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IELTS 8.0はどのくらい?|難易度と対策方法も解説

IELTS対策について

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IELTS(International English Language Testing System」は、英語圏にある大学や大学院への進学や留学、永住権取得、海外就職を目的とされる方に必要な英語力を証明するための英語試験です。

そして、IELTSはTOEICとは異なり、4技能(聞く・読む・書く・話す)の能力を測る試験となっているため、より高い英語力が求められます。

当記事では、すでに英語上級者レベルに達している方々に向けて「IELTS 8.0」を獲得するための学習方法及び8.0の難易度について紹介していきたいと思います。

1.IELTS 8.0とはどれくらいのレベルなのか

IELTS 8.0とは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の「C1」レベルに値します。
他の英語試験と比較をすると、

  • 実用英語技能検定(英検):1級(余裕をもって合格)
  • TOEIC L/R+TOEIC S/W:1990(ほぼ満点)
  • TOEFL iBT:120

と同じくらいのレベルということになります。

引用:各資格・検定試験とCEFRの対照表

満点が9.0であるIELTSの試験で8.0を取得するということは、非常に高い英語能力を持っているということが言えるでしょう。
また、他の英語試験と比較をすると、IELTS 8.0のスコアは他の試験の満点レベルということがわかります。
そのためIELTS試験自体、他の英語試験よりも難易度が高いと言えます。

IELTS 8.0のスコアを取得していると、以下のようなことができます。

  • 海外の大学の講義内容をしっかり理解できる
  • 専門的な内容のディスカッションも問題なくできる
  • 英語圏の一流大学に出願できる
  • 海外就職や外資系企業の就職時にライバルと差をつけられる

海外留学という夢が叶ったとしても、講義の内容が理解できなかったりディスカッションに参加できなかったら、留学自体が無駄になってしまいますよね。
そうならないために、入学要件を満たしたとしてもIELTS 8.0を目指すつもりで、IELTS学習を継続してください。

2.IELTS 8.0の難易度

IELTS 8.0は、ネイティブでも取得が難しいスコアと言われております。
一般的に大学卒のネイティブがIELTS対策を何もせずに受験すると、平均で7.5を取ることが多いです。
大学卒ではないネイティブが受験するとさらにスコアは下がります。
そのため、英語のネイティブではない日本人がIELTS 8.0を取得しようとすると学生であっても社会人であってもかなりハードルが上がります。

また、IELTS 8.0は単に文法や単語を覚えるだけでは到達できず、英語を実生活レベルで使いこなす力、論理的に考えを展開する力、そして限られた時間内に的確に情報を処理する力が求められます。

リスニングやリーディングでは、ほぼ正解に近い精度で回答する必要があり、細かいニュアンスの理解や言い換え表現の処理が鍵となります。
ライティングでは、明確な構成、文法の正確性、多様な語彙、そして一貫した論理展開が評価されます。
スピーキングにおいては、流暢さと自然な表現力、発音の明瞭さに加えて、トピックに対する深い理解や即興での言い回しの引き出しが求められます。

IELTS 8.0というスコアは一時的な暗記やテンプレート的な学習では対応しきれないレベルです。
日々の継続的なインプットとアウトプット、そして自分の弱点を客観的に把握して改善する力が不可欠です。

このように、IELTS 8.0は「英語ができる」だけでなく、「英語で思考し、表現し、正確に理解できる」力が試されるレベルであり、真の意味での言語運用能力を証明するスコアと言えるでしょう。

3.スキル別の攻略法と勉強法

この記事を読んでくださっている多くの方は、すでにIELTS 7.0を取得済み、または将来的に8.0が必要な方だと思います。
そこで今回は、各スキルごとの攻略法と勉強法を紹介いたします!

