IELTS対策に役立つアプリは？科目別おすすめアプリや活用方法も
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IELTSの目標スコア達成を実現するためには、継続的な勉強が最も重要です。勉強の際は参考書や問題集、単語帳を用いることが一般的ですが、こうしたアイテムを常に肌身離さず持つのは大変です。
電車での移動中や会社・学校での休憩中といった隙間時間を有効に活用して勉強したい方は、IELTS対策に役立つスマホアプリを利用しましょう。
今回は、IELTS対策にアプリがどのように役立つのかといった内容から、必ずインストールしておきたいIELTS公式アプリ・科目ごとに役立つIELTS対策アプリまで紹介します。最後に、IELTSの学習にアプリを使用する際の注意点も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
1.IELTS対策にアプリは役に立つ？
独学でIELTSの目標スコアを達成するためには、専用の参考書や問題集、単語帳を用いることが一般的でした。しかし近年では、人々が肌身離さず持っているスマホやタブレット端末を使って気軽に試験勉強を進められるようになっています。
スマホからアクセスできるアプリケーションダウンロードサービス（以下、アプリストア）では、IELTS対策に役立つさまざまな英語学習アプリが提供されています。アプリをうまく活用することで、次のようなメリットが得られます。
●外出時の荷物が減る
スマホにIELTS対策アプリをインストールしておけば、参考書や問題集などを持っていなくても外出先で気軽に勉強することが可能です。外出時の荷物が減ったことで負担が大幅に軽減されるため、「帰宅後は疲れて勉強のやる気が出ない」という事態も防げるでしょう。
●スキマ時間を有効活用できる
IELTS対策アプリをインストールすれば、片手で使用できるスマホだけで学習を進められるようになります。参考書を開きにくい電車での移動中や、会社・学校での休憩中でも学習でき、スキマ時間を有効に活用することが可能です。
●遊び感覚で学習ができる
参考書を用いた一般的な学習方法では、「単調でつまらない」「勉強している感が強くてやる気が出ない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、クイズ形式で解答したり、音声を聞いて単語を発音したりするIELTS対策アプリの場合、遊び感覚で取り組めるだけでなく、脳に刺激が与えられ、暗記力も高められます。
IELTSスコアを0.5アップさせるためには、少なくとも200〜300時間（約3〜6か月程度）の勉強時間が必要と言われています。また、英語学習初心者がスコア6.0を目指すためには500〜600時間、普段英語に接する機会が少なければここからさらに2〜3倍の時間が必要です。
限られた時間を最大限有効に活用して勉強を進めるためにも、スマホアプリを学習に取り入れるのは有効です。
2.活用したいIELTS公式アプリ
各OSのアプリストアでは、IELTSの公式実施団体による公式アプリもいくつか提供されています。IELTS公式アプリでは、スキル向上を目指した学習はもちろん、実際の設問に近い形式の模擬試験も受けられ、効率的な独学が可能です。
ここからは、特に活用しておきたいIELTS公式アプリの「EnglishScore」と「IELTS by IDP」について、それぞれできることや特徴を挙げながら詳しく紹介します。
2-1.EnglishScore
「EnglishScore」とは、ブリティッシュ・カウンシルが提供する公式アプリです。アプリ上で最大40分間のテストを受けることで、文法・語彙・リスニング・リーディングのコアスキルや、スピーキング・ライティングの習熟度を確認できます。
スコアは点数やIELTSのように段階評価などで示されるのではなく、英語をはじめとした外国語の習熟度と運用能力を同一基準で評価する「CEFR」という国際指標で示されます。
テスト自体は無料ですが、スコアをオフィシャルな英語力の証明書として用いたい場合はスコア証明書を購入しなければなりません。なお、購入したスコア証明書は2年間有効となり、世界中の一部の大学・企業では英語能力の公式な証明書として認められます。
2-2.IELTS by IDP
