文では、導入文で述べた自分の意見を裏付けるような理由や具体例を、5文程度で記述します。段落の中でもっとも伝えたい内容を、最初の1文に記載するのがポイントです。

冒頭でトピックセンテンス(段落における結論)を述べた後は、結論を導き出した理由と、理由を裏付ける具体例を示します。最後に、もう一度結論を別の言い方に変えて主張すると、論理的かつ説得力のある文章が作成できます。

3-3. 本文2

本文2は本文1と同様に、5文程度で理由や具体例を論理的に展開します。

なお、IELTSスコア7.0までは本文2つで十分ですが、7.5〜8.0を目指す場合は3つに分けてもよいでしょう。ただし、本文を3つにすると、文法やスペルミスのほか、トピックから話が逸れたり内容が重複したりなどリスクが高まります。目標スコアやライティングスキルも考慮しながら、段落構成を考えるのが重要です。

3-4. 結論

結論では、エッセイ全体の要約と結論を改めて述べます。3文程度で記載し、結論はパラフレーズを用いましょう。

文章冒頭は、「In conclusion」や「To conclude」といった表現で始めます。新しい情報は含めずに、エッセイの締めくくりを簡潔に行いましょう。

4. IELTSのライティング・タスク2を受ける際のコツ

タスク2の設問にはさまざまな問題タイプがあり、設問形式によって回答の文章構成や論理展開が異なります。問題のタイプは以下の通りです。

  • Agree/Disagree
  • Advantage/Disadvantage
  • Problem/Solution
  • Opinion
  • Discussion/Opinion
  • Two-way Questions

例えば、Opinionの問題では「Which do you prefer」「What is your opinion」のような文言が設問内にあった場合に、賛否やどちらが好ましいかなど、自分の意見を記述します。またDiscussionは、「Discuss both sides」といった文章が記載されている場合に、設問のテーマについてメリットやデメリットを述べる必要がある問題タイプです。自分の意見も含めて記述するよう求められる場合もあります。

ライティング・タスク2のスコアアップには、問題タイプを判別し、コツを押さえて回答することが欠かせません。

以下では、ライティング・タスク2を受験する際に押さえておくべきコツを5つ紹介します。

4-1. 設問を正しく理解する

問われている内容について過不足なく答えるため、設問を正しく理解しましょう。設問を読み誤るとエッセイ全体の論点がずれてしまい、大きな減点につながります。

例えば、メリットとデメリットを聞かれている設問では、誰の立場からのメリット・デメリットを書く必要があるのか、正確に把握する必要があります。

設問に対してすべて回答するという意思表示を、あらかじめ導入文に含めるのも大事です。

4-2. 一般論から自分の意見を取り入れる

一般論をもとに、自分の意見をまとめましょう。IELTSは英語力を判定するための試験であるため、専門的すぎる見解や奇抜な意見は必要ありません。

一般的な意見や見解をもとにした自分の意見は、導入文で簡潔に記載します。文章は設問を写さず、言葉の語順を変えたり類義語を使ったりなど、自分の言葉として回答しましょう。

4-3. 賛否の意見を整理し自分の立場を決める

賛成・反対か、また意見を求められる設問では、まずは賛否それぞれの意見の根拠や内容を整理する必要があります。賛否の意見を精査した後、どちらの立場でエッセイを書くか決めましょう。

最初に賛成意見と反対意見の両方についてよく検討しないと、途中で自分の意見が変わってしまうことがあります。

IELTSのライティングテストでは、回答内容に一貫性があることが重要です。首尾一貫して同じ立場で意見を述べるためにも、賛否の意見を整理する工程は欠かせません。

4-4. 本文の内容を解説する1文を記載する

導入文で、エッセイの概要を端的に説明した1文を加えることもポイントです。どういう内容のエッセイなのかを記載することで、読み手が全体像を把握できるようになります。

エッセイの流れを説明する文章は、導入文の最後に書くのがおすすめです。「This essay will address〜」のような表現を使って、簡潔に本文の内容を紹介しましょう。

4-5. 時間配分に気をつける

ライティングテストはタスク1・タスク2と合わせて60分で行われるため、試験前にあらかじめ時間配分を計画しておきましょう。時間切れで回答できなかった設問があると、大きくスコアを落とすことになります。

ライティングテスト・タスク2は、以下のような時間配分を意識して回答を進めましょう。

  • アウトラインの作成:約10分
  • 本文の作成:約25分
  • 見直し:約5分

アウトラインの作成には、必ず時間を割くことをおすすめします。文章の骨組みを決めておかないと、論理的で一貫性のまとまりのあるエッセイは書けません。全体の文章構成やアイデア、各段落のトピックセンテンスなど詳細に決めておくと、エッセイ全体の筋道が立てられます。

また、いざ書こうと思っても、英文が思うように書けないことはよくあります。さまざまな構文や英語表現を勉強し、自由に使いこなせるよう練習を重ねましょう。

5. IELTSのライティング・タスク2を受ける際の注意点

ライティング・タスク2では、豊かな語彙力や文法の知識と正確に書ける力、課題をしっかり理解し明確に答えられる力などさまざまな能力が求められます。目標スコアを達成するためには、受験時のコツに加えて避けるべきポイントも押さえておくとよいでしょう。