3-1.IELTS Listening

まず、IELTS Listeningで8.0を獲得するためには40問中35問正解する必要があります。

では、35問正解するためにはどのような学習方法を行っていけばよいのかご紹介します。

①英語の基礎力の強化

まず初めに基礎力を強化していただくことをお勧めします。英語の基礎がない状態で8.0を獲得するのは至難の業です。

そのために行うことは、音声とスクリプトを使った精聴です。
具体的には、

  • IELTS公式問題集やTED、BBCの音声を使い、精聴+シャドーイング
  • スクリプトを見ながら「自分が聞き取れなかった単語・音の変化・連結」に注目

をしていきましょう。

②IELTS Listeningの試験形式への慣れ

このステップが1番大事なものとなります。
IELTSの試験はIELTS特有の試験問題が出題されるため、試験形式に慣れておく必要があります。

IELTS Listeningの試験形式に慣れるためには、

  • パターン理解と設問攻略
    問題形式を完全に理解し、各パートの特徴を把握し先読み力を鍛える
  • 回答スピードの訓練
    音声は1回しか流れないため、2回以上再生せず復習し「集中力」と「一発勝負の精度」を上げる
    また、本試験と同様のシチュエーションを作り、一発で正解を拾う力を鍛える
    ことが重要になってきます。

③演習+フィードバック

最後に本試験で確実に8.0を獲得するための仕上げを行いましょう。

  • IELTS本試験と同様の形式で練習
    CambridgeのIELTS公式問題集を活用し、IELTS本試験と同様のテストを定期的に解く
    →スコア管理ができ、苦手なパートを把握することができる
  • 自己分析と弱点強化
    なぜ、その問題を間違えたのかを把握する
    特に、パート3と4の「話の流れを追いながら解く力」が伸びるとスコアが高い位置で安定する

IELTS Listeningだけでも非常に時間を要するように見えると思いますが、ここまでやらないと8.0の獲得が難しいということをご理解いただけますと幸いです。

3-2.IELTS Reading

次にIELTS Readingで8.0を獲得するための学習方法を紹介します。

ReadingもListeningと同様、40問中35問正解する必要があります。
5問しか落とせないということは、語彙・文法の力が必要になるのはもちろんのこと、スキミングやスキャニングの能力も必須となってきます。
また、スコアが5.0~6.0台の方々から「時間内に全ての問題が解き終わらない」という声をよく聞きます。
8.0取得を目指すとなると、時間内に問題をすべて解き終わらなければならないため、時間配分も練習して身につける必要があります。

では、どのようにIELTS Readingの学習をしていけばよいのか紹介します。

①アカデミックな英単語・表現を学習する

IELTSの本試験、特にアカデミックモジュールでは大学や大学院、学術論文等で使用されるアカデミックな単語や表現がたくさん出てきます。

以下に一例を紹介します。

【英単語】

意味 単語
~を主張する advocate, assert, claim, contend
仮説、仮定 hypothesis, assumption
対比する contrast, whereas, in contrast

【表現】

意味 英語表現
~の重要性を認める acknowledge the importance of
~という事実にもかかわらず Despite the fact that …
~という前提に基づいて based on the assumption that

上記で紹介した以外にもたくさん単語や表現がありますので、是非調べてみてください。

②スキミングとスキャニングを習得する

Readingの文章を読むうえで最も重要なスキミングとスキャニングを紹介します。

まずはスキミングとスキャニングの違いを紹介します。

技術 スキミング スキャニング
目的 全体の大意を把握する 特定の情報を探す
読み方 拾い読み(ざっと速読) 一点集中(キーワードを探す)
タイミング 読解の最初(問題を読む前) 問題文を読んだ後
対象 タイトル・段落冒頭・結論など 数字・名前・専門用語・固有名詞など

これらの違いを理解したうえで、スキミングとスキャニングのトレーニングを行いましょう。

【スキミングの練習方法】

  • 新聞記事やBBCの短い記事を使って、30秒以内に記事の主旨を3行でまとめる練習
    →徐々に文章を長くし、記事をまとめる練習をしていく

【スキャニングの練習】

  • タイマーを使って、「記事から ‘2020’ という年を含む文を10秒で見つける」などのゲーム形式
  • IELTS公式教材の設問で、該当部分の場所を素早く指で指せるようにする