IDP Educationが提供する「IELTS by IDP」では、受験者のスキルに合わせてカスタマイズしたテストを受けられます。どのようなスキルを伸ばしたいかをアプリ側から最初に聞いてくれるため、苦手分野を克服したい方には特におすすめです。
また、IELTSのエキスパートたちによるスコアアップのヒントや本番での注意点といった豊富なお役立ち情報も随時更新されています。加えて、IELTS by IDPをインストールしておけば、本試験後に結果が発表された際には即座にチェックできる点も大きな魅力と言えるでしょう。
なお、アプリ内の文字はすべて英語となっています。あえて日本語に訳さないことで、効率よく英語スキルを伸ばすことが可能です。
3.リスニングに役立つIELTS対策アプリ
IELTS実施団体から提供される公式アプリは、IELTS受験者全員におすすめできるアプリです。しかし、特定の科目のスキルを伸ばしたいという方は、副教材として活用できる科目ごとのIELTS対策アプリをインストールするのもおすすめです。
そこでまずは、リスニングに役立つIELTS対策アプリを2つ紹介します。リスニングでは、英語を聞き取るトレーニングが最も重要となります。ここから紹介するアプリを活用して、効率よくリスニング対策を進めましょう。
3-1.English Listening - 6mins
「English Listening - 6mins」とは、イギリスの公共放送局であるBBC（British Broadcasting Corporation）が提供する英語学習アプリです。2人のナレーターによる対話内容を、アプリ名通り「6分間」という集中力を維持しながら聞くのにちょうどいい長さでリスニングできます。
取り扱われるテーマは、ビジネスから歴史、動物、科学などと幅広く、トピックに関する知識も深められるでしょう。スクリプトにはスラングもほとんど使用されておらず、正しいイギリス英語で記載されます。
イギリス発祥のIELTSは基本的にイギリス英語で問われるため、特有のイントネーションを広く深く把握できる「English Listening - 6mins」は、IELTS対策として特におすすめと言えるでしょう。
3-2.TOTAL IELTS Listening Practice
「TOTAL IELTS Listening Practice」とは、豊富なIELTSリスニング問題を無料で解ける対策アプリです。アプリ内で音声を再生した後、選択問題の場合は適切な記号をタップ、空欄穴埋め問題の場合は自身で英語を入力するなどして解答を進めます。
解答の確認とスクリプトのチェックは、10問ごとに可能です。本試験のように、すべての設問を進めてからまとめて見直しができない点に注意しておきましょう。
また、非常に多くの設問がセットされているものの、ランダムで出題されるため「苦手な設問形式を選んで解く」という学習方法ができません。リスニング問題で克服したい苦手分野が特にない方や、リスニング問題を全般的に対策したいという方に向いています。
4.リーディングに役立つIELTS対策アプリ
IELTSリーディングテストで目標スコアを目指すためには、語彙力を増やして長文を読むスピードを上げることが大切です。
IELTSの長文リーディングテストの勉強法｜出題傾向と対策も解説
ここからは、リーディング対策に使えるアプリを2つ紹介します。
4-1.English News in Levels
「English News in Levels」とは、同じ内容のトピックを難易度別に読み分けられる英語学習アプリです。難易度は「Level1」と「Level2」、さらに「Level3」の3つに分けて構成されており、自身の英語力に応じて最適なニュースを選択できます。
| Level1 | 対象：初級～初中級レベル 単語数：1,000語程度 |
|---|---|
| Level2 | 対象：初中級～中級レベル 単語数：1,000～2,000語 |
| Level3 | 対象：中級レベル以上 単語数：2,000～3,000語 |
ニュースごとに動画や音声データも用意されており、レベルによって音声スピードも考慮されています。Level1は限られた英単語しか使用されておらず、「英文に慣れたい」「単語力を伸ばしたい」という英語学習初心者には特におすすめです。
4-2.ざっくり英語ニュース！StudyNow