以下では、ライティング・タスク2を受ける際の注意点について、4つ解説します。

5-1. スペル・文法ミス

スペルや文法の正確性については、細心の注意を払わなければなりません。ライティングテストでは、書面のみで正確な情報を読み手に伝える必要があります。スペル間違いや多少の文法ミスが、文章全体の意味を大きく変えてしまう可能性もあります。

タスク2を完了する前には必ず全体を確認する時間を設け、スペルと文法の間違いがないかチェック・修正しましょう。

5-2. 立場が不明確

自分の立場が不明確なまま回答を書くのは避けましょう。立場があいまいだと、提示する見解や論拠が不明瞭になってしまいます。評価基準の1つである「課題への回答」の項目で、減点になる恐れもあります。

自分の意見を明確に決めて、根拠や具体例も含めて一貫性のある主張をすることが大切です。自分の立場を表明する際は、「I~」から始まる文章を使うと明瞭になります。

5-3. 調査や研究結果の利用

自分の意見の裏付けとして、調査や研究結果を使うのは控えてください。試験官は出題テーマに関する専門家ではないため、記載された調査結果が正しい内容であるかを判別できません。そのため、自分の主張の根拠としては信頼性に欠けます。

意見に説得力をプラスするためには、自分自身の経験に基づく具体例を記載しましょう。学生時代や職場・家族との体験・エピソードからヒントを得ると、実体験に基づく例示が行えます。

5-4. 言葉の繰り返し

同じ単語や構文を何度も使わないように気をつける必要があります。言葉の繰り返しが多いと、文章全体の表現力が乏しい印象を与えてしまいます。

エッセイの要点を述べるときは、本文の段落では使わなかった単語や表現を意識的に使うとよいでしょう。言葉の繰り返しを避けることで、試験官に対して豊富な語彙力と構文の応用力をアピールできます。

6. IELTSのライティング・タスク2で役立つ表現

IELTSライティング・タスク2で高いスコアを目指すためには、豊富な語彙力と、正確な文法知識が必要になります。ニュースや時事問題を扱った記事など、フォーマルな文章を英語で多く読み、インプット量を増やすとよいでしょう。IELTS公式問題集や例題を解いた後、回答例から使えそうな語彙をピックアップすることも表現力の向上に役立ちます。

ほかにも、ある程度テンプレートを覚えておくことで、エッセイが書きやすくなり、回答時間の短縮にもつながります。

ここでは、段落ごとに使える表現例や、そのほかの役立つ表現についてまとめました。

6-1. 導入文

テーマに対する一般論を述べるときに使える表現や、自分の意見やプランを述べる際に活用できる表現です。定型文を使用することで、スムーズに導入文の枠組みを決められます。

表現 意味 例文
the problem may have been caused
by~
問題は〜によって発生する The problem may have been caused by global warming.
(問題は地球温暖化によって引き起こされている。)
I would strongly support ~ わたしは~を強く支持します I would strongly support this view and will explore it further in this essay.
(わたしはこの見解を強く支持し、このエッセイでさらに深く検討します。)

設問内で「To what extent~」と聞かれている場合は、「どの程度」賛成あるいは反対なのかについてしっかり回答しましょう。例文の場合、「strongly」と副詞で程度を表現しています。

6-2. 本文

1文目に述べるトピックセンテンスや、本文段落の結論を述べるときに使える表現です。

表現 意味 例文
In the first place 第一に、最初に、 In the first place, the threats posed by global warming are serious.
(第一に、地球温暖化がもたらす脅威は深刻だ。)
Therefore それゆえ、したがって、 Therefore, I advocate for taking measures to address global warming.
(したがって、地球温暖化に対して対策を取るべきだと主張します。)

本文1と本文2をスムーズにつなげるために、furthermore(さらに)やhowever(しかし)といった表現も有用です。さまざまなバリエーションの表現を覚えて、試験対策を進めましょう。

6-3. 結論

結論で使える表現は次のようなものがあります。

表現 意味 例文
In conclusion 結論 In conclusion, sustainable efforts are necessary for environmental issues.
(結論、環境問題について持続可能な取り組みが必要です。)
it is true that~ 〜ということは事実である It is true that environmental degradation has harmful effects on our lives.
(環境破壊がわたしたちの生活に悪影響を及ぼすことは事実である。)

6-4. そのほか役立つ表現

下記のような表現を使って具体例を挙げたり、対立意見を述べたりすることで、書き手の意見をより強固にできます。

表現 意味 例文
On the other hand 一方で On the other hand, energy development is indispensable.
(一方で、エネルギー開発はなくてはならないものだ。)
To show an example 例を示すと To show an example, the issue of climate change can be mentioned.
(例を示すと、気候変動の問題が挙げられる。)

まとめ

IELTSのライティングテスト・タスク2は、エッセイ形式で意見や議論・問題を250語で述べる課題です。テスト対策をすると、論理的な文章構成スキルや結論を先に述べ自分の意見を簡潔に表現するスキルが養われます。

回答文は導入文・本文1・本文2・結論の構成でまとめましょう。設問を正しく理解し、事前に賛否や意見を整理して自分の立場を決めた上で執筆します。ライティングで使えるテンプレートの表現は覚えておくと時短になり、受験の際に役立つためおすすめです。

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