IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleの違い
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IELTS(International English Language Testing System)は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、およびイギリスを含む英語圏の国に留学や就労、移住を希望する人々の英語力を測定する試験です。
また、IELTSには「Academic Module」と「General Training Module」の2種類の試験があり、基本的には海外の大学や大学院への進学や留学を希望する方は「Academic Module」、英語圏の国へ就職または移住を希望する方は「General Training Module」のスコアが必要になります。
そこで、今回は「IELTS Academic Module」と「IELTS General Training Module」の違いについて詳しく紹介します。どちらのModuleを受験すればよいのかわからない方、それぞれのModuleでテスト内容がどのように違うのか知りたい方は、是非参考にしてください。
1.IELTS試験の概要
ここではIELTS試験の概要を紹介します。
IELTS試験は以下のように構成されています。
Listening | Reading | Writing | Speaking | |
時間 | 30分 | 60分 | 60分 | 約14分 |
問題数 | 40問 | 40問 | 2問 (Task1+Task2) |
3パート |
試験時間や問題数はIELTS Academic Moduleおよび、General Training Moduleで変わることなく、同じ時間・同じ問題数となっています。
また、受験方法もIELTS Academic Moduleおよび、General Training Moduleで変わることなく、両Moduleともペーパー版・コンピューター版の両方で受験することが可能です。
2.IELTSのモジュールの種類
IELTSには、Academic ModuleとGeneral Training Moduleの2種類のModuleがあります。
それぞれ、役立つ場面や試験内容が異なるため、自分自身の目的に合うModuleを受験する必要があります。
簡単に説明をすると、下記の通りとなります。
IELTS Academic Module |
イギリスやオーストラリアなどの英語圏の大学や大学院への留学を希望している方が受験するモジュール。 大学の講義、学術論文といった学術的な内容のトピックが出題される。 |
IELTS General Training Module |
英語圏での就職や移住を希望している方が、ビザを申請する際に英語力の証明として使うために受験するモジュール。 日常生活や職場でのやり取りを想定した内容のトピックが出題される。 |
IELTSスコアの取得目的やテスト内容など異なる点が多くありますので、Academic ModuleおよびGeneral Training Module の詳細をそれぞれ詳しく紹介します。
2-1.IELTS Academic Moduleとは?
IELTS Academic Moduleは、英語圏で高等教育(大学や大学院、短期大学、高等専門学校等)を受ける際に必要な英語力を備えているかを測る試験です。
IELTS Academic Moduleを受験する方は、以下のような目的がある方です。
- 学士および修士学位取得のための留学
- 英国大学留学のためのビザ申請
- 英語圏の専門的機関での就労
また、IELTSにはIELTS for UKVIというものがあります。
こちらは、英国の大学に出願する際に求められるケースがありますが、それ以外の国では使われていないので、指定されている場合を除いて通常のIELTS Academic Moduleの試験を受験しましょう。
2-2.IELTS General Training Moduleとは?
IELTS General Training Moduleは、日常生活で使用する実践的な英語力を測る試験です。
IELTS General Training Moduleを受験するのは、以下のような目的がある方です。
- 学士以下の留学やトレーニング
- 英語圏での就職や職業訓練
- 英語圏の国への移住
- 日本国内でのキャリアアップ
また、IELTS General Training ModuleもAcademic Moduleと同様、英国に移住する際にIELTS for UKVIのスコアを求められる場合もあります。
ですので、英国へ移住される際は通常のIELTS General Training Moduleのスコアが必要になるか、IELTS for UKVI Generalのスコアが必要になるかしっかりと確認しましょう。
3.IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのテスト内容の違い
ここからはIELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのテスト内容の違いについて、サンプル問題も併せて紹介します。
IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのテスト内容は以下の通りとなっています。
セクション | Academic Module | General Training Module |
Listening | 共通の問題が出題される | |
Reading | アカデミックなトピックに関する文章読解 | 1.日常生活についての内容 2.仕事についての内容 3.一般的な内容 |
Writing Task 1 | 図表の読み解き | 手紙(メール) |
Writing Task 2 | 共通の問題が出題される | |
Speaking | 共通の問題が出題される |
IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleで異なるのは、ReadingとWriting Task 1の2つです。
IELTS Academic ModuleのReadingでは、
- 実際に書籍や新聞、雑誌から抜粋された文章
が出題されるのに対し、IELTS General Training ModuleのReadingでは、
- 日常生活に関連するトピック
- 社会環境や仕事に関するトピック
に焦点を当てた文章が多く出題されます。
また、IELTS Academic ModuleのWriting Task 1では、
- Line Graph(折れ線グラフ)
- Bar Graph(棒グラフ)
- Pie Chart(円グラフ)
- Map(地図)
といった、図や表を読み取り課題をこなすのに対し、IELTS General Training Moduleでは、
- Application(申込書)
- Apology(謝罪)
- Invitation(招待状)
のような手紙やメールを書きます。
IELTS Writing Task 1のモジュールのサンプル問題を掲載しますので、どのような内容なのか比べてみてください。
IELTS General Training Module – Writing Task 1 Sample |
Letter of Application You would like a temporary job working in a summer camp which runs sports and outdoor activities for children and young people next summer. In your letter, You should write at least 150 words. |
IELTS Academic Module – Writing Task 1 Sample |
The graph below shows the amount of money spent on books in Germany, France, Italy, and Austria between 1995 and 2005. Summarize the information by selecting and reporting the main features, and make comparisons where relevant. Write at least 150 words.
