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IELTSスコア7.0のレベル感は?必要な勉強時間や勉強法を解説

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海外の大学や大学院に留学をしたい人の中には、IELTSスコア7.0の獲得を目指している人も多いのではないでしょうか。目標達成を目指すにあたり、IELTSスコア7.0の難易度や取得するためにどのくらいの時間を要するのかなど、事前に知っておきたいところです。

当記事では、他の英語試験と比較しながらIELTSスコア7.0の難易度やレベル感について解説します。さらに、IELTSスコア7.0を取得するために必要な勉強時間やスコア、科目ごとの勉強法も紹介します。

1.IELTS(アイエルツ)とは?

IELTS™(以下、IELTS)とは、国際的に認知されている英語能力を測定する試験です。英語圏への留学・就労・移住を希望する人が、自身の英語力を証明するものとしてIELTSを受験しています。IELTSを認定している機関は、世界に11,000以上あります。

出典:IELTS「IELTSの特徴とメリット」

IELTSは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を測るテストです。各能力を1~9のバンドスコアで評価する方式で、合格・不合格の判定はありません。また、IELTSの試験には2つの種類があり、留学や海外大学進学が目的である場合は「アカデミック・モジュール(以下、アカデミック)」、就業や移住が目的である場合は「ジェネラル・トレーニング・モジュール(以下、ジェネラル・トレーニング)」を選択するのが一般的です。

出典:IELTS「バンドスコア・採点方法」

出典:IELTS「試験タイプ」

2.IELTSを受験する日本人が多い理由

IELTSは、30年以上の歴史を持つ、イギリス発祥のグローバルな英語試験です。イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカのトップ校をはじめとした世界中の教育機関や国際機関、政府機関がIELTSを採用しており、IELTSの受験者数は世界中で年間350万人以上です。

出典:IELTS「IELTSとは」

日本では、英検やTOEIC®、TOEFL iBT®などが知られていますが、IELTSの認知度も年々高まっており、受験者数は増加傾向にあります。

IELTSを受験する日本人が多い主な理由は、以下の3つです。

海外留学のため
前述の通り、イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカのトップクラスの学校を含む、世界中の教育機関がIELTSのスコアを英語力の証明として採用しています。TOEFL iBT®が主流のアメリカにおいても、最近ではIELTSを採用する大学が増えてきています。
 
【日本人の留学先トップ3】
1位カナダ
2位オーストラリア
3位アメリカ
日本国内での進学のため
日本にもIELTSのスコアを出願資格としている、または優遇している大学が多くあり、各大学が設定しているスコアがあれば大学受験にも有利に働きます。
海外での就労、居住のため
IELTSは多くの国や企業で英語力を証明する試験として採用されていることから、海外での就労や移住を検討している人の受験も増えています。

上記の他、「受験しやすい」こともIELTSの受験者が多い理由の1つに挙げられます。

  • 試験日程が多い
  • ペーパー版(筆記)、とコンピューター版(タイピング)の2種類があり、得意な形式を選べる
  • など

2-1.日本人のIELTS平均スコア

IELTSでは1から9まで、0.5刻みで英語力を評価します。IELTSスコア7.0は「優秀なユーザー」とされています。

出典:IELTS「バンドスコア・採点方法」

2022年における日本人のIELTS平均スコアは、アカデミック、ジェネラル・トレーニングともに「5.9」です。日本人の科目別IELTS平均スコアは、以下のようになっています。

リスニング リーディング ライティング スピーキング オーバーオール
アカデミック 6.0 6.1 5.7 5.5 5.9
ジェネラル・
トレーニング
6.0 5.7 5.7 5.7 5.9

出典:IELTS「Test statistics」

このうち、バンドスコア7.0以上を獲得した日本人は、全体の14%です。バンドスコア8.5以上の獲得者はおらず、バンドスコア5.5~6.5に全体の6割が集中しています。

全世界の受験者における、男女別・科目別のIELTS平均スコアは次の通りです。

リスニング リーディング ライティング スピーキング オーバーオール
アカデミック 女性 6.51 6.26 5.95 6.17 6.28
男性 6.52 6.2 5.86 6.06 6.22
ジェネラル 女性 6.52 6.01 6.17 6.54 6.38
男性 6.45 5.95 6.02 6.37 6.26

出典:IELTS「Test statistics」

アカデミックにおける平均スコアを他国と比較すると、中国が総合6.1、韓国が6.2、最も高いスペインは7.1です。ほとんどの国が、スコア5.5~6.5に集中しています。

出典:IELTS「Test statistics」

3.IELTSスコア7.0のレベル感・難易度はどのくらい?