「ざっくり英語ニュース！StudyNow」とは、国内から海外まで世界中で起きた幅広いトピックのニュースが短い英文で届く、英語学習者向けのニュースアプリです。すべての記事に「英語表現の解説」「日本語訳・日本語でのニュース解説」「ネイティブスピーカーによる音声」が収録されています。
ナレーションを担当するネイティブスピーカーは複数人存在し、イギリスやカナダ、オーストラリア、アメリカなどさまざまな国の英語を理解することが可能です。リーディング対策だけでなく、リスニング対策としても有効と言えるでしょう。
「ざっくり英語ニュース！StudyNow(リスニング・解説付)」Google Play ストアからのダウンロードはこちら
5.ライティングに役立つIELTS対策アプリ
IELTSライティングテストはどの国でも最も平均点が低く、多くの方が苦手とする科目と言えます。少しでも目標スコアに近づけるためには、語彙力はもちろん文法の知識も不可欠です。
IELTSライティングテストの対策方法｜目標スコア別の勉強法も
ここからは、ライティング力の強化に役立つアプリ「IELTS Writing Tutor」の特徴やおすすめポイントを紹介します。
5-1.IELTS Writing Tutor
「IELTS Writing Tutor」とは、IELTSライティングテストにおける120問の設問とサンプルアンサーを無料で閲覧できる対策アプリです。
設問の種類は非常に豊富で、ジェネラル・トレーニング・モジュールのみに出題される手紙の設問も掲載されています。IELTSテストで出題されるすべての種類の設問が網羅されているため、すべてのIELTS受験予定者におすすめと言えるでしょう。
しかし、参考書やアプリを用いたライティングテストの独学だけでは「自身が書いた英文が正しいのか・自然なのか」の判断がつきにくくなっています。IELTS対策アプリはあくまでも試験に慣れるための副教材として活用し、本格的な試験対策には添削サービスなどを適宜活用するのがおすすめです。
6.スピーキングに役立つIELTS対策アプリ
IELTSスピーキングテストでは、語彙力や文法知識はもちろん、イントネーションが正確か・きれいな発音をしているかどうかも評価の対象となります。
また、同じ言葉を繰り返したり言葉が詰まったりするとよい評価を得られません。頭の中で英文をなるべくスムーズに組み立てられるようにするためには、慣れを感じておくことも大切です。
これらの重要なポイントをおさえるのにも、IELTS対策アプリは大いに役立ちます。ここからは、スピーキング力の強化に役立つアプリを2つ紹介します。
6-1.ELSA Speak
「ELSA Speak」とは、人工知能による音声認識技術を用いて英語発音の矯正をサポートするアプリです。
文章を読んで自身の発音レベルを判定してもらえるほか、診断後はIELTSの予想スコアを示してもらえたり、レベルに応じて日々課題を出してくれたりします。発音の判定が厳しいと思えるほど正確な点に定評があります。
また、有料版にアップグレードすることで、IELTSスピーキングテストのPart1〜3までの設問とサンプルアンサーを使用した学習が可能となります。
6-2.SpeakNow
「SpeakNow」とは、録音した英文を送信後、プロの講師が正しく訂正して録音で返信してくれるスタイルのスピーキング添削アプリです。月額2,400円（税込）と有料ではあるものの、プロからのスピーキング添削を毎日受けられるという点や添削の精度が高い点に大きな魅力があり、多くのIELTS受験者に選ばれています。
自身とプロの録音はすべてアプリ内に保存され、何度も聞き返せるほか、アプリ内にメモを残すことも可能です。初級者はもちろん、普段英語に接する機会が少ない中級者以上の方にもおすすめと言えるでしょう。
7.語彙を増やすときに役立つIELTS対策アプリ
前述の通り、IELTSで受けられる英語4技能のテストではすべて語彙力が非常に重要です。目標スコアの実現やIELTSスコアの底上げを図るためには、語彙力のアップに着目して学習を進めるとよいでしょう。
IELTSにおすすめの単語帳の選び方｜効率のよい勉強法も解説
IELTS対策アプリは、効率よく単語を覚えるときにも役立ちます。ここからは、語彙力のアップにつながるアプリを4つ紹介します。
7-1.Vocabulary Flashcards
「Vocabulary Flashcards」とは、IELTSテストで重要とされる600の単語と例文をフラッシュカード（単語帳）で学べる無料アプリです。