|
Listening、Writing Task 2、SpeakingはIELTS Academic ModuleおよびGeneral Training Moduleで試験内容が変わることはありません。
4.IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのバンドスコアの違い
ここでは、IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのバンドスコアの違いについて紹介します。
IELTS General Training Moduleで使用される英語のレベルは日常会話で使用される一般的な英語です。
そのため、IELTS General Training ModuleのReadingはAcademic Moduleよりも難易度が低く、内容も理解しやすいため、スコアを獲得するために必要とされる正答数はAcademic Moduleよりも高く設定されています。
IELTS Readingバンドスコア換算表 | |||
Academic Module | General Training Module | ||
バンドスコア | 正答数 | バンドスコア | 正答数 |
9 | 39-40 | 9 | 40 |
8.5 | 37-38 | 8.5 | 39 |
8 | 35-36 | 8 | 37-38 |
7.5 | 33-34 | 7.5 | 36 |
7 | 30-32 | 7 | 34-35 |
6.5 | 27-29 | 6.5 | 32-33 |
6 | 23-26 | 6 | 30-31 |
5.5 | 19-22 | 5.5 | 27-29 |
5 | 16-18 | 5 | 23-26 |
4.5 | 13-15 | 4.5 | 19-22 |
4 | 10-12 | 4 | 15-18 |
IELTS Academic Moduleで30問正解した場合は7.0を獲得できますが、General Training Moduleでは、6.0というスコアになります。
同じ正答数でもモジュールによってバンドスコアがかなり変わってきますので、しっかりと把握しておきましょう。
5.IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのスコアの使用用途の違い
IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleのスコアの使用目的は、はっきりと分かれています。
ですので、IELTS General Training Moduleのスコアを持っているが、実はAcademic Moduleのスコアが必要だった場合、代替は効かないことがほとんどなので、IELTS対策を始める前にどちらのモジュールのスコアが必要なのか確認しておきましょう。
5-1.IELTS Academic Moduleの使用用途
IELTS Academic Moduleは、
- 英語圏の大学や大学院に進学や留学する目的の方
- 英語圏の専門機関での就労が目的の方
- 医療、法律、エンジニアなどの専門的な分野での資格取得が目的の方
が必要なスコアになります。
IELTS Academic Moduleのスコアは海外留学や海外研修のための語学力証明に使用されることが多いため、イギリスやオーストラリアなどの英語圏の国々を中心に、約1万以上の教育機関で認められています。
ほとんどの大学が入学基準となるIELTSスコアをウェブサイトなどで提示しており、その基準以上のスコアを証明することが大学入学のための必須条件となります。
その際に、Academic Moduleのスコアなのか、General Training Moduleのスコアが必要なのかも記載されていますので、しっかりと確認しましょう。
IELTSのスコアを用いて、海外大学への進学・留学を考えている方は以下の記事を参考にしてください。
日本国内の大学で、IELTSスコアを用いて進学を考えている方は以下の記事を参考にしてください。
5-2.IELTS General Training Moduleの使用用途
IELTS General Training Moduleは、
- 学士以下の留学やトレーニングへの参加が目的の方
- 英語圏での一般的な就労、職業訓練が目的の方
- 英語圏の国への移住が目的の方
- 日本での就職やキャリアアップが目的の方
が必要となるIELTSスコアです。
海外でビザを申請する際にIELTSスコアが必要になりますので、上記の目的に当てはまる方はGeneral Training Moduleの対策を行いましょう。
ごくまれにIELTS Academic Moduleのスコアが必要な場合もありますので、しっかりと確認したうえでIELTS対策を始めましょう。
IELTS General Trainingについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
6.IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleの共通点
ここまで、IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleの違いを紹介してきました。
ここからは、IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleの共通点を紹介していきます。
IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleの共通点 |
|
お申込みに関しては異なる部分がなく、評価方法や試験時間もモジュールによって異なることはありません。
IELTS本試験のお申込みをされる際は、Academic ModuleとGeneral Training Moduleを間違えないように気を付けてください。
7.IELTS TRAINER PROでIELTS本試験対策をしましょう!
IELTS Academic ModuleとGeneral Training Moduleでは、
- ReadingとWriting Task 1のテスト内容
- バンドスコアの換算
- 使用用途
が異なります。
逆にお申込みや評価方法、試験時間はモジュールによって異なることはありませんのでご安心ください。
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