IELTSの試験を受ける際は、オーバーオール・バンドスコア7.0が1つの目安となります。海外留学などに向けて、IELTSスコア7.0を目標としている人も多いのではないでしょうか。

公式では、IELTSスコア7.0を「優秀なユーザー」と位置づけています。ここでは、オーバーオール・バンドスコア7.0のレベル感や難易度について解説します。

3-1.IELTSスコア7.0のレベル感・英語力

IELTSスコア7.0における英語力の目安について、公式では以下のように記載しています。

不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。

引用:IELTS「バンドスコア・採点方法」

このように、IELTSスコア7.0は複雑な構文や文脈などにも対応でき、詳細の論理を理解できるスキルが必要です。英語圏の大学でネイティブの学生と同じ授業を受けられるレベルと考えると、イメージしやすいでしょう。

また、2022年における日本人のIELTS平均スコアが5.9であることから、IELTSスコア7.0は平均よりもかなり高い数値であることが分かります。

なお、IELTSスコア5.0のレベル感は「不完全ながらもほとんどの場面でおおまかな意味を把握できるレベル」です。IELTSスコア6.0は、概ね効果的に英語を使いこなせるレベルとされており、慣れた状況下であれば複雑な言葉遣いに対応できます。

IELTS受験者は、IELTSスコア5.0~6.5の間におさまる人がほとんどです。IELTSスコア4.0は「限定的なユーザー」とされ、3.0は「非常に限定的なユーザー」、2.0は「散発的なユーザー」、1.0は「非ユーザー」と位置づけられています。

出典:IELTS「バンドスコア・採点方法」

3-2.IELTSスコア7.0を他の英語試験と比較

IELTSスコア7.0を他の英語試験に換算するためには、CEFR(セファール:Common European Framework of Reference for Languages)という指標を使用します。CEFRとは、2001年に欧州評議会が発表した、外国語の運用能力を評価する指標のことです。

IELTSのスコア7.0をCEFRの指標に当てはめると、C1に該当します。C1は「熟練した言語使用者」であり、公式は以下のように記載しています。

いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる。

引用:文部科学省「大学入学共通テスト」検討・準備グループ(平成30年度~)引用日2023/11/09

CEFRの指標をもとにした、他の英語試験とIELTSの対照表は以下の通りです。

CEFR IELTS 英検 TOEFL iBT® TOEIC L&R/
TOEIC S&W
C2 9.0
-
8.5
- - -
C1 8.0
-
7.0
1級
-
準1級
120
-
95
1990
-
1845
B2 6.5
-
5.5
94
-
72
1840
-
1560
B1 5.0
-
4.0
準1級
-
2級
71
-
42
1555
-
1150
A2 - 2級
-
準2級
- 1145
-
625
A1 - 準2級
-
3級
- 620
-
320

出典:文部科学省「大学入学共通テスト」検討・準備グループ(平成30年度~)

TOEIC L&R/TOEIC S&Wは、TOEIC S&Wのスコアを2.5倍にした上で、TOEIC L&Rと合算した数値です。

IELTSスコア7.0をTOEIC L&Rで換算すると、990点満点中945点以上が目安です。またIELTSスコア7.0は、英検1級にある程度の余裕を持って合格するレベルと言われています。

他試験との比較からも分かる通り、IELTSスコア7.0を獲得するためにはハイレベルな英語力の習得が必要です。

4.IELTSスコア7.0を取得するために必要な勉強時間

IELTSで目標スコア7.0を達成するために必要な勉強時間は、CEFRの指標に基づくデータが参考になります。以下は、ケンブリッジ大学英語検定機構(Cambridge Assessment English)による、CEFRのレベル別勉強時間にIELTSスコアを当てはめた表です。