スキミングやスキャニングができるようになるだけで、IELTS Readingの問題を素早く溶けるようになり、時間内に問題を解き終えることができるようになりますので、しっかりと練習しておきましょう。

3-3.IELTS Writing

次にIELTS Writingで8.0を獲得するための学習方法を紹介します。
Writingは自分で学習することもできますが、8.0を目指すとなると第三者からのフィードバックをもらう必要があります。

そこでWriting添削のおすすめのサービスおよびその他の学習方法を紹介します。

①IELTS専門のWriting添削サービスを利用する

IELTS Writingの採点基準を熟知した講師に自分の書いたエッセイを添削してもらうことはIELTS対策をする上で必須です。

自分以外の視点から見てもらうことで、自分では気づかないミスや新しい表現方法を学ぶこともできます。
Writingのスコアが伸び悩んでいる方でも添削サービスを利用し、すぐに0.5UPや1.0UPする方も多くいらっしゃいますので、是非利用してみてください。

【おすすめのWriting添削サービス】

  1. IELTS TRAINER PRO「ライティング強化コース
    IELTS初心者から上級者まで対応可能で、IELTSを熟知した講師から採点基準に合わせた改善ポイントやテクニックを教えてもらえます。
    Task 1およびTask 2それぞれを細かく学ぶことができるので是非受けてみてください。
  2. 英文添削アイディー「IELTS添削指導アプリ
    持ち込みの英作文に加えて、約8,000問以上の英作文課題が用意されているサービスです。
    プランも自分好みで選択することができ、AIからの添削指導を受けたい方・人からの添削指導を受けたい方向けのプランがそれぞれ用意されています。

IELTSライティングは添削必須|添削のコツや添削サービスを紹介

②理想(ハイスコア)の文章に触れる

IELTS Writingで8.0を取るためには、Writingの採点基準を知ったうえでハイスコアの文章に多く触れることも大切です。
方法としては、ハイスコアのサンプルアンサーを参考にし、

  • 自分の回答と何が違うのか
  • どのような単語、表現を使っているのか

を分析するようにしましょう。

ただ分析をして終わりにするのではなく、しっかりと自分の知識として蓄積していけるようにしましょうね。

3-4.IELTS Speaking

最後にIELTS Speakingで8.0を獲得するための学習方法を紹介します。
SpeakingもWritingと同様、ハイスコアを獲得するのが難しいスキルとなっています。
そのため8.0を獲得するためには、パート別の対策をしっかりと行うようにしましょう。

①自分の解答を録音して改善点を探す

自分の解答の録音を聞いてみると、頭の中では文章が作られていても実際に口に出したときにぐちゃぐちゃになっていたり、文法のミスが多くあったりする場合があります。

特に日本人IELTS受験者の場合、「英語で話す」ということに慣れていない人が多いため、必要のない情報や回りくどい言い方をしてしまいがちです。
8.0に到達するための改善点を見つけるためにも、是非自分の解答を録音してみてください。

②頻出トピックの解答をあらかじめ準備しておく

IELTS Speakingには「頻出トピック」があります。
これをおさえておくだけで、事前準備をしっかりできるようになり、本試験当日も焦ることなく解答することができます。

Speaking Part 1 頻出トピック
Hometown, Work or Study, Dairy Routine, Hobbies, Food, Weather, Technology
Speaking Part 2 頻出トピック
Person, Place, Event, Object, Experience, Activity
Speaking Part 3 頻出トピック
Education, Environment, Technology, Culture, Work and Life Balance, Media & Social Networks, Health

上記で紹介したトピックについての問題はChat GPT等で作成が可能ですので、

  • 「Education」についてのIELTS Speaking Part 3の問題を作ってください

のように指示を出してみてください。

ここまで各技能ごとに8.0を獲得するための学習方法を紹介してきました。
今すぐできること、できないことがあるかと思いますが、是非今回紹介した学習方法でIELTS学習を行ってみてください!