フラッシュカードは初級・中級・上級の難易度別に3つのデッキで分けられており、自身の英語レベルに応じて効率よく単語を学べます。
7-2.mikan (英語勉強アプリmikan-TOEIC/英検®/英会話/英単語)
「mikan」とは、63,000語の英単語を正確な発音データとともに学べる無料の英語学習アプリです。
大学入学共通テストや各種英語試験などのシーンごとに教材を選択した後、偏差値やスコアに応じて学習レベルを選択すれば、教材と学習レベルに合った設問が自動的に出題されるようになります。
カードをめくった学習モードと1単語につき4つの選択肢が出てくるテストモードがあり、テンポよくIELTS対策を進めることが可能です。
7-3.TANZAM (英単語アプリTANZAM-TOEIC/英検/TOEFL/英語)
「TANZAM」とは、日米難関大学出身者や英語学習者が「短期間で長期記憶に残す」という記憶法に着目して開発した無料の英単語アプリです。すべての単語は漫画テイストのイラストとコンテキストで構成されており、単語とイメージが自然に結びつくという新感覚の学習体験ができます。
学習パターンには、「英文からイメージを選択する」「英単語からイメージを選択する」「英単語から日本語訳を選択する」の3つがあります。各設問はお気に入りに登録することも可能です。難しい設問をお気に入りに登録し、苦手分野を集中的に学習するという使い方もできます。
7-4.Quizlet
「Quizlet」とは、自身や他のユーザーが作成したさまざまな単語集リストをクイズ形式に変えて出題してくれる英語学習アプリです。
スペリング問題・4択問題・マッチング問題・聞き取り問題などさまざまな種類があるほか、総復習のできる単語テストモードや友人と対戦できるマッチモードなど学習モードも豊富に搭載されており、飽きることなく学習できます。
単語カードをタップすれば自動で音声も流れるため、リスニング力も強化できるでしょう。
8.IELTSの学習にアプリを使用する際の注意点は？
IELTS対策のできるアプリは非常に便利ではあるものの、目標スコアを目指すためにはアプリ以外の勉強も欠かせません。また、アプリ学習を取り入れる際にはいくつかの注意点もあります。
最後に、IELTS学習にアプリを用いる場合に注意すべきポイントを2つ紹介します。
8-1.アプリだけでなく参考書や問題集も勉強に取り入れる
IELTS対策アプリは、あくまでも副教材として活用しましょう。IELTS対策コンテンツとされるアプリの多くは、単なる英語学習アプリです。本番に向けて対策したいという場合は、アプリだけでなく参考書や問題集も取り入れることが欠かせません。
参考書や問題集では実戦形式で試験問題を解くことができ、現状レベルの把握・本番の練習につながります。まとまった時間がとれるときは、参考書や問題集で演習を繰り返すのもよいでしょう。
8-2.講座やスクールの受講を検討する
アプリでの独学は学習コストを大幅に抑えられるものの、ライティングやスピーキングでは「よりよい評価を得る方法」を自力で探ったり、正確に添削したりする勉強法が極めて困難となります。また、解答をする中で何らかの疑問点が生じても質問することができません。
そのため、ライティングやスピーキングは独学だけに留めず、講座やスクールの受講を検討してみるのもよいでしょう。
講座やスクールを受講することで、IELTS試験の知識があるプロの英語講師から「ライティング・スピーキングの添削」や「目標スコア達成に役立つアドバイス」を受けられる可能性があります。こうした添削やアドバイスによって、独学では気づかなかった自身の苦手意識を発見できるケースもあるでしょう。
IELTSの目標スコア達成に向けて、最も効果的かつ効率的に学習をしたい方は、講座やスクールが行うレッスンの受講をおすすめします。
まとめ
アプリストアでは、IELTS対策に役立つさまざまな英語学習アプリが提供されています。IELTS公式アプリや対策アプリをうまく活用することで、勉強のモチベーションを維持できる・スキマ時間を有効活用できる・楽しみながら学習できるといったさまざまなメリットがあるでしょう。
しかし、現状レベルの把握や本格的なIELTS試験対策を求めるのであれば、アプリだけでなく参考書や問題集も取り入れるほか、オンライン英会話スクールやIELTS対策スクールによるレッスンの受講も検討しましょう。まずは無料体験レッスンなどに参加し、自分に合った学習先を見つけることが大切です。