CEFR IELTS 必要勉強時間
C2 9.0
-
8.5
1,000-1,200
C1 8.0
-
7.0
700-800
B2 6.5
-
5.5
500-600
B1 5.0
-
4.0
350-400
A2 - 180-200
A1 90-100

出典:Cambridge English Support Site「Guided learning hours」

表によれば、現在B1レベル(IELTSスコア4.0~5.0)を持っている場合、スコア7.0に上げるために必要な時間は350~400時間、現在B2レベル(IELTSスコア5.5~6.5)を持っている場合は約200時間の勉強が必要です。

IELTS初心者の場合は、約800時間の勉強が目安となるため、1日2時間学習する場合は1年以上かかります。1日にかける時間にもよりますが、いずれにしても長期的な学習計画を立てることが大切です。
現在B2レベルの人は、3~4か月続けることでスコア7.0に到達します。

なお、上表は全世界における勉強時間の指標です。英語と大きく異なる日本語を扱う日本人は、上表に比べて2~3倍の時間がかかる可能性があると言われています。また勉強時間や勉強内容、年齢などによっても受験対策に必要な時間は異なります。

5.IELTSスコア7.0が必要になるのはどのようなケース?

IELTSは、国際的に広く認められている、英語スキルを測る指標の1つです。英語圏の大学や国際機関などでは、IELTSスコア7.0を基準としていることが多くあります。ここでは、IELTSのスコア7.0が必要になるケースについて解説します。

5-1.海外の有名大学・大学院に進学するとき

IELTSスコア7.0は、英語圏の大学で講義の内容を理解するのに必要なレベルと言われています。そのため、海外の大学・大学院に進学する際に必要なIELTSスコアは、最低でも6.5程度とされるケースがほとんどです。IELTSスコア7.0を獲得できると、進学先の選択肢が広がるでしょう。

下記は、IELTSスコア7.0を基準としているアメリカの主な有名大学の例です。

  • マサチューセッツ工科大学
  • ハーバード大学
  • カリフォルニア工科大学
  • シカゴ大学
  • イェール大学
  • コロンビア大学
  • ミシガン大学

出典:IELTS「世界トップ200に選ばれた英国の大学が要求するIELTSスコア(2019年)」

IELTSスコア7.0を取得すると、世界大学ランキングの上位校に進学できることが分かります。明確に下限を設けていない大学や、IELTSスコア7.5以上を必要とする大学もありますが、IELTSスコア7.0があれば、ほとんどの大学で進学基準を満たせるでしょう。

なお、IELTSスコアについては、オーバーオール・バンドスコアの評価だけでなく、リーディングやスピーキングなど技能ごとのバンドスコアに最低点を設けているケースも多くあります。また、それぞれの科目でスコア6.0以上が目安となります。IELTSスコア7.0を目指す際は、すべての科目を網羅する総合的な対策が必要となります。

5-2.MBA留学するとき

MBA(Master of Business Administration)とは、経営学修士のことです。MBA留学とは海外の大学院で、経営学修士の学位を取得するための留学プログラムを指します。

MBA留学は、ある程度経験を積んだビジネスパーソンが、キャリアアップやキャリアチェンジを目的にIELTSを受験するケースが多いです。大手外資系企業では、アメリカのトップビジネススクールでのMBA取得が必須になることもあります。学位取得にかかる期間は、一般的に1~2年程度です。

MBA留学に必要なIELTSスコアは大学院やプログラムによって異なりますが、IELTSスコア7.0以上であれば世界中の90~95%のMBAプログラムに参加できるとされています。MBA留学においてIELTSスコア7.0を条件として設けている主要大学は、次の通りです。

【スコア7.0以上】

  • インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
  • ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)
  • マッコリー大学(オーストラリア)
  • IE ビジネススクール(スペイン)

【スコア6.5以上】

  • シンガポール国立大学(シンガポール)
  • 香港大学(香港)

出典:IELTS「MBA留学に必要なIELTSスコア」

MBA留学においては、TOEFLを基準としている大学も少なくありません。
TOEFLで基準となる100点を獲得するためには、リーディング・リスニングで不正解をそれぞれ5問程度におさえる必要があります。一方IELTSでは、リーディングやリスニングで不正解が10問あっても、IELTSスコア7.0を狙うことは不可能ではありません。