4.IELTS 8.0を獲得する上でのよくある質問

最後に、IELTS 8.0を獲得する上で生まれる疑問点について回答していきたいと思います。

①どのくらい勉強すればIELTS 8.0が取れる?

IELTS8.0を取得するには、一般的にCEFR C1〜C2レベルの英語力が求められます。
これは、ネイティブに近い流暢さ・語彙力・論理力を持ち、どのスキルにおいても高い正確性でアウトプットできるレベルです。

必要な勉強時間は現在のレベルによって異なりますが、目安としては以下の通りです:

  • 現在6.0の人 → 8.0まで:約600〜800時間
  • 現在7.0の人 → 8.0まで:約200〜300時間

ただし、これは「正しい学習法+実践練習」を継続できた場合の目安です。
時間をかけるだけでなく、戦略的な勉強法を取り入れることが成功の鍵となります。

②独学でIELTS 8.0は取れる?

結論から言えば、独学でもIELTS8.0を取得することは可能です。実際に独学で高スコアを達成している受験者も少なくありません。
ただし、独学で成功するためには以下のポイントが重要です:

  • 公式教材(Cambridge IELTSシリーズなど)を徹底活用する
  • SpeakingやWritingは自己添削だけでなく、模範回答と比較して自己分析する
  • 英語そのものの運用能力(=英語脳)を日常的に鍛える
  • YouTubeやRedditなどの無料リソースでネイティブの表現や発音に触れる

ただし、SpeakingやWritingは自己評価が難しいため、一時的にでも指導を受けることで大きく伸びる場合があります。

③どのスキルから勉強を始めるべき?

IELTS8.0を目指す際、最初に取り組むべきはReadingListeningです。

  • 理由①:この2スキルは自己学習しやすく、正確に自己採点できる
  • 理由②:語彙力や構文理解が直接スコアに反映されやすい
  • 理由③:SpeakingやWritingのベースとなる「インプット力」を鍛えられる

ReadingとListeningで高得点を安定して取れるようになった段階で、SpeakingやWritingに本格的に移行するのがおすすめです。

特にWritingは独特の構成力・論理展開が必要なため、早めに「型」を理解し、練習を積むことが必須です。

その他にも疑問点がありましたら、お気軽にIELTS TRAINER PROの無料カウンセリングにお越しください!

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5.まとめ

IELTS8.0の取得は、英語学習者にとって極めて高いハードルですが、その分だけ得られる価値も非常に大きいといえます。
スコア8.0は、ネイティブスピーカーとほぼ対等にコミュニケーションが取れるレベルとされ、海外大学や大学院への進学、専門職への就職、永住権申請など、あらゆる場面で強力な武器になります。

とはいえ、その難易度は決して低くありません。
IELTSでは各スキル(Listening・Reading・Writing・Speaking)でバンドスコア9.0満点中8.0点を取らなければならず、これは「多少の誤りはあるが、ほぼ完璧に近い英語運用能力がある」と評価される水準です。
つまり、単語や文法の知識だけでなく、英語で論理的に話し、書き、正確に聞き取り、素早く読み解く力が求められます。

そのため、現在の英語力によって必要な学習時間は大きく変わります。
たとえばIELTS6.0〜6.5レベルの人が8.0を目指す場合、一般的には600〜800時間以上の集中的な学習が必要とされています。特にSpeakingやWritingでは、自己学習だけでは気付きにくいミスや論理のズレを客観的に指摘してもらう機会が不可欠となるため、独学に限界を感じる人も少なくありません。

ただし、正しい戦略と継続的な努力があれば、独学でも8.0を達成することは十分可能です。特にListeningとReadingは、自己採点が可能でスコアも安定しやすいため、まずはこれらのスキルから高得点を狙うのがおすすめです。
その上でSpeakingやWritingは、模範解答との比較や添削サービスを活用しながら、少しずつ精度を高めていくと良いでしょう。

まとめると、IELTS8.0は努力と戦略を両立させた先にある目標です。
正確な自己分析と適切な学習計画、そして必要に応じた外部のサポートを取り入れることで、達成可能な現実的なゴールとなるでしょう。

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