5-3.英語力が求められる職種の採用をもらいたいとき

英語圏で就労したい場合は、英語力の証明としてIELTSスコアが必要になることがあります。例えば、オーストラリアで看護師や医師、その他医療関係者として働きたい場合は、IELTSスコア7.0が必要です。総合的な評価だけでなく、4技能すべて7.0以上を取得することが認定基準とされています。

また、日本国内においても、IELTSスコアが評価されやすい企業や仕事が存在します。例えば、外資系企業や海外向け営業職、航空会社、貿易関係会社、旅行業界、翻訳・通訳、英語教員などが評価されやすいです。これらの業種に就職を希望する場合は、履歴書にIELTSのスコアを記載しておくと、英語力をアピールできるでしょう。
職種によりますが、英語力の証明として履歴書に書けるIELTSスコアは6.0以上が目安です。

また、外務省の採用では学力や適性などの他、英語力も求められます。英語レベルだけで採用が決まることはありませんが、IELTSで目標スコアを獲得しておくと評価につながるでしょう。

6.IELTSでオーバーオール7.0を取得するために必要なスコア

IELTSのオーバーオール・バンドスコアは、4技能のバンドスコアの平均値によって算出されます。

IELTSでは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能に、それぞれ評価基準が定められています。リスニングの設問は、全部で40問です。リスニングでバンドスコア7.0を獲得するためには、40問中30〜31問正答する必要があります。

リーディングも全40問であり、IELTSスコア7.0を獲得するためには、アカデミックの場合は30~32問、ジェネラル・トレーニングの場合は34~35問の正答が目安です。

ライティングでは正答数でなく、評価基準に基づいて採点します。評価基準は、「課題への回答」「一貫性とまとまり」「語彙力」「文法力と正確さ」の4つです。バンドスコア7.0では、単語や文法にミスがなく、文章が論理的にまとまっていることが重視されます。

スピーキングでは「流暢さと一貫性」「語彙力」「文法力と正確さ」「発音」の4つについて、評価基準をもとに採点します。スピーキングでは、意見の結論づけや言語スキルが重視されます。

出典:IELTS「バンドスコア・採点方法」

7.IELTSスコア7.0を取得するための勉強法を科目別に紹介

IELTSスコア7.0は、海外大学・大学院への進学やMBA留学などにおいて1つの基準となるスコアです。

オーバーオール・バンドスコア7.0を目指す場合、必ずしも4科目すべてでバンドスコア7.0を獲得する必要はありません。スコアアップしやすいとされているリスニングとリーディングでスコアを稼ぐと、短期間でオーバーオール・バンドスコア7.0を獲得できるでしょう。

以下では、IELTSスコア7.0を取得するための勉強法を解説します。

7-1.リスニングでIELTSスコア7.0に到達するための勉強法

IELTSリスニングでは、40問中30問以上正答する必要があります。リスニングでIELTSスコア7.0に到達するためには、音声・問題文全体の正確な意味の把握にくわえて、語彙力を鍛えることも重要です。特にパート4は学術的な内容のため、単語についても対策しておくとよいでしょう。

リスニングの具体的な勉強法としては、ケンブリッジ社出版IELTSの公式問題集を使って繰り返し練習するなど、公式の模試や問題集の活用がおすすめです。公式問題集を活用することは、テストの事前対策につながります。7.0達成のために必要な30問以上の正答をするためには、一度問題を解いてみてから間違えた問題の分析が大切です。問題・スクリプトを使って間違えた理由を確認し、同じ問題を複数回解き、安定して30問以上の正答ができるようにしましょう。

他にも、ディクテーションとシャドーイングが対策として挙げられます。ディクテーションとは、英語の音声を聞き、そのまま書き取るトレーニングのことです。音声と文字が合致するため、リスニング力を鍛えるのに効果的な勉強法として知られています。聞き取れない単語や知らない単語を把握でき、効率よく語彙力を高められます。

シャドーイングは、流した音声を復唱する練習のことです。シャドーイングは、ネイティブ特有の発音を聞き取るために有効とされる方法で、ネイティブの発音を再現することでスピーキングの練習にもなります。

7-2.リーディングでIELTSスコア7.0に到達するための勉強法

IELTSリーディングは、60分の間に3つの長文を読んで解答する形式です。長文問題では、アカデミックな記事や論文などの抜粋が出題されます。そのため、リーディングでは限られた時間内に必要な情報を読み取る力が重要です。

リーディングの対策方法としては、スキミングとスキャニングが挙げられます。スキミングとは、本文をさっと読み、大枠を把握する速読方法です。一方のスキャニングとは、問題文の解答に必要な部分をすばやく見つけ出すことを指します。
リーディングでは、全文をじっくり読んでいると解答が間に合いません。公式問題集を使ったスキミング・スキャニングのトレーニングで、速読スキルを高めましょう。

また、IELTSリーディングでは学術用語が出てくることが多いため、単語力や英文法の強化も必須です。単語学習にはIELTS参考書の他、アカデミックな英単語を集めたIELTS専用の単語帳を使い語彙力の向上を目指せるでしょう。また、7.0達成のためには、1文1文の理解だけではなく、文脈を理解することや、複数の文で推論するスキルも問われます。普段からたくさんの英語記事やニュースに接することで、一般知識に関わる意味の誤解によるミスを減らせます。

7-3.ライティングでIELTSスコア7.0に到達するための勉強法

IELTSライティングは、タスク1が20分、タスク2が40分の合計60分という構成です。基本的に、タスク1は図表やグラフを客観的に説明する内容であり、タスク2は自分の意見を主張する内容となっています。

IELTSスコア7.0では、文章に誤りがないだけでなく、読み手が納得できる論理的な文章であることが必要です。そのため、ライティングでIELTSスコア7.0を獲得するのはネイティブでも困難と言われています。

ライティング対策では、問題タイプによる解答パターンやルールをマスターすることが重要です。タスク1では、自分の意見や考察などは記載せず、導入部・要約・説明の構成で客観的かつ論理的にまとめるのがポイントです。このとき、形容詞・副詞の比較級や動詞の時制といった文法の誤りに注意します。

タスク2の本論では、結論・理由・具体例・結論の順番で記述します。タスク2は英作文そのものだけでなく、問題文に即した内容であることが重要です。また、批判的思考や多角的な視点を持つこともポイントです。自分の立場を明確に示した上で論理的に説明したり、問題に対して異なる視点や意見を持ち自分の評価・考えを取り入れたりといったことが求められます。

IELTSライティングテストの対策方法|目標スコア別の勉強法も

7-4.スピーキングでIELTSスコア7.0に到達するための勉強法

スピーキングでIELTSスコア7.0を取得するためには、流暢さ、正確さ、語彙の広さ、発音の明瞭さにおいて、高度な英語使用能力を磨くことが必要です。

例えば、特定のトピックについて1~2分間途切れることなく話す練習をすることで、流暢さを養えます。正確さを磨くためには、複雑な文法構造(条件節、関係節、仮定法など)を正確に使いこなす練習をします。日常の会話や練習中にこれらの文法構造を意識して使用し、慣れ親しむことが重要です。

また、IELTSスコア7.0を取得するには、一般的な語彙だけでなく特定のトピックに関連したやや難しい語彙や表現を適切に使いこなす必要があります。さまざまなトピックに関連する語彙リストを作成し、それを使って練習すると専門的な語彙や表現の記憶と適切な使用が可能になります。

発音については、個々の音、連結・脱落、音節の強弱、イントネーションに注意を払い、英語のリズムと発音を改善するため、英語のオーディオブックやニュース、ポッドキャストを聞き、ネイティブスピーカーの発音を模倣することがおすすめです。

IELTSのスピーキング対策をパート別に解説!スコアアップのコツも

まとめ

2022年度の日本人のIELTS平均スコアは「5.9」となっており、このうち「7.0」以上を獲得した日本人は全体の14%です。この数値からも、IELTSスコア7.0の難易度は高いことがうかがえます。

日本人の英語初心者がゼロからIELTSを勉強する場合、目安として約1,400~2,400時間という膨大な学習時間の確保が必要です。しかし、IELTSスコア7.0を獲得すれば、海外の有名大学・大学院への進学やMBA留学、就職に役立ちます。